Premiere Pro CCでは、編集作業をスムーズにするために 実に数多くの機能が改良されています そうした改良点の多くは スペシャルエフェクトやSpeedGradeとの連携といった 注目度の高い機能ほどには大々的に宣伝されていません それは仕方のないことですが なかには編集作業に大変役立つ 機能もあるので、お勧めの機能をいくつか ご紹介します 最初にご紹介するのは、ご存知の方も多い機能、マッチフレームです キーボードのFキーを押すと 表示しているタイムラインのフレームと同じフレームを マスタークリップから見つけられます この機能は短い会話の場面で最後のセリフを 確認したい場合などに便利ですが 実は逆マッチフレームという機能もあります マスタークリップのフレームをソースモニターに表示して Shiftキーと一緒に、リバースを表すRキーを押すと Premiere Proがシーケンスから同じフレームを見つけてくれます これと似た機能で、ビンの中にあるクリップを タイムライン上で見つけるという機能があります 例えば、ビンに入っているクリップをアイコン表示で見ると そのクリップがシーケンスで使用されている場合は オレンジ、2014年リリース以降ではブルーのマークがあります。
これをクリックすると Premiere Proがシーケンス内でそのクリップを見つけてくれます さらにShift+Rキーを押せば、フレームのレベルまで 見つけられるので、非常に便利になりました 次に、必要なときに大きな威力を発揮する機能です キャプチャした素材が同期されていない という場合がありますね 例えばここにメディアがありますが、キャプチャのプロセスに問題があったとします オーディオを別のソースから取り込んだため 同期していません リンクを解除して2つに分けてあります そこでこのクリップをビンに入れると― その前に新しいビンを作って、名前を「Sync Media」にしましょう このビンを開いて、先ほどのクリップを入れます それからもう一度ビンから取り出すと このとおり、2つのメディアは分かれたままになっています @キーを押して ビンをフルスクリーン表示にして見てみましょう リスト表示にして、パネルメニューから 「メタデータの表示」を選択して開き、「同期」と入力すると 「同期のオフセット」という新しいオプションが表示されます これがビン内の項目として使えるようになったので これをオンにして、「OK」をクリックします スクロールしてみると、ここに「同期のオフセット」という 項目が追加されています。
つまり、ここを見れば 修正内容が分かるので、メディアの状態を 把握することができ、非常に便利というわけです @キーを押して、通常画面に戻りましょう もう1つ、ささやかながら重要な機能があります。
編集メニューで キーボードショートカットを選択します。
これはWindowsですが Mac OSの場合はPremiere Proメニューです 例えば、高度なトリミングのオプションを見てみると 最も近い編集ポイントをトリミングイン、または トリミングアウトとして設定は、キーボードだけを使って トリミングするのに非常に便利です ここをダブルクリックすると キーボードショートカットを追加できます 何かを入れてみましょう。
Ctrl+Alt+Shift+Sと入力します そして隣にもう1つ追加します。
このように それぞれの項目に、複数のキーボードショートカットを 追加できるようになりました この機能は前からエディターの皆さんの要望が 高かったものです。
その理由は 何か1つの作業をするときに、キーボードの 左右どちらか片側だけの Shiftキーを修飾キーとしてよく使うからでしょう いずれにしても 項目ごとに複数のキーボードショートカットを 利用できるのは非常に便利です では元の画面に戻り、Windowsの場合は編集メニューから Macの場合はPremiere Proメニューから 環境設定/再生を選択します ここでフレーム数を指定できますが これはShift+矢印キーを押したときに、タイムライン上で 前後に移動するフレーム数です このままキャンセルして 矢印キーを押してみましょう。
オーディオは消しておきます 右矢印キーを押すと、1フレームずつ進みます Shiftキーを押したまま操作すると、5フレームずつ進みます 移動したいフレーム数が1でも5でもなく 例えば、20フレームずつ進みたければ 「20」と入力して「OK」をクリックします Shiftキーを押しながら左右の矢印キーを押せば 一度に20フレーム移動できます これは非常にささやかな機能かもしれませんが エディターというのは、経験を積んでいくうちに このようなインターフェイスの細かい部分が どんどん気になってくるものです Premiere Proでは、複数のアイテムをシングルステップで書き出すこともできます プロジェクトパネルでShiftキーを押しながら アイテムを1つ選択し、そのまま一番下の アイテムをクリックしてから、ファイルメニューで 書き出し/メディアを選択すると、簡易版のダイアログボックスが表示されます ここでクロップはできませんが、書き出しの 標準を指定して、各アイテムを書き出すことができます あまりパワーのないコンピューターの場合は 再生しやすい低解像度で全メディアを書き出しておけば Premiere Proではファイル拡張子を無視したリンクと検索も可能なので 後で再リンクを行うのも簡単です 私も以前、4Kや6Kといった 超高解像度のメディアを、そこまでパワーのないシステムで再生するときに この方法を使ったことがあります フル解像度のメディアには 後で簡単に再リンクできます 次に、環境設定でオーディオを選択すると 「シャトル中のピッチを維持」という、これもささやかながら 非常に便利な機能があります J、K、Lキーを使ってタイムラインを再生してみると― [♪ music ♪] 素晴らしいですね、それほど音程が高くならずに はっきり聞き取れます ちなみに、J、K、Lキーを使った再生の速度も 速くなったので、長いシーケンスでも必要に応じて さらに高速で再生できます シーケンスといえば、コラボレーションの際に メディアブラウザーを使って既存のシーケンスを 参照できるので、その方法も見てみましょう 例えば「Editing_Finesse」を見ると、個々のシーケンスがあります ですから、簡単に他のプロジェクトにアクセスできます 他にも細かい点ですが、メディアブラウザーに 「戻る」ボタンができました また「お気に入りに追加」もあるので 使いたいフォルダーがある場合は お気に入りに追加すれば、いつでもすぐに使えます メディアブラウザーパネルも複数表示でき このように、例えば3つにして ハードドライブ上の複数の場所を行き来し メディアを探しやすくすることができます 他の新しいオプションとしては、ビンの中のシーケンスを選択し ファイル/書き出し/Premiereプロジェクトとして選択を選ぶと そのシーケンスと関連メディアを 含んだプロジェクトが作成されるので コラボレーションの際に便利です 私が紹介したかったPremiere Proの機能は以上です これらの編集テクニックを使えば、作業をスピードアップし より柔軟かつ自由に作業を行い、クリエイティブな 作業に集中する時間を増やすことができます
