音楽がTikTokのエンゲージメントに与える影響

TikTokでは音楽が、動画の「いいね」やシェア、コメントといったユーザーのエンゲージメントを高める重要な要素となっています。本調査では、音楽のジャンルやアーティスト、サウンドの違いがエンゲージメントにどう影響するのか、また音楽ファンがTikTok上でどのようにコンテンツと関わっているのかを詳しく分析しました。数千本のTikTok動画と、アメリカの音楽ファンを対象にしたアンケート結果をもとに、クリエイターが音楽を活用して視聴者とのつながりを深めたり、商品の関心を高めたりする方法を明らかにしています。

要約

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TikTokでバズる音楽ジャンルとは?

正しい音楽を選ぶことで、TikTok動画の印象はぐっと強まり、バズる可能性も高まります。ここでは、TikTok上で特に高いエンゲージメントを生み出している音楽ジャンルやアーティスト、サウンドの傾向をご紹介します。

Insight into the most popular music genres featured in TikTok posts

旅行、ファッション、美容系のTikTok動画では、他のジャンルよりも音楽の使用率が高く、視聴者を引きつける演出に必須の存在となっています。アーティストでは、L.Dre、Doja Cat、Taylor Swiftの楽曲が特に人気で、様々なジャンルの動画で頻繁に使われていました。

中でもインディーズミュージックは、エンゲージメントの高さが際立っており、いいね数やコメント数が他のジャンルを上回る傾向にあります。また、TikTokで使用されている楽曲のうち、アーティスト自身が公式にアップロードした音源はわずか約2%。多くのクリエイターが、既存のサウンドや効果音を組み合わせて、オリジナリティーのあるコンテンツを生み出していることもわかりました。

TikTokで音楽が購買行動に与える影響

TikTokで使われる音楽は、ただのエンタメ要素ではありません。実は、ユーザーの購買意欲をかき立てる力も持っています。ここでは、音楽が購買行動にどのような影響を与えているのか、そしてTikTokで特に“買い物好き”なのはどのジャンルの音楽ファンなのかを詳しく見ていきましょう。

how music influences fans on TikTok

TikTok動画に使われている楽曲が、紹介されている商品の印象に直接影響を与えると答えた音楽ファンは、全体の42%にのぼりました。中でも人気の楽曲が使われている場合、その影響はさらに大きく、約3人に1人(29%)が「好きな曲と一緒に紹介されている商品なら、つい買いたくなる」と答えています。

特に、ロック、カントリー、インディーズミュージックのファンは、TikTok Shopでの購買意欲が高く、他のジャンルのファンに比べて商品への関心が強い傾向にあります。全体では、音楽ファンがTikTokをきっかけに行う買い物の平均支出額は月平均で44ドル。ジャンル別では、ヒップホップ/ラップのファンが最も多く(月61ドル)、次いでカントリー(月59ドル)、R&B/ソウル(月57ドル)という結果でした。

TikTokは新しい音楽との出会いの場

TikTokは、特に長時間アプリを使うファンにとって、新しい音楽を発見する定番の場所になっています。ここでは、音楽ファンがTikTokにどれくらいの時間を費やしているのか、また、どのジャンルが新曲との出会いにつながりやすいのかを見ていきましょう。

insights about music fans using TikTok

TikTokを毎日利用している音楽ファンの平均利用時間は、1日あたり約84分。年間に換算すると、実に21日間をアプリに費やしていることになります。ジャンル別の1日あたりの平均利用時間は、以下のとおりです。

ヒップホップ/ラップのファンは、TikTokで新しい音楽を見つけることに特に積極的で、59%が「よくTikTokでお気に入りの楽曲を発見している」と回答しました。

続いて、R&B/ソウルファンが52%、カントリーとポップファンはそれぞれ38%となっています。

ロックファンとインディーズファンも、TikTokの動画を通じて新しい音楽に出会っていると回答しており、それぞれ32%、26%という結果になりました。

音楽でエンゲージメントを高めよう

TikTokにおいて音楽は、「いいね」やコメントを促すだけでなく、購買行動にも影響を与える強力なエンゲージメントの要素です。本調査では、ジャンルやアーティストの選び方によって、視聴者とのつながりをより深め、TikTok上での影響力を高められることが明らかになりました。

音楽は、TikTokクリエイターにとって、いまや欠かせない重要なツールと言えるでしょう。

調査方法

本調査では、様々な音楽タイプにおけるTikTokのパフォーマンスを分析するため、16のカテゴリーから合計65,174本のTikTok動画を収集・解析しました。さらに、アメリカ在住の音楽ファン1,010人を対象に、SNSの利用傾向や音楽の好みに関するアンケートも実施しています。

回答者が好む音楽ジャンルの割合は、ロック(21%)、ポップ(20%)、ヒップホップ/ラップ(13%)、インディーズ(9%)、カントリー(7%)、EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)(6%)、R&B/ソウル(5%)、メタル(5%)、ジャズ(2%)、ゴスペル(2%)、クラシック(2%)となっており、そのほか(本調査の選択肢に含まれないジャンル)(8%)でした。

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