2回のシリーズでお送りする 「Illustratorのタイポグラフィ・チュートリアル」へようこそ Nigel Frenchといいます パート1ではまず コミュニティ劇団のロゴを デザインする方法を説明します 適切なフォントを選択し 文字間のスペースや 行間のスペース、文字揃えを 調整する方法を見ていきます その中でいくつかの 役に立つヒントやコツもご紹介します では始めましょう 「テキスト編集」ワークスペースを使用すると 必要なパネルを操作しやすくなります 画面上がごちゃごちゃしないように パネルは折りたたんでいます ロゴを作成するには いくつかの方法があります この1つ目の例では 単色のブロックに 大文字のテキストが並んでいて コンデンスドボールド(横幅が狭くデザインされた太字の書体)の サンセリフ体(文字の端にある装飾がない書体)を使っています 行間をもう少し狭くしたいので 文字パネルで「行送りを設定」を調整しましょう 現在これは「自動」に設定されており デフォルトでは文字サイズの 120%(日本語版では175%になっています)になります 段落パネルで 「ジャスティフィケーション...」
を選択し 「自動行送り」を80%に下げます テキストを「ポイント文字」から 「エリア内文字」に変換します 段落パネルの「均等配置」を実行すれば、 すべての行を入力エリアの 幅に合わせて均等に配置できます。
さらに、段落パネルのパネルメニューから 「欧文ベースライン基準の行送り」を選択します まず「Company」という単語を選択し 文字パネルで文字サイズを半分にします コントラストのを付けるために ウエイトには「Light」を選択します 行間を均等にするには OptionキーまたはAltキーを押しながら 下向き矢印を2回ほど押して 行送りの値を少し大きくし、行間を 少し広げます 次のアートボードでは 行揃えをずらしたバージョンが表示されています ここでは柔軟性を持たせるため 3種類のポイント文字を使用しています ガイドを使用して それぞれの文字列の位置を調整します 「K」の縦線は 「T」の縦線と揃っており 「C」の左端は 「H」の左端と揃えられ そして「Company」の「y」は 右端が「R」および「E」と揃っています ロゴをデザインするときは 別のレイヤーにカラーで 四角い枠を描画しておくと 各要素間の間隔を 一定にするのに便利です 間隔が希望通りになったら このシェイプは非表示にします このシェイプをガイドにして 文字の周囲にボックスを追加しました このボックスで文字を完全に 囲むつもりではありません どうするかというと まずこのボックスを選択し オブジェクトメニューに移動して 「パス」から 「パスのアウトライン」を選択します そうすると線ではなく 塗りのシェイプに変換できます そこでこのボックスの上に 別の四角形を描画し Shiftキーを押しながら 選択ツールに切り替えて 両方のボックスを選択します そしてプロパティパネルの 「パスファインダー」の オプションを使用して 上に重ねたシェイプで下のシェイプを削除します ではまた別の アプローチも見てみましょう 今回はスクリプト書体を使用します スクリプトを使用するときは メトリクスカーニングを使用して 文字間を意図したとおりに 調整することが重要です このスクリプトを古典的な サンセリフ体のFuturaと組み合わせます 「Y」の両側に文字を合わせるため 単語間のスペースを 「Emスペース」に変更します フォントには複数の文字間隔(スペース)があり Emは最も幅が広くなります 個性を出すため コンテキストメニューから異体字を 利用してみることにします Voltageという書体には 装飾文字のセットが付属しています この文字列を 複製するために OptionまたはAltキーを押しながら ドラッグして元の位置から離します 次にそれを選択し 1つの文字に置き換えてから その文字を選択します そして字形パネルを開きます ここには特定のフォントで 利用できるすべての文字が 表示されています 「表示」メニューを 「装飾」に切り替えます サイズを拡大すると 利用可能な文字がよく見えるので この字形をダブルクリックして 現在選択されている文字と 置き換えてみます そして移動や拡大が簡単にできるよう これをアウトラインに変換します 最後のバージョンでは アールデコ風のフォントを 使ってみたいと思います Thrillersというフォントで Adobe Fontsから入手できます 余裕を持たせるため トラッキングを少し増やしてから 雰囲気を高めるために エンベロープのワープを適用することにします 文字は直立させておきたいので 「円弧」ではなく「アーチ」を選びます そしてアーチをなだらかにするため 「カーブ」の値を 15%に減らします もう少し位置を下げましょう レイヤーパネルには 構図のバランスをとるため 文字の両側に追加した 2つの三角形が用意してあります すべてイメージ通りになったら 選択ツールでドラッグして 範囲全体を選択し 「グループ」を選択すれば これをひとつのユニットとして 移動したりサイズ変更したりできます お疲れ様でした これでロゴの準備ができましたので パート2ではこれを販促用チラシに 取り込んでみたいと思います

