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2017年のトレンドを振り返る:ビジネスリーダーの注目を集めた人気記事トップ10

2018年12月26日


ビジネスの優先課題「顧客体験中心」への変革の重要性が、より明確に

企業のビジネス課題は、市場環境に応じて変動する。2017年、これまで多くの企業が抱えていた「より良いマーケティング=顧客獲得/顧客維持を実現したい」という課題は、「より良いカスタマーエクスペリエンス=顧客体験を提供したい」「自社のデジタル変革を加速させたい」という内容へと移ってきた。これは欧米に限らずグローバルなビジネストレンドとなっている。消費者の体験志向、デジタルの社会基盤化は、ボーダーレスだからだ。

そこでアドビは、法人向けのクラウドソリューション「Adobe Marketing Cloud」を発展させた、「Adobe Experience Cloud」をローンチした。マーケティングにはさまざまな要素があり、その目標も施策ごとに異なるのだが、「マーケティングはカスタマーエクスペリエンスを向上させるために存在する」という最上位の概念が明確になったという意味で、エポックメイキングな出来事だった。

これから紹介する、当メディアの2017年人気記事ランキングのトップ10記事を見ても、顧客体験に対するビジネスリーダーの関心の高さがうかがえる。かつてマスマーケティングが全盛だったころ、その成果は認知という指標でしか判断されなかった。“マーケティング活動”にかけたコストは、結果的に顧客は売上げの源泉になる、という扱いだった。

いまでも、顧客が売上げをもたらしてくれる存在であることに変わりはない。ただ、顧客体験志向になると、主語は企業のマーケティングではなく顧客になる。顧客が求めていることを理解するために、企業はデジタルを駆使して顧客をもてなし、顧客のニーズに合った商品やサービスを提案し、適切な対応を行う。それが顧客体験中心時代のマーケティングであり、ビジネスの姿だ。それが当たり前になったときに、旧来のやり方を続けている企業は勝負にならない。より良くもてなしてくれたブランドの印象が良くなり、印象の良い方が選択される可能性が高まるためだ。

2017年、自社はどのような変革を遂げただろうか。顧客との関係をしっかりと育て、成すべきことを実現できただろうか。2017年に注目された記事を振り返り、確認してみよう。

1位: 顧客第一主義の老舗百貨店ノードストロームが明かす、デジタルでも成功を収める理由

ノードストロームのマーケティング アナリティクス&テクノロジー担当 バイス プレジデント、ジェイソン ゴウワンズ氏をインタビューした記事がトップに。デジタルマーケティングの予算配分の話など、参考になる取り組みを具体的に語る内容。掲載後に、同社が服を直接売らない新たな店舗「ノードストローム ローカル(Nordstrom Local)」を試験的に開設したことが大きなニュースになったことも、本記事が注目された要因になったのかもしれない。

2位: 顧客体験を売上向上に結びつけるには?「長距離マラソン」アプローチの必要性

「カスタマーエクスペリエンス=顧客体験」というテーマについて正面から取り組んだ記事。マーケティングにおいて、カスタマージャーニーマップを作ることの重要性と、それを用いた永続的な取り組みによって「購入などのトランザクション体験も視野に入れた、長期的に整合性の取れた顧客体験」を実現するという指針を提示した。

3位: マーケティング部門とIT部門は見えている風景が違う? 両者で相乗効果を生み出すには

マーケティング部門とIT部門は、対立関係になることがある。IT部門の思い描くITの全体像と、デジタルマーケティング推進のために不可欠なテクノロジー要素が相容れないケースがあるためだ。テクノロジー活用におけるアプローチ/ガバナンス/対応速度などについての価値観が、マーケティング部門とIT部門では全く異なることが課題の背景にあると指摘した上で、デジタルマーケティングで成功している企業では、マーケティング部門とIT部門は良好な連携関係を構築していることを紹介。両部門の連携を強化するための指針を提案している。

4位: 変化する顧客ニーズを的確に捉えよ。動きのすばやい企業に見る差別化要素

「アジャイル」は、IT分野に強い読者にはなじみ深い言葉だろう。アジャイルソフトウェア開発は、開発対象を小規模な機能単位に分解し、それぞれにPDCAサイクルを設けてリスクを最小化しながら実施するものだ。この記事は、そのマーケティング版と言える。顧客ニーズの変化を的確にとらえ、個々の顧客ニーズをみたすために小さなPDCAを高速に回すアジャイルの考え方が有用であると指摘している。

5位: 消費者の「3つの選択肢」に残るブランドになるには? 2020年に向けて、カスタマーエクスペリエンスはこう変わる

消費者は、購入を決定する際に、多数のブランドから3つ程度の候補に絞り込んだ上で、それらだけを真剣に検討する。市場に数多くの競合商品やサービスがある場合、マーケティングの最大の目標を、「自社の商品がその3つに入ること」に置く企業も多い。いまでは、消費者の情報を幅広く入手し、それにもとづいたマーケティング展開が可能になった。ブランディングの個別最適化の実現も、すぐそこまで来ている。本記事は、野村総合研究所の展望する「カスタマー エクスペリエンス3.0」が到来する2020に向けて、いまから始める施策について考察している。

6位: 自然派化粧品ブランド「ロクシタン」: 門外漢のデジタルマーケティング部長が、顧客行動を科学した結果

自然派化粧品ブランド「ロクシタン」のデジタルマーケティング部門は、店舗で顧客と直接対面せず、法人顧客と顔を合わせる機会も持たない。業界未経験ながらデジタルマーケティングの専門家として入社したデジタルマーケティング部長は、データをフル活用して顧客を深掘りし、「やりたいこと」と「やるべきこと」を客観的に考察。さらに、「周囲の協力を得なければならないこと」には、たとえば「ECが店舗への集客源として有効に機能している」ことを数字で実証するなど、現場を巻き込みながらプロジェクトを前進させてきた。

7位: デジタルだけを考えず全体を見よ 日本マクドナルドのデジタル戦略

Adobe Symposium 2017の基調講演レポート。デジタルという言葉を使わず、デジタルだけを考えず、明確なKPIを設定するという方針のもと、「その結果として」デジタルマーケティングで数々の成果を挙げた日本マクドナルドのマーケティングについて、同社執行役員の足立 光氏が語ってくれた。「初めから“デジタルマーケティング施策”について検討することは誤りです。マーケティング目的がまずあるわけで、そこにデジタルを使うと効果的かどうかが自ずと決まってくる」という発言に納得した読者は多かったはずだ。

8位: イオン銀行リーダーに聞く顧客中心戦略

日経金融機関ランキングで「顧客満足度 第1位」を獲得したイオン銀行。その顧客戦略とデジタル戦略についてインタビューした。かつては社内でも、「ホームページとインターネットバンキングがとりあえずあればいい」という扱いだったというが、スマートフォンの普及と共にトップの号令によってデジタルは重点戦略の1つになった。ユーザーに広く使われている「通帳アプリ」などで成功を重ね、いまではCenter of Excellence(CoE)のような部門横断型の中央組織を作り、デジタルによって顧客満足度をさらに引き上げる施策についても真剣に検討している。

9位: 金融機関が消費者との共通価値を生み出すための条件とは

続いて金融機関の記事がランクインした。FinTechが広くメディアで取り上げられ、金融機関がデジタルを使って起こすイノベーションに期待と注目が集まっている。本記事では、金融機関が顧客との「共通価値の創造」を目指したビジネスモデルへ変革するために何をすればいいのか、そして、その前提として消費者は金融機関に何を求めているのかについて考察している。

10位: 基礎から押さえる 「DMP」を整備して顧客理解を深めるための4つの勘どころ

データ管理プラットフォーム(DMP)について正確に理解している、と自信を持って言える読者は実は少ないのではないだろうか。DMPを使えばデータベースマーケティング以上のことができるのか、データウェアハウスと何が違うのか、などの問いに答えを用意した上で、事例を織り交ぜながらDMPを使いこなすためポイントを4つに絞って解説している。

 

予見的なサービス提供の普及まで、あと3年

 

UNITE編集部


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アドビは2017年6月、小売/銀行分野における消費者の購買行動に関する調査を実施しました。現代の消費者を取り巻く情報環境や消費行動を把握し、カスタマージャーニー、提供している顧客体験のあり方を見つめ直すヒントとしてぜひお役立てください。


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