グラフィック作成のすべての工程をAdobe Expressでおこなえます。
このコースでは、グラフィックデザイナー、教育者、兼コーチのMariah Altoff氏が、グラフィックデザインの基礎知識を活かしてAdobe Expressで効果的なグラフィックを作成する方法について教えています。
しかし、効果的なデザインとは一体どのようなものなのでしょうか?基本的に、効果的なデザイン(グラフィックおよびそれ以外)とは、情報を効果的に伝えたり、行動を促したりできるものを指します。このコースでは、Mariah氏がデザインのコンセプトから作成までを説明します。
デザインプロセスの最初の段階で、マウスを操作するよりも前に、このグラフィックの目的は何なのかをまずは自問してください。今回、Mariah氏が例として使用しているのは音楽フェスティバルのイベントポスターのデザインですが、その目的は見る人の興味を引きつけることと、チケットを販売することです。そのうえで、Mariah氏は以下の方法を説明しています。
必要なビジュアルを定義する
フォントを選ぶ
カラーパレットを作成する
ビジュアル階層を作成する
グラフィックを調整する
では、さっそく始めましょう。
デザインを始める前に、誰に向けてデザインするのかを定義することが重要です。ブレーンストーミングを行ってオーディエンスを特定すれば、デザインの開始段階から作業を効果的に進めることができます。以下は、始める際に自問するとよい主な質問です。
ターゲットとするオーディエンスは誰なのか?
色、形、デザインスタイルなどについては、どのようなものがターゲットを最も惹きつけ、その心に響くだろうか?
グラフィックによって、どのようなスタイル、ビジュアルイメージ、雰囲気を伝えたいのか?
ブランドやデザインではお気に入りのフォントをすべて使用したくなるかもしれませんが、グラフィック内で使用するフォントは2つか3つにとどめるようにすると、プロらしい見た目になり、内容もわかりやすくなります。Mariah氏は、以下の各用途に対してフォントを1つずつ選ぶことを推奨しています。
見出しのフォント
本文のフォント
小見出しのフォント、またはアクセントフォントのいずれか
オーディエンスがグラフィック上のテキストを一目で理解できるように、読みやすいフォントを選択しましょう。また、相互に区別しやすいフォントを使用し、優先順位がはっきりわかるようにすることも覚えておきましょう。そのためには、階層を使うと便利です(これについては後で詳しく説明します)。ただし、相互に調和し、どれも同じスタイルファミリーだと感じられるフォントを選ぶことも重要です。
ブランドの色を定義する際には、次のいずれかを選ぶことをMariah氏は推奨しています。
暗めの色
軽めの色
明るめの色
アクセントとして追加の色を使用することもできますが、これら3つのカテゴリごとに1色を選択すると、良いスタートを切ることができます。
選ぶ色は、グラフィック全体のビジュアルイメージと一致するものにしましょう。なお、カラーパレットの作成をどこから始めればよいかわからない場合でも、Adobe Expressには推奨のカラーパレットが用意されているので、ゼロから始める必要はありません。
ここで、先ほど少し触れた階層の話をしていきましょう。ビジュアル階層は、デザイン要素によって重要度の違いを表すために構成します。これは、デザイン全体にわたって閲覧者の視線を戦略的に移動させたり、デザイン内の最も重要な情報をわかりやすくするのに役立ちます(閲覧者が階層を意識していない場合でも効果があります)。
ビジュアル階層は、画像、テキスト、アクセント要素など、あらゆるデザイン要素を使って構成でき、サイズ、太さ、色も使用できます。
例えばテキストの場合、通常は見出しを最も大きくて太い文字にし、次に小見出し、さらに本文テキストという順序で小さくしていきます。
このセクションでは、上記のヒントの実践方法を、Mariah氏が最初から最後まで実演しながら説明しています。具体的には、ポスターの背景用の画像を選択して編集し、テキストをレイアウトして最終調整をおこないます。もう一息なのでがんばりましょう。