弁護士 水野祐さん×KDDI知的財産室 大野拓哉さん
対談インタビュー

株式会社LIG デザイナー 伊藤 潤一さん

Adobe Stockはリスクの軽減が図れるソリューション、

クリエイターが使うメリットは大きい


著作者・著作権者の権利意識の高まりなどを背景に、企業活動や創作活動におけるストックフォトの役割や意義が高まっています。クリエイティブやイノベーション領域での活動で注目を集めている弁護士の水野祐さんと、Adobe Stock導入企業であるKDDI・知的財産室の大野拓哉さんに、画像の著作権をめぐる問題とストックフォトを利用するメリットについてお話していただきました。

 

 

Q1. 現在のお二人のお仕事や活動についてご紹介下さい。


水野弁護士:普段は企業の法律相談や契約書・規約の起案やチェックといった法務がほとんどです。最近では大手企業の事業部や行政などからもご依頼をいただき、法的な専門性が必要な新規事業において、企画段階からお手伝いするケースが増えています。

大野さん:私はKDDIのなかで知財に関する法務を担当し、訴訟対応や知財の活用、法律相談、知財に関する啓発活動などを行っています。KDDIは、通信企業から物販、保険・ローン、決済や電気など、さまざまな商品・サービスを提供することで、「ライフデザイン企業」への変革を推進しています。新たな領域への進出に伴い、著作権を含む知財コンプライアンスに関する問題も増加すると見ています。立場は違いますが、水野さんが取り組まれている課題と重なる部分も多いと思います。

 

弁護士 水野祐氏×KDDI知的財産室 大野拓哉氏対談インタビュー
 
Q2. 近年、画像の著作権に関わるトラブルが社会の注目を集めていますが、水野さんはどのようにお考えでしょうか?


水野弁護士:インターネットをはじめとする情報環境の変化を背景に、一般の人でも自分の文章や写真、映像などを世界中に公開できるようになりました。また過去から現在に至るまで、さまざまな作品が簡単に検索できるようになり、便利な反面、類似する作品やデザインも可視化されやすくなった影響で、トラブルや世間を騒がせる状況が起きやすくなっていると思います。
 

著作権においては、創作の結果「偶然似たもの」については著作権の侵害にあたらないというルールがあるのですが、現状は偶然似たデザインなどが見つかった際に「法的に問題ない」と主張するだけではコンプライアンスとして不十分であると判断する企業も多いと思います。また、フリー素材を利用したり、外注先のマネジメントができていないことにより、知らない間に著作権侵害を起こしてしまうケースも生じています。フリー素材については、利用者側が「その利用する素材がきちんとライセンスされたものであるかを注意して確認する義務がある」と判断した裁判例が出たりもしています。

特にビジネスにおいては、残念ながら個人のクリエイターでも法的に注意しなければならないことが増えてしまっています。ただ一方で、著作権について過剰にコンプライアンスを求める姿勢を貫くと、クリエイティブが萎縮してしまう。先ほど申し上げたように「偶然似たもの」は侵害にならない、といった法的なリテラシーをクリエイターも発注者も双方で高める努力が肝要だと考えています。
 

弁護士 水野祐氏×KDDI知的財産室 大野拓哉氏対談インタビュー
弁護士 水野祐氏×KDDI知的財産室 大野拓哉氏対談インタビュー
Q3. 大野さんにお聞きします。KDDI社でAdobe Stockの導入に至った理由は何だったのでしょうか?


大野さん:多くの社員が日々さまざまな業務用資料を作成するため、画像の著作権に関する問い合わせが非常に多く、これまで著作権についての啓発活動に力を入れてきました。しかし、どうしても「あれはダメ」「これもダメ」になりがちで、それだけでは実効性に限界があるのではないか、と感じていました。

そこで、著作権について安心して使える画像サービスをあらかじめ提供すれば、コンプライアンスにも効果があるのではと考えたのです。Adobe Stockを選んだのは、適正に使用していた場合に発生したトラブルについては補償をしてくれる点、そして素材の加工や再利用が可能など、利用制限が少ない点が大きな理由です。

Q4.  企業活動・創作活動のなかでストックフォトを利用するメリットは何でしょうか?  


水野弁護士:インターネット上のフリー素材を使う場合、利用規約などに照らして使い方が適正かどうか、使いたい素材のライセンスが取得されているかどうかを一つひとつ確認する手間が掛かります。そうした点がクリアになっているAdobe Stockのようなストックフォト・サービスなら、安心して利用できますし、業務の効率化にもつなると思います。また、クリエイターには親和性の高いAdobe Creative Cloudと一緒に使うことで、ライブラリにプロジェクトごとに使用した画像を管理できることを知りました。成果物ごとに利用した画像が整理でき、ライセンスの取得漏れや重複購入も回避できるので、クリエイター自身も安心して業務に取り組めるのではないでしょうか。

 

弁護士 水野祐氏×KDDI知的財産室 大野拓哉氏対談インタビュー
弁護士 水野祐氏×KDDI知的財産室 大野拓哉氏対談インタビュー

ライブラリーはAdobe Stockからも、Photoshopからも開くことができる。ライセンスを購入した画像には「ライセンス取得済」を示すブルーマークが付くため、制作物ごとにライブラリーがあれば納品前にライセンス漏れがないかチェックすることも可能。 詳しくはこちら ›
 

大野さん:実際にAdobe Stockを使用してみて、安心して画像を利用できる仕組みに対しては、大きなメリットを感じています。導入して半年ほどになりますが、社内からは「たくさんのクオリティの高い素材を安心して利用できるので、本来の業務に集中できる。とても助かっている」など、評判の声が寄せられています。

 

弁護士 水野祐氏×KDDI知的財産室 大野拓哉氏対談インタビュー

Q5.  最後に、ストックフォトを活用するクリエイターへのメッセージをお願いします。


水野弁護士:イノベーションやクリエイティブのエコシステムを健全に活性化させるためには、著作者、著作権者、そして利用者がともに納得できる「権利処理と著作物利用の仕組み」が必要です。クリエイターが素材を提供し、利用された分だけ収益が還元されるというストックフォトの仕組みは、そうした健全なエコシステムの一つのさきがけと言えるでしょう。ルールをきちんと理解して使用すれば素材の提供者と利用者の両方にとって利益がありますし、そのようなストックフォト・サービスが今後どのようにクリエイターに使われ、進化していくのか興味があります。

大野さん:私たちはクリエイティブを依頼する立場ですが、お願いするクリエイターがストックフォトを利用することも含めて、きちんとリテラシーをもって仕事をされている方にお願いしています。それが予期せぬトラブルを未然に防ぐリスクマネジメントにもなりますし、クリエイターへの信用にも繋がってくると思いますね。

水野 祐

プロフィール

水野 祐
弁護士(シティライツ法律事務所)

クリエイティブ分野、IT分野、建築・不動産分野の企業法務を中心に活動し、法律や契約をイノベーションやクリエイティブに活かすさまざまな活動を行っている。Arts and Law代表理事。Creative Commons Japan理事。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(リーガルデザイン・ラボ)。著作に『法のデザイン −創造性とイノベーションは法によって加速する』(フィルムアート)がある

大野 拓哉

プロフィール

大野 拓哉
KDDI株式会社 
技術統括本部 技術企画本部 知的財産室 知財渉外グループリーダー

1991年、第二電電株式会社(現KDDI)入社。主に法務、知財、M&A関連業務に従事し、2012年より現職。通信企業から「ライフデザイン企業」への変革を推進し、さまざまな商品・サービスを提供する企業戦略のなかで、知的財産に関連する訴訟・紛争への対応、契約書審査・法律相談対応、ライセンス交渉、社内啓発活動等を担当している。

Adobe Stockを使ってみる

 
1億点を超えるロイヤリティーフリー素材が利用できるAdobe Stock。
PhotoshopやIllustratorのライブラリパネルから検索や試用、購入することが可能です。
 

詳しくはこちら ›