アクセシビリティ

サードパーティローカル共有オブジェクトについて

目次

  1. ローカル共有オブジェクトとは
  2. サードパーティコンテンツとは
  3. サードパーティローカル共有オブジェクトの主な使用例
  4. 設定マネージャを利用したサードパーティコンテンツ記憶領域の管理方法
  5. まとめ
  6. 関連リソース

サードパーティクッキーとは、閲覧中のWebサイト以外によって作成される、もしくは閲覧中のWebサイト以外に送信されるクッキーのことです。サードパーティクッキーの大半は、市場調査やターゲット広告などの目的で、サイトをまたぐかたちでユーザの好みやWebサイトの閲覧状況をトラッキングするために使用されています。例えば、ユーザが訪問したサイトに別のWebサイトの提供する広告が表示され、この広告からユーザの訪れたサイトを記録するクッキーが作成されるケースがあります。一部の広告者やダイレクトマーケティング関係者は、一般コンピュータユーザのブラウザクッキーに対する理解が広まりつつあることから、サードパーティクッキーの代わりにローカル共有オブジェクトを利用しています。

ユーザの中にはサードパーティWebサイトが自分のコンピュータにクッキーを保存することを好ましく思わない人もいます。そこでMacromedia® Flash® Player 8以降のバージョンでは、サードパーティWebサイトによるローカル共有オブジェクトの保存を無効にするための設定が新たに搭載されています。アドビでは、皆様には最新バージョンのFlash Player、すなわちAdobe® Flash Playerへアップグレードすることにより、最新のセキュリティ機能を活用されることをお薦めしています。

ローカル共有オブジェクトとは

ローカル共有オブジェクトはブラウザのクッキーに似ています。ブラウザクッキーとは、訪問先のWebサイトがユーザのコンピュータ上に保存する小さなテキストファイルのことです。クッキーが保存されたサイトを次に訪れると、そのサイトはクッキーとその中身の情報を読み込んで、ユーザの好みや環境設定に応じたサイト内容の提供などに利用します。たとえば、サイトにログイン名を記憶させるようにしておいた場合、この情報はクッキーに保存され、次回にユーザがそのサイトを訪れた際に取り出されてWebサイトのログイン欄に表示されます。

このように、Webサイトやアプリケーションが、ユーザのアクセス後もその情報を記録しておけるローカル共有オブジェクトは、Flash Player 6から実装されています。ローカル共有オブジェクトは、単に特定のWebサイトに関連づけられた情報にしか過ぎません。したがって、ローカル共有オブジェクトがユーザのコンピュータ上のデータを操作することはできません。ローカル共有オブジェクトはブラウザのクッキーと同じと考えるとよいでしょう。ただし、ローカル共有オブジェクトはブラウザクッキーの単なるテキストより、はるかに高度なデータを保存できます。

共有オブジェクトはユーザが意図的に情報を提供しない限り、電子メールアドレスなどの個人情報を無断で記録することはできません。信頼のおけるWebサイトは、この機能を優れたユーザ体験を提供するために利用しています。なお、サイトの大半はプライバシーポリシーを公開しているので、サイトが個人情報を利用しているか、あるいは個人情報がどのように使用されるかについては、必ずこれらの情報に目を通すようにしてください。

サードパーティコンテンツとは

サードパーティコンテンツとは、閲覧中のサイト以外の場所に配置されたコンテンツのことです。Webサイトを訪問すると、通常、そのサイトの大半のコンテンツはブラウザのアドレスバーに表示されているアドレスに配置されています。仮にwww.[siteA].comというホテルのWebサイトがあるとすると、このWebサイトのコンテンツのほとんどはwww.[siteA].comに配置されています。しかし、Webサイトによっては、さまざまな場所から収集したコンテンツを組み合わせて表示している場合もあります。たとえば、www.[siteA].comに、reservations.[siteA].comといった別のアドレスに配置されたホテル予約フォームが表示されている場合があります。また、Site Aのページに、www.[siteB].comといった別のサイトに配置されたレンタカーの広告が掲載されているようなケースもあります。この2つのように別のWebアドレスから取得したコンテンツが、サードパーティコンテンツに該当します。つまり、reservations.[siteA].comwww.[siteB].comは、www.[siteA].comから見た場合、サードパーティに該当します。

図

サードパーティコンテンツとは、ユーザのブラウザアドレスバーに表示されているWebアドレス以外に配置されているコンテンツのことです。上の例では、www.[siteB].comの広告とreservations.[siteA].comの予約用コンテンツがサードパーティコンテンツに該当します。

サードパーティローカル共有オブジェクトの主な使用例

サードパーティコンテンツがなんらかの情報をユーザコンピュータ上に保存しようとする理由はさまざまです。たとえば、reservations.[siteA].comがユーザのホテルの好みなどのデータを保存しようとしている場合は、ユーザもこれをホテル予約のために積極的に許可してよいと考えるかもしれません。しかし、他の場合では、このようにサードパーティコンテンツがコンピュータに情報を保存することを許可したくないと考えるかもしれません。たとえば、www. [siteB].comのレンタカー会社がwww.[siteA].comに表示したバナー広告を利用してユーザのWebサイト閲覧状況をトラッキングしたり、好みの設定を記録する場合も考えられます。ユーザが特定のWebサイトやサードパーティと個人情報を共有するかどうかは、ユーザの判断に委ねられるべきものです。そのため、ブラウザの大半はサードパーティの記憶領域やクッキーを無効にするための設定を装備しています。

サードパーティクッキーやサードパーティローカル共有オブジェクトは、広告者がユーザの閲覧したサイトや広告を市場調査のためにトラッキングする場合や、個人の好みに特化した広告を提供する場合にしばしば使用されています。この使い方については、以前の例を援用して解説します。

先ほどのWebサイト、www.[siteB].comが車の広告を配信する広告代理店であり、ユーザが初めてwww.[siteA].comにアクセスした時、そこに表示されているCar AというSUVの広告をクリックしたとします。この場合、広告が実際にはwww.[siteB].comによって提供されていることから、Site Bは、独自の識別子と「Car A SUVの広告をクリックした」という情報を含むクッキーやローカル共有オブジェクトを、ユーザコンピュータ上に保存することができます。

図

ユーザが閲覧しているのがSite Aであっても、「Car A SUV」の広告を提供しているのがSite Bであることから、Site Bがユーザのコンピュータ上にローカル共有オブジェクトを保存できます。上の例の場合、「Car A SUV」の広告をクリックしたことはSite Bによって記録されます。

つぎに、同じユーザがwww.[siteC].comを訪れた際に、サイトに同じwww.[siteB].comが提供する別のSUV(Car B SUV)の広告が表示されていたとします。ユーザがCar B SUVにも興味を持ち、この広告をクリックすると、www.[siteB].comは再びこのユーザコンピュータ上のローカル共有オブジェクトにこの操作の記録を残します。

図

ユーザがSite B提供の別の広告が掲載されたSite Cを訪れ、Car B SUVの広告をクリックすると、再びSite Bがその記録をローカル共有オブジェクトに保存します。

このユーザが、www.[siteB].comの広告が掲載されたさらに別のサイト、www.[siteD].comを訪れたとします。ここでは、www.[siteB].comがユーザのローカル共有オブジェクトに含まれた情報を読み取ることで、ユーザが以前にCar A SUVとCar B SUVの広告に興味を示したことが判明します。www.[siteB].comは、この情報を利用してユーザがSUVに興味を持っていることを認知し、ユーザにCar C SUVの広告を表示するといったことができるようになります。

図

ユーザが、Site Bの広告の掲載されたSite Dを訪問すると、Site Bはユーザのローカル共有オブジェクトの情報を読み取ることができます。以前にSUVの広告がこのユーザによって2度クリックされていることから、Site BはこのユーザがSUVに興味を持っていると判断し、Car C SUVの広告を表示することができます。

上の図でご覧のように、サードパーティローカル共有オブジェクトは、サイトをまたぐかたちでユーザの取った操作のトラッキングに利用できます。この際、サードパーティはユーザの名前や住所といった個人情報を知り得ないものの、ユーザコンピュータのクッキーに保存された特別なIDを利用して、ユーザを別のユーザと区別して認識できます。つまり、ユーザが自らのコンピュータで特定のサードパーティと関連づけられたWebサイトを訪れるにつれ、サードパーティがこのユーザの好みなどを収集、把握できるようになります。

このような情報がサードパーティによって収集されることを防止したい場合は、Adobe Flash Player設定マネージャの新しい設定項目を利用して、サードパーティコンテンツの保存設定を調整できます。

設定マネージャを利用したサードパーティコンテンツ記憶領域の管理方法

Flash Player設定マネージャの各タブを利用すれば、プライバシー、記憶領域、セキュリティ、自動通知に関する設定を詳細に調整できます。ユーザの中には、以前にFlashコンテンツの配置されたサイトを訪れた時に、プライバシーや記憶領域の設定についてたずねるポップアップが現れて、このFlash Playerの設定画面を目にした経験のある方もおられるはずです。なお、Flash Playerの設定画面は、Flashコンテンツを右クリックして、表示されるコンテキストメニューの「設定」オプションを選択することでも表示できます。Flash Playerの設定画面にあるヘルプアイコン、もしくは「高度な設定」ボタンをクリックすると、Adobe.comにある設定マネージャがブラウザで開きます。設定マネージャには直接アクセスすることもできます。

サードパーティコンテンツ関連の設定は、設定マネージャのグローバルストレージ設定パネルにまとめられています。「サードパーティ製 Flash コンテンツにコンピュータ上のデータを格納することを許可します」オプションのチェックを外せば、サードパーティがユーザコンピュータ上に情報を保存することがすべて防止できます。サードパーティによるコンテンツ保存をすべて無効にすると、Flash Playerでは、コンテンツのアドレスとブラウザのアドレスバーに表示されるアドレスが一致しない限り、Flashコンテンツによる情報の読み取りや書き込みができなくなります。なお、Flash Playerではこのユーザ設定を記憶するので、設定後にユーザが訪れるすべてのサイトにおいて、サードパーティコンテンツの保存が拒否されます。

「グローバルストレージ設定」画面

Flash Playerの「グローバルストレージ設定」パネル

ここでは、従来のFlashコンテンツが動作しなくなることを避けるために、拒否項目にデフォルトでチェックが入っています。このデフォルト設定は、Flash Player 8でこの機能が導入される以前に、コンテンツを開発していた一部のデベロッパーが、Webサイトの作成にサードパーティ記憶機能を利用していたケースに配慮したものです。つまり、サードパーティ記憶領域をデフォルトで無効にしてしまうと、以前のバージョンのFlash Playerで閲覧できていたコンテンツが正しく動作しなくなる恐れがあるからです。

サードパーティコンテンツの記憶をすべて拒否したくない場合や、特定のWebサイトごとの記憶設定を任意で調整したい場合は、設定マネージャの「Webサイトの記憶領域設定」タブをクリックしてWebサイトごとの記憶領域設定を管理できます。

Webサイトの記憶領域設定画面

Flash Playerの「Webサイトの記憶領域設定」パネル

このパネルでは、Webサイトごとの記憶領域設定を調整することはもちろん、記憶領域が設定されたWebサイトを一覧から削除することもできます。サイトを一覧から削除すると、そのサイトを次に訪れた際には、以前の設定の代わりに「グローバルストレージ設定」タブで規定したグローバル設定が適用されます。また、すべてのWebサイトを一覧から削除すれば、コンピュータ上に保存された関連情報がすべて削除できます。

まとめ

Flash Playerのローカル共有オブジェクトは、ブラウザクッキー同様、ユーザに優れたWeb閲覧体験を提供するためのものです。しかし、一部の広告者やWebサイトによって、この機能が悪用されないとは限りません。アドビでは、Flash Playerユーザのプライバシーを考慮して、ユーザがどの情報をサードパーティと共有するかをさらに細かくコントロールできるようにし、さらに優れたWeb閲覧体験を提供できるように努めています。お気に入りのWebサイト、インターネットマーケティング、広告者などとどの程度の情報を共有するかは、個人が判断すべき事柄です。自らの考えでブラウザやFlash Playerの設定を調整するようにしてください。

関連リソース

アドビは皆様のプライバシーを重要なことと認識し、Webにおける個人情報の安全性確保に全力を注いでいます。また、常にFlash Playerのプライバシー制御機能を強化することによって、皆様が安全なインターネット体験を得られるよう努めています。