Illustratorでキャラクターもパッケージも!チョーヤ梅酒のデザインの現場
大阪府羽曳野市にあるチョーヤ梅酒は、酸味料・香料無添加の本格梅酒にこだわる梅酒のトップメーカーです(以降、チョーヤと表記)。
店頭、CM、SNSで、誰もが一度は見たことがあるチョーヤの商品、実はそのほとんどが、社内で{{adobe-illustrator}}を使ってデザインされています。23万人ものフォロワーを持つXやwebに向けたコンテンツ制作でも、{{illustrator}}は大活躍。マスコットキャラクター「ウメねこ」によるかわいいイラストやバナーもまた、{{illustrator}}を駆使するひとりのデザイナーによって生み出されています。
チョーヤのなかで{{illustrator}}はどのように使われているのか。商品開発に加え、SNSによる広報宣伝、イベントの運営を担当する企画広報推進部 課長 坂本昌也さんと、同部署でパッケージデザイン、バナーデザイン、店頭販促ツールのデザイン等を担当する佐藤由希さんに話を伺いました。
チョーヤ梅酒株式会社 企画広報推進部 課長 坂本 昌也さん(左)、デザイナー 佐藤 由希さん(右)
佐藤さんは社内でどのようなデザインを担当されているのでしょうか?
佐藤:私が担当しているのは「The CHOYA 紀州南高梅原酒」のラベルやチョーヤフーズ「梅ゼリー」などのパッケージデザイン、あとは坂本が運用しているSNS向けバナーのデザインです。すべて、{{illustrator}}で作っています。
2023年にチョーヤに入るまでは、広告系デザイン事務所やコスメ関係のデザイン会社、玩具メーカーなどで、商品企画やパッケージデザイン、広告、カタログなどのデザインを手がけてきました。
瓶のラベルや缶、「梅ゼリー」などで使われているソフトパウチのデザインは、チョーヤに来てはじめて担当しましたが、プロダクトデザインを専攻していたこともあり、デザインを立体で考えることは得意だったので、とまどうことはありませんでしたね。
坂本:{{illustrator}}を使えて、新しいことをどんどん取り入れてくれる佐藤が入ったことで、それまで形にできなかったアイデアが次々に実現できるようになりました。
そのひとつが「ウメねこ」です。“キャラクターも描ける”ということでデザインを起こしてもらって、ぬいぐるみもつくりました。SNS向けに商品を含めた写真を撮ろうとするとき、キャラクターのぬいぐるみがあると本当に助かるんですよね(笑)。
SNSはX、Instagram、TikTok等、ひと通りのプラットフォームで情報発信をしていますが、メインはX。現状では、23万人にフォローいただいているXが一番リアクションも多く、新商品が出たときにも購入に結びつけやすいからです。細かい運用ルールは決めていませんが、朝の挨拶だけでもいいので、一日一回は必ず投稿をするようにしています。
社内でデザインを行なうメリットは何ですか?
坂本:パッケージデザインを社内で行なうようになったのは、30年くらい前からです。もともとは外部のデザイナーにお願いをしていたそうですが、デザインの細かな調整を重ねていくには、社内にデザイナーがいたほうがコミュニケーションもスムーズになるため、内製に切り替えたと聞いています。
2023年に佐藤が入ってからは、僕が担当している商品、宣伝等、担当しているすべてをデザインしてもらっていますが、企画から実現までのスピード感が全然違いますね。僕の中にあるニュアンスを形にしてくれるだけではなく、プラスのアイデアも出してくれるので、企画提案もしやすくなりました。
{{illustrator}}をどのように活用されていますか?
坂本:企画広報推進部には現在、8名が在籍しており、全員が{{illustrator}}を使える環境になっていて、メニューの修正くらいなら僕がやることもあります。
ただ、佐藤のようなデザイン経験者もいれば、僕のように入社前は{{illustrator}}に触れたこともなかった人間もいますので、社内でいろいろな作りものをするなかで、自然に{{illustrator}}の操作を覚えていった、という感じですね。
ほかにも、写真編集では{{adobe-photoshop}}、映像編集では{{adobe-premiere}}、SNS向けの動画作成では{{adobe-express}}を使うこともあります。
佐藤:デザインをする際は、{{adobe-fonts}}のフォントも利用していますし、パッケージやバナーのデザインでは{{adobe-stock}}の素材をよく使っていますね。
たとえば、「チョーヤの本格梅割りサワー」では、{{adobe-stock}}で購入した氷やグラスの写真を{{photoshop}}で合成していて、グラスの中で氷と梅干し、炭酸を「生成塗りつぶし」で自然になじませています。
「チョーヤの本格梅割りサワー」の{{illustrator}}データ(左)。梅干し、グラス、氷は{{photoshop}}で合成されている(右)
活用例① アピアランスで文字を装飾
佐藤:広告バナーでは、アピアランス機能を使った装飾をよく使います。たとえば、写真の上に文字を置くときに、「光彩(外側)」で文字を目立たせたり、平面のデザインを合成した商品写真に「ドロップシャドウ」で立体感を持たせたり。パッケージデザインでも、質感を加えるために活用しています。
アピアランス機能を使って、文字に質感と立体感を加えつつ、写真の上でも読みやすく仕上げている
活用例② パペットワープでポーズを修正
佐藤:ウメねこを含めて、イラストバナーはすべて{{illustrator}}のベクターデータで描いています。ベクターデータのほうが編集がしやすいですし、「パペットワープ」を使えば、簡単にポーズを修正することができますから。
こうしたバナーはひとつのファイルに複数のアートボードを作っておくことで、ほかとテイストを合わせられるようにしています。
「パペットワープ」を使えば、ポーズの微調整も簡単。ひとつのイラストから複数のバリエーションを生み出せる
活用例③ アピアランスで文字に質感を追加&ライブトレースで商品をイラスト化
佐藤:ウメねこの線や文字は、{{illustrator}}のアピアランス「ラフ」効果で手書きのような質感に仕上げています。デザインによっては、{{adobe-stock}}のイラスト素材をアレンジして組み合わせることもありますが、文字、イラスト、商品、それぞれの素材に「ラフ」効果を適用することで、全体のテイストを揃えています。
組み合わせている商品イラストは、{{illustrator}}の「画像トレース」機能を使って、ベクターデータにした後、ラベルデザインを組み合わせて作りました。写真をベクターデータにする「画像トレース」は、最近のバージョンになって精度が非常に高くなったと感じていて、こうした加工もスムーズにできるようになりましたね。
イラストや文字にアピアランス「ラフ」効果を適用して手書き感のある仕上がりに
普段からアプリケーションの新機能はチェックされていますか? 気になる新機能があれば教えてください。
佐藤:{{illustrator}}に限らず、新機能はチェックするようにしています。ここ数年の{{illustrator}}の新機能では「クロスと重なり」が革命的でしたね(笑)。文字やイラストを組み合わせるとき、前後関係の調整がすごくラクになりました。
坂本:{{illustrator}}(Beta)に搭載された新機能「ターンテーブル」を知ったときは、早速、佐藤に試してもらって、Xに回転するウメねこ動画を投稿しました。
Xは情報の流れる速度がはやいので、トレンドに合わせた配信をするためには思いついたらすぐに形にしないといけない。その点でも、僕が思いついたことを、佐藤が{{illustrator}}ですぐに形にしてくれるのはありがたいですね。
{{illustrator}}(Beta)に搭載された「ターンテーブル」を使えば、オブジェクトを立体的に回転できる
坂本さんが生み出すアイデアを、佐藤さんが豊富な機能を駆使して形にする……ふたりの阿吽の呼吸によって生まれるクリエイティブがいま、チョーヤのひとつの顔になっていることは間違いありません。
トレンドを掴み、スピード感のあるアウトプットが求められるプロフェッショナルの現場において、{{illustrator}}は欠かすことができないツールのひとつになっています。
発想からアウトプットまで、デザイン制作のスピード感に応え、アイデアをすばやく形にできるよう、{{illustrator}}は進化し続けています。
チョーヤ梅酒株式会社
創業者 金銅住太郎が1914年に葡萄栽培を始め、のち葡萄酒製造所を設立し、ワインやブランデーの製造・販売を開始。「海外から入ってきた文化ではなく、日本特有の文化や伝統を醸成させ、ゆくゆくは世界へ伝えたい」という想いから、梅酒製造へと方向を転換し、1959年に「蝶矢 本格梅酒」を発売。以降、65年以上にわたり、質の高い梅酒をつくり、梅酒の魅力を国内外へと伝え続けている。
web|https://www.choya.co.jp/
X|https://x.com/CHOYAofficial
Instagram|https://www.instagram.com/choya_official/