MP4 を編集する方法
Adobe Premiere Pro や Adobe Premiere Rush で、独自のエフェクトを加え、本格的なプリセットを利用し、そのほかのスムーズに使えるツールを活用する方法を解説します。さまざまな種類の MP4 動画を編集して、出来上がった作品を世界に発信しましょう。
MP4 とは?
MP4とは、デジタル動画ファイルのフォーマットで、動画やオーディオを保存することができます。人気の高い動画フォーマットとして、インターネット上での視聴やストリーミングに広く使用されており、ファイルサイズは比較的小さいながらも、高画質を可能にしています。YouTube 向けに動画を編集して共有したい場合は、動画をMP4 動画ファイルとして保存します。
MP4 はその他の動画ファイルと同等な機能を持っています。
「MP4 の編集では、動画クリップの選択、配置、カット、音楽やテキストの追加、かんたんなエフェクトやトランジションの追加などを行ないます」(ビデオグラファー/ジャスティン・オディショー)
MP4 動画ファイルを編集する簡単な手順
オンライン動画から長編映画まで、動画ファイルの編集には、簡単な編集作業から複雑な特殊効果の追加まで、さまざまな作業が含まれます。一般的な作業の手順は次の通りです。
1.編集前の動画ファイルを好みの動画編集ソフトウェアにインポートする
2.タイムラインで動画クリップを切り取り、配置する
3.エフェクト、トランジション、グラフィック、テキストを適用、調整する
4.音楽、サウンドエフェクト、オーディオを追加、編集する
5.仕上げのための調整をして、編集が完了した動画クリップをエクスポートする
多種多様な動画ファイルを編集する
ユーザーフレンドリーで使いやすいツール
Adobe Premiere Pro に映像をインポートするにはいくつかの方法があります。ダウンロードした動画ファイルをそのままタイムラインにドラッグ&ドロップしたり、アセットライブラリーから動画ファイルを取り出したりできます。Bロールが必要な場合は、無料の Adobe Stockの中から映像を参照します。
次に、選択ツール、ハンドツール、レーザーツールを使い、動画クリップの配置を変更、トリミングします。
「録画を止めていない部分があれば、レーザーツールを使用して、その部分を削除することができます。動画クリップをカットして適切な部分をまとめてから、必要に応じてトランジションを加えて編集していくことができます」(ジャスティン・オディショー)
ディゾルブやワイプといった動画クリップ間のトランジションを追加することで、動画の流れをスムーズにし、面白みを加えることができます。
本格的なエフェクトを使用する
本格的なトランジション、特殊効果、テキスト、グラフィックを加えることで、動画クリップを際立たせます。Adobe Premiere Proのエフェクトパネルでは、レンズのゆがみやモザイクといったプリセットを適用して調整することができます。また、動画エフェクトを使い、映像をぼかす、シャープにする、ゆがませる、変形させる、といった編集を行なうこともできます。
各ツールはスライダーと調整機能で、正確な編集が可能です。Lumetriカラーパネルを使い、ホワイトバランス、カラー補正、彩度、露出をスムーズに微調整すること、 MP4 の映像を思い通りに仕上げることができます。
また、Adobe After Effectsを利用すれば、動画クリップの編集、アニメーションの作成、特殊効果の追加を行なうことができます。動画クリップからオブジェクトを削除して、アニメーションムービーのタイトルの作成や、火や雨といった効果を追加できます。映像が完成したら、Adobe Premiere Pro に取り込み、最後の動画編集をします。
グラフィックを作成し、動画にする
デフォルトでは、エッセンシャルグラフィックスパネルはAdobe Premiere Pro グラフィックワークスペースの一部となっています。このパネルでは、動画クリップのテキストやグラフィックをオーバーレイで調整できます。
ショートフィルムのアニメーションタイトルやミュージックビデオのローリングクレジットのような表現が必要な場合は、エッセンシャルグラフィックスパネルから作業を始めます。
「エッセンシャルグラフィックスパネルで、サイズ、フォント、カラー、タイプといったテキストの調整・編集ができます」(ジャスティン・オディショー)
タイトルが決まったら、キーフレームを使って動画クリップにします。キーフレームは、タイムライン上でグラフィック、テキスト、動画の値が変化するポイントを示します。タイトルをフェードアウトさせたい場合は、フェードの始まりと終わりにキーフレームを追加します。
「キーフレームを追加すれば、動画クリップをゆっくりとぼかしたときや焦点を合わせたときに、テキストをフェードアウトさせることができます」(ジャスティン・オディショー)
外出先で MP4 ファイルを編集する
モバイル端末で作成、共有する
モバイル端末で動画クリップを編集したい場合は、Adobe Premiere Rushを使用します。この動画編集アプリケーションは、PC、モバイル、Mac、Windowsといった多くのデバイスでいつでもどこでも動画クリップを編集することができます。
作成した動画クリップをSNSで共有したい場合は、各チャンネルに最適な MP4 ファイルのアスペクト比を使用します。アスペクト比は簡単に調整できます。Instagram のストーリーの場合、アスペクト比は 9 : 16 の縦型動画ですが、YouTube の場合は横型の16 : 9となります。オートリフレームやパン&ズーム機能を使えば、動画クリップの重要な部分を確実にフレーム内に収めることができます。
個性的なエフェクトを試す
外出先で動画を編集する場合でも、Adobe Premiere Rush の高品質な動画エフェクトを使うことが可能です。いくつものカラーフィルタープリセットを適用させ、色合いや濃淡の強度を調整することができます。編集ボタンをクリックしてスライダーバーを使うことで、露出、コントラスト、ハイライト、シャドウ、色温度、色合い、バイブランス、彩度などを調整できます。
詳細設定タブでは、映像をシャープにする、ヴィネット効果を加えるといったことができます。編集内容を保存しておけば、オリジナルのカラーフィルターとして使用することも可能です。
数回のクリックで動画のスローダウンやスピードアップも行なえます。映像の中で調整したい箇所を選択して、スピードボタンをクリックします。これでランプが適用され、再生速度間をスムーズに移行させることができます。
Adobe Premiere Rush のグラフィックパネルを使えば、タイトルやトランジショングラフィック、オーバーレイなどを動画クリップに追加することも可能となります。
動画編集ツールを使いこなす
サポート可能なファイルタイプを確認する
優れた作品を作るためには、高品質の動画クリップを使用する必要があります。アドビでは、MP4、mov、avi、wmv(Windowsのみ)、mpeg(mpeg)といった多くのファイルタイプに対応しています。ただし、MKV のような特別な動画ファイルタイプを使用する場合は、作成する前にAdobe Premiere Proに対応しているかの確認が必要です。
デバイスを問わずにAdobe Premiere Rush で動画をインポートする
macOS、Windows、Android、iPhone (iOS)、どのようなOSを使用していても、MP4 動画で活用するための動画クリップ、写真、オーディオを簡単にインポートすることができます。
MP4 動画をさらに進化させる
Adobe Premiere ProやAdobe Premiere Rushといった動画編集ソフトウェアを使えば、動画クリップを調整、変換して多くの編集を試みることができます。1 回きりのインタビューをトリミング、調整する場合や複雑な動画アート作品をカットする場合でも、動画編集の基本は常に同じです。ツール、エフェクト、トランジションを使いこなせば、思い通りの動画クリップを作ることができるでしょう。
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