Avid Media ComposerからAdobe Premiere Proにプロジェクトを移行
Avidのシーケンスとビンを書き出し、編集内容をAdobe Premiere Proに読み込む方法を説明します。

Avid Media ComposerからAdobe Premiere Pro CCに プロジェクトを移行する方法を説明します 移行の際に最も重要なことは Premiereに移行する前に、プロジェクトを整理しておくことです 私のAvidプロジェクトを使って 移行するシーケンスとビンの 整理方法を説明します 7つのビンには名前と番号をつけています 使用しないクリップは削除し メタデータ列で、転送すべき重要なデータが すべて入力されているか確認しました コメントとLUT情報が入ったクリップがあります タイムラインにはラフカットシーケンスがあります いくつかトランジションがあります カラー補正フィルター タイトルはアルファレイヤー付きです 構図変更したショット、Bロールに逆再生 マルチカメラクリップもありますが AvidとPremiereのマルチカメラ処理方法は異なるのでご注意ください エフェクトはPremiere Pro CCに変換されない場合もあるため シーケンスの参照ムービーを出力しておくことが重要です AAFファイルを書き出す前に、シーケンスを整理しました グラフィックとアルファのクリップ Bロールも専用のトラックに入れ Aロールも同様、オーディオクリップも整理しました これで、AAF形式のファイルを書き出します カットシーケンスのビンに移動して ラフカットシーケンスを選択します 右クリックして「Output」を選択します 保存先は、AAF Exportsフォルダーにします プリセットを保存するオプションもありますが 最初は、untitledの設定で「Options」をクリックします 通常、私はすべて選択します 今回は、ビデオとオーディオトラックをすべて書き出します 両方からメディアファイルにアクセスできる場合は 「Link to」方式をお勧めします ドライブに十分な空きスペースがある場合は コピーして、すべてのメディアを統合してもよいでしょうが 必須ではなく、同一システムにあれば問題ありません 「Mixdown Video Effects」は原則として選択しません クリップにエフェクトが固定されてしまうからです その後Premiere Pro CCで編集できなくなります 「Save」をクリックして、AAFファイルを書き出します 書き出したシーケンスがビンに表示されます これらのビンを書き出します interviewクリップにコメントが追加され カスタムメタデータ列に 必要な情報が入っていることを確認します Fileメニューから Output 「Export Bin」を選択します 選択されているクリップがあると ビンを書き出すオプションが表示されません クリップの選択を解除してから ALEファイルを書き出します ALE Exportsフォルダーに保存します 書き出し設定は「Avid Log Exchange」にします 各ビンに移動します グレー領域を右クリックして 「Export Bin」を選択し、各ビンのALEファイルを書き出します 最後に、EDL(編集リスト)を書き出します シーケンスを選択し、「List Tool」でEDLを生成します 映像とサウンドリストの必要な項目を 選択します ファイルを保存する前に、プレビューで確認しましょう EDLファイルの書き出しは必須ではありませんが ALE、AAFファイルと同様に EDLもメタデータとプロジェクトの移行に役立ちます このファイルを印刷しておけば シーケンス内のカットとエフェクトのタイムコードを確認できます これでAdobe Premiere Pro CCに読み込みます Premiere CCのプロジェクトパネルで右クリックします 「読み込み」を選択します AAF Exportsフォルダーに移動します Avidから書き出したファイルを選択します 変換レポートのメッセージが表示されます 「OK」をクリックします プロジェクトにビンが表示されます シーケンスと関連クリップが入っています まず、ビンの名前を変更します 次に、ビンを開き シーケンスを表示し 選択します Ctrl(Command)+X 新しいビンを作成して "01_Sequences"と名付けます 移行したシーケンスをペーストします ビンが入ったALEファイルを読み込みます 右クリックして、「読み込み」を選択します ALE Exportsフォルダーに移動します Shiftキーを押しながら、ビン02から07まで選択します 「読み込み」をクリックします ビンが読み込まれたら 見慣れたプロジェクト画面だと思います マスタークリップはオフラインのため 再リンクが必要ですが メタデータは見事に転送されています LUT情報はマスタークリップに固定され、LUT列に表示されます あるべき情報が表示されない場合は 列名を右クリックして 「メタデータ表示」を選択し 必要な列を選択します 次に、これらのクリップをオンラインにします ビンの内容をすべて選択します 右クリックして、「メディアをリンク」を選択します テープ名は解除のままにします 「メディアブラウザーを使用してファイルを検索」も選択します Mediaフォルダーがお気に入りに保存されています よく使用するフォルダーなので設定しました Premiere CCのメディアブラウザーから直接アクセスできます 「名前が完全に一致するものだけを表示」も便利です このビンのメディアはすべてドライブ上の同じ場所にあります 「OK」をクリックします これで、すべてのビンがオンラインになります プロジェクトパネルに戻ります ビン03から07まで選択します 残りのマスタークリップのファイルを再リンクします これが移行の手順です シーケンスとクリップを確認しましょう ディゾルブなどのエフェクトは問題なく移行されています ワイプはディゾルブに置換され マーカーが自動的に付加されています 変換されなかったカラーフィルターを警告するものです マスタークリップのLUT情報は移行されていますが AvidでクリップにLUTエフェクトを適用していた場合は Premiere CCで再適用が必要になります マーキーエフェクトはアルファチャンネルが欠落しています この修正は簡単にできますね このトラックはオフにしましょう Avidで追加したパンとスキャンはなく レターボックス表示になっています マルチカメラクリップでは カメラアングルの切り替えはできません しかし、ビンにはすべてのアングルが入っています このショットの逆再生と速度変化は移行されています 移行されなかったエフェクトは、ムービーを参照して作成します オーディオトラックに移動します レベルキーフレームは移行されています しかし、ミュージックトラックにあるはずの ステレオチャンネルの1つがありません ステレオサウンドエフェクトがデュアルモノに分割されています プロジェクトでこのクリップを開くと 「復旧したクリップ」ビンに入っています シーケンスのAAFファイルを読み込んだとき 変更されたファイルがこの中に入ります ミュージックファイルとサウンドエフェクトの 左右のチャンネルが両方入っています 左右のチャンネルが ネストされたシーケンスも入っています サウンドエフェクトビンでは ALEファイルから読み込んだものです 元のステレオ形式でも同じクリップがあります Avidからビンを書き出すときの AAFファイルとALEファイルには重要な違いがあります マッチフレームをクリップに適用し そのクリップをプロジェクトで表示すると シーケンスのAAFファイルから読み込んだ クリップのビンが開きます そのクリップをドライブレベルで表示すると AvidのMXFファイルにリンクされます そのマスタークリップは ALEファイルから読み込んだBロールビンにあります ビンのマスタークリップは 元の5Kファイルに再リンクされています AAFとALEファイルの書き出しの重要な違いです Avid Bロールビンのクリップをすべて選択して AAFファイルで書き出せば 5Kソースメディアではなく AvidのMXFファイルにリンクしていたでしょう Adobe Premiere Pro CCで引き続き 編集する場合には注意が必要です
AAF(Advanced Authoring Format)には、複合メディアデータのほか、メディアコンテンツとプロジェクトに関連するメタデータも含まれます。つまり、AAFファイルにはオーディオとビデオファイルへのリンクのほか、オーディオとビデオデータに適用される編集内容も記録されています。そのため、プラットフォーム間でのメタデータとプログラムコンテンツの変換機能を持ちます。オーディオおよびビデオエフェクトの膨大なリストを分類し、転送またはアーカイブ用にプロジェクトの要素を一括して「囲む」ことができます。
学習内容: AvidシーケンスのAAFファイルを書き出し、Premiere Proに読み込む方法
AAFファイルを書き出す前に、シーケンスのトラックを整理します。アセットタイプ別にトラックを作成します。
移行しないエフェクトを確認し、再現するために後で使用する参照ムービーを書き出します。
ビンでシーケンスを選択し、右クリックして、Output/Export to Fileを選択します。
AAFファイルを保存するためのAAF Exportsフォルダーを作成します。
「Untitled」書き出し設定で、Optionsボタンをクリックし、書き出し方法をカスタマイズします。
シーケンスの書き出し形式を「AAF」にして、「All Video Tracks and All Audio Tracks」を選択します。
書き出し方法では、「Link-To (Don’t Export) Media」オプションを選択します。
「Mixdown Video Effects」を選択すると、エフェクトがクリップに「固定」(ムービーがレンダリング)され、Premiere Proでエフェクトを編集することができなくなります。
ファイルをAAF Exportsフォルダーに保存します。
ALE(Avid Log Exchange)ファイルはテキストベースのメタデータ交換方式です。システム間で映像、ビデオ、オーディオデータを転送するために使用します。これにはメディアに関する重要な情報が含まれます。名前、ファイルパス、ビデオ形式、デュレーション、タイムコード、シーン、テイク、ノート、コメント、LUT情報などです。
学習内容: AvidビンをALEファイルで書き出し、Premiere Proに読み込む方法
ビンのメタデータ列に必要事項がすべて記載されていることを確認してから、Premiere Proに移行するALEファイルを書き出します。
ビンのクリップが選択されていない状態で、ファイルメニューから、Output/Export Binを選択します。
ALE Exportsフォルダーを作成します。
書き出しの設定では、「Avid Log Exchange」を選択します。
ファイルをALE Exportsフォルダーに保存します。
すべてのビンで同じ操作を繰り返します。
EDLには、どのフィルム/ビデオ/オーディオクリップを使用して最終カットに正しく配置するかを示す、リール/テープ/ディスク名とタイムコードデータを記載した順序付きリストが記載されています。EDL(Edit Decision List)はシーケンスで使用されているすべての素材のログ記録で、詳細なエフェクト情報も含まれます。Adobe Premiere ProはCMX3600 EDLファイルをサポートしています。
学習内容: プリントショットリストおよび参照ファイルとして使用するため、AvidのシーケンスをEDLで書き出し、Premiere Proに移行されなかったエフェクトを再構築する方法
シーケンスを選択し、ツールメニューからリストツールを使用して、EDLを生成します。
リストに含めるデータのチェックボックスを選択します。カラーエフェクト、トランジション、サードパーティトランジション、EQエフェクトなどがあります。
選択したデータのリストをプレビューして確認し、必要に応じて修正を加えて、「Save List」をクリックします。
EDL Exportsフォルダーを作成し、EDLファイルを保存します。
学習内容: AvidシーケンスのAAFファイルをAdobe Premiere Proに読み込む方法
Adobe Premiere Proで新しいプロジェクトを作成します。プロジェクトパネルを右クリックして、「読み込み」を選択します。書き出したAvidの.aafファイルを指定して、「読み込み」をクリックします。
テキストファイルの変換レポートに、サポート外のメディアまたはエフェクトがアラート表示されます。
シーケンスとすべての関連クリップが入ったビンがプロジェクトに表示されます。シーケンスを専用のビンに移動します。ファイル/保存を選択します。
読み込んだ後、クリップによってはアラートが表示される場合があります。例えば、ステレオオーディオファイルは、シーケンスでは左右のモノチャンネルとして表示されます。該当する場合は、そのクリップが自動的に「復旧したクリップ」ビンに入ります。
注意: Premiere Pro 2018以降のバージョンに対応
学習内容: AvidビンのALEファイルをAdobe Premiere Proに読み込む方法
プロジェクトパネルを右クリックして、「読み込み」を選択します。書き出した.ALEファイルに移動します。ALEファイルを選択し、「読み込み」をクリックします。
複数の.ALEファイルを一度に読み込み、Avidのプロジェクトから書き出したすべてのビンを含めることができます。
メタデータ列のヘッダーを右クリックすると、メタデータ表示パネルが表示されます。各ビンで、移行した情報を選択して表示します。
すべてのメディアファイルを再リンクします。
メディアをリンクパネルで、Avidシーケンスとビン情報の再リンク設定を調整します。「テープ名」のチェックを解除、「メディアブラウザーを使用してファイルを検索」のチェックを選択して、お気に入りの場所をメディアディレクトリーに保存します。
学習内容: シーケンスのエフェクトとメタデータの移行
Avidのメタデータ列にあるコメントフィールドなどのカスタム情報は移行されます。
サポート対象でないエフェクトには、シーケンスにマーカーが配置されます。
Avidのディゾルブや速度変化などのエフェクトは移行されます。
Avidのオーディオレベルとキーフレームは移行されます。
モーションパラメーターの一部は移行されますが、複雑なアニメーションは移行されない場合があります。
マスタークリップに固定されたLUT情報は移行されます。メタデータ表示列のLUT情報も同様です。
Avidのシーケンスでクリップに適用されたLUTフィルターエフェクトとカラーフィルターは移行されない場合があります。
マットキーを移行するとアルファチャンネルが消える可能性があります。
マルチカメラクリップはカメラアングルの異なるクリップに分割されますが、Avidのシーケンスでのアクティブなカメラアングルのみがシーケンスに配置されます。
AvidのクリップのビンをALEファイルで書き出し、ビンとしてPremiere Proに読み込めば、すべてのカメラアングルを使用できます。
ALE、AAF、EDLファイルをPremiere Proに読み込む際に、サポートされるメタデータとエフェクトについて詳しくは、Avid Media ComposerからのAAFプロジェクトファイルの読み込み を参照してください。
AAFの場合は、MXFメディアにリンク可能なメタデータが転送されるか、またはAAFファイルにメディアを埋め込むことができます(コピーまたはコンソリデート)。
ALEの場合は、メディアをリンクするだけで、メディア本体は含まれません。
AvidシーケンスのAAFファイルをAdobe Premiere Proに読み込むと、MXFファイルにリンクされたクリップが含まれます。
AAFファイルとして書き出したAvidのビンは、Adobe Premiere Proに読み込むと、MXFファイルとリンクされます。
ALEファイルとして書き出したAvidのビンは、(Avid MXFファイルではなく)元のメディアとリンクされます。