Digital Trends 2020年版から読み解くマーケティングの5つのハイライト

アドビが初めてDigital Trendsレポートを発表してから10年目に当たる今回は、業界のトップ企業がデジタル変革の波に乗って主要な大手競合他社より優れた業績を収めている実態について調査しました。 マーケティングや広告、eコマース、クリエイティブ、ITの各分野におけるリーダーにインタビューして得たインサイトをお届けします。

Digital Trends 2020年版から読み解くマーケティングの5つのハイライト

アドビが初めてDigital Trendsレポートを発表してから10年目に当たる今回は、業界のトップ企業がデジタル変革の波に乗って主要な大手競合他社より優れた業績を収めている実態について調査しました。 マーケティングや広告、eコマース、クリエイティブ、ITの各分野におけるリーダーにインタビューして得たインサイトをお届けします。

最も影響の大きいトレンド

2020年にとって最も重要なことは何かが明確になりました。誰もが話題にするような新たな課題やビジネスチャンスは、ごくわずかしかありません。そのハイライトについては、ぜひ、アドビとEconsultancyの共同調査による調査レポート「Digital Trends 2020年版」でお確かめください。

1.デジタル格差が生み出す差異

顧客体験が持つ真の価値

これまで採用してきた顧客体験への投資戦略により、企業は2種類に分けることができます。それは、過去に囚われる企業と未来を見据える企業です。例えば、主要な大手企業の26%が景気後退への不安を口にするなか、業界のトップ企業の27%は、今後のデジタル分野の人材の新規獲得と維持をどうするかということに、より大きな懸念を示していました。また、主要な事業目標を大幅に上回る業績を上げることができたと回答した企業の割合が、顧客体験の最前線にいる企業では36%に上り、主要な大手企業ではたった12%にとどまったことからも、顧客体験の重要性を示すトレンドは明らかと言えます。今日の顧客体験の基礎は、未来に照準を合わせ、魅力的なコンテンツを創出することです。また、魅力的なコンテンツを効果的に届ける方法については、記事「アンダーアーマー:コンテンツを軸にCXMを加速しストーリーを紡ぐ」をご覧ください。

2. 2020年のマーケティング

カスタマージャーニー向上のために

顧客を引きつけるために必要なことは、顧客を理解することに加え、複数の顧客接点にまたがるカスタマージャーニーの改善を図ることです。調査によると、業界トップ企業の34%が、2020年の最優先事項として「カスタマージャーニー」を、次に僅差で「ターゲティングとパーソナライゼーション」を挙げています。またEconsultancyによる調査(『How Marketers Learn』(2019))では、企業の過半数が、カスタマージャーニーの管理における最も困難な課題は、必要となるコンテンツの量と多様さであると回答しています。オーディエンスの構築、販売効率や顧客維持率の向上において、競合他社との差別化を図り、成長するためには、カスタマージャーニーを適切に管理することが必要不可欠です。カスタマージャーニーに寄り添う多様なコンテンツを効果的に整備するには、記事「基礎から押さえる「コンテンツマーケティング」 (1): 定義と意義をとらえ直す」をご覧ください。

3. 企業文化が持つ力

企業文化の重要性

社風によっては、製品の発展が遅れたり、効率が下がったり、デジタル変革が阻害されたりすることがあります。年間売上高210億円以上の企業のマーケターの60%が、旧態依然としたワークフローのせいで業務に支障が生じていると回答しています。しかし、顧客体験におけるトップ企業のうち約3分の1からは、異なる回答が得られました。これらのトップ企業が主な障害として挙げたのは「予算不足」です。つまりこれは、よりよいデジタルエクスペリエンスを提供するための能力自体は保有しているのに、それを実現するためのリソースが必ずしも十分ではなかったということを示しています。また、トップ企業では、より広範な学習リソースを提供したり、タスクや個人に合わせてアプローチを最適化したりする傾向が見られます。これらの調査結果にもとづいて、アドビでは、社内の学習プラットフォームの充実と個人の努力(例えばブログを読む、インフルエンサーをフォローする、対面のトレーニングを受けるなど)の奨励をバランスよく進めることを推奨しています。

全体像の把握

これまでのDigital Trendsレポートをもとに、今日までのデジタル変革の10年間を振り返りましょう。 

4. プライバシーとデータ管理

事前の計画が信頼性と透明性の確保につながる

プライバシーの保護とセキュリティの確保は、B2B企業、B2C企業の双方において、最優先事項となっています。媒体社と広告主のいずれも、取れる行動についての規制は変化し続けています。こうした状況に対応するべく、企業は信頼性と透明性を向上させるため、新たな戦略を打ち出しています。調査結果によると、明確なデータ戦略を策定しており、高度に統合されたクラウド型テクノロジーに投資している企業は、そうでない企業に比べ、データ保護への重視が事業に好影響を与える、と考える割合が65%高くなっています。人々の間では、自分たちのデータの取り扱いに対する意識や議論が高まっています。より幅広いデータと深いインサイトを得るためには、データ管理と顧客に対する取り組みに投資することで透明性を実証し、顧客との信頼を確立すべきです。

5. 人工知能(AI)

自動化による人的リソース不足の解消

人工知能(AI)の利用が一般消費者に広まったのは今から10年ほど前、iPhoneへのSiriの搭載が契機でした。一方の企業におけるAIの利用は、当時それほど見られませんでした。この状況は、10年の経過によって大きく変化しました。AIや機械学習(ML)の採用は、多くの企業にとって最優先事項のひとつになっています。マーケティングのような企業の業務に関わるシステムに、AIやMLを組み込むことの優位性は明らかです。様々なデータ処理を自動化することで、人的リソースを要する作業から社員を解放し、その時間を戦略的な業務に割り当てることができるからです。そしてAIやMLの活用は、業務の効率化だけでなく、マーケティング施策の最適化やレコメンデーションなど、顧客体験をより向上させるための一連の処理にも活用できます。

要点

クリックする手

デジタル格差が生み出す差異
顧客体験に投資する企業は優位を獲得できます。

接続された点

データ管理
将来を見据えた企業は顧客データ管理を重視しています。

自動化

自動化
マーケティングの反復タスクの自動化において、AIやMLの活用が広がっています。

  

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