暗い写真を明るくして細部を表示

写真がこのようにとても暗い場合 Photoshop CCでは、写真を明るくして、隠れた細部を見やすくすることができます このチュートリアルでは、この露光不足の写真を 暗くて多くの細部が隠れている状態から 動物の表情がより豊かに見える明るい写真へと修正していきます まず、レイヤーパネルの下部に移動し 白と黒の円形アイコンをクリックすると この調整メニューが開きます 写真を明るくするために使える調整はたくさんあります シンプルな「明るさ・コントラスト」調整から より高度な「トーンカーブ」調整までありますが 今回は「レベル補正」を使います レベル補正では、階調の様々な値を比較的簡単に調整できます このメニューで「レベル補正」を選択すると 写真を含んだレイヤーの上に レベル補正のための調整レイヤーが作成されます この調整レイヤーで行った変更はすべて 下位のレイヤーに影響しますが、写真に直接変更を加えるものではありません 調整レイヤーを使うと、写真を保護できるだけでなく 柔軟な変更や削除を後から行うことができます 調整レイヤーを作成すると、プロパティパネルが開き 写真を明るくするためのレベルコントロールが表示されます 今回はプロパティパネルを脇に移動させて 写真を見やすくしましょう 写真を明るくしたい場合、レベル補正のプロパティパネルで 「自動補正」ボタンをクリックするだけで済むこともあります これをクリックすると、グラフのスライダーが自動的に移動します こちらの3つのスライダーです その上にあるのは、ヒストグラムと呼ばれるグラフです ヒストグラムは、画像の階調値を表したものです 「自動補正」ボタンで十分調整できる場合もありますが さらに調整したい場合は、ヒストグラムの下のスライダーを自分でドラッグすることもできます やってみましょう まず、こちらの白いスライダーで 写真の最も明るい部分の明るさを調整します 被写体の目の反射などです 左にドラッグすると、写真の最も明るい部分がより白くなります 写真のどの部分が調整されているかを確認したい場合は MacのOptionキーか WindowsのAltキーを押すと マスクビューに切り替わります 白い部分が、調整でより白くなった箇所です これでは、画像の細部を明るくすることはできません この調整はあまり大きく変えずに マスクビューで白い部分が 数か所見えてきた辺りで止めておきましょう この調整だけでもかなり明るくなりましたが 最も大きな違いが出るのは、中間調の明るさです 画像内のグレーの値ですね それは、隣のグレースライダーで調整します グレースライダーを左にドラッグしましょう なお、私と同じ値を使いたい場合は ヒストグラムの下にあるこれらのボックスで値を確認できます グレースライダーを左にドラッグすると、中央のボックスの値が変わりますね 写真のすべての箇所を明るくする必要はありません 特に暗い部分をより暗くすることで、より自然な印象にすることもできます これを行うには、この黒スライダーを右にドラッグするか 左端のボックスで低い値を入力します 写真を明るくしたことで印象がかなり変わりましたが 目立たせたくない部分や 暗い部分のデジタルノイズも見えてきました これらを消すには、調整レイヤーのレイヤーマスクを使用します 調整レイヤーが選択され 前景色が黒に設定されていることを確認したら ブラシツールを選択し、レイヤーマスク上を黒で塗って 写真の一部から明るさの調整を隠していきます 調整の度合いを下げたい場合は ブラシの不透明度を適用します これを行うには、キーボードで数値を入力します 不透明度を30に設定し 黒ではなくグレーで塗っていくと 明るさ調整の度合いが低くなります これらの変更は、こちらのレイヤーマスクで確認できます レイヤーマスク上の黒い部分では調整が隠され 白い部分では調整が表示されます グレーの部分では、調整の度合いが下げられます 結果を確認するために 調整レイヤーの目のアイコンをクリックして、調整レイヤーを非表示にします これが元の暗い写真で こちらが明るさレベルを調整した後の状態です チンパンジーの顔の細かいシワが見えるようになって 写真の印象が大きく変わりました 細部まで見えるようになったことで 被写体の表情がより豊かに伝わるようになりました