
HTML(Hypertext Markup Language)は、多くのWebサイトの構造やレイアウトを支える基盤となる仕組みです。私たちが日々目にするWebサイトの多くは、この「HTML」という言語を使って作られています。
そして、このHTMLページをPDFに変換すると、次のようなメリットが得られます。
- プレゼンテーションや企画でWebページをわかりやすく共有する
- リンクやレイアウトをそのまま保ちながらオフラインで保存する
- 高画質の画像を損なわずに収集し、ルックブックのアイデアを蓄積する
- 長い新聞記事や雑誌記事をPDFとしてダウンロードし、じっくり読む
- オンラインレシピや注文確認書をわかりやすく整理して保管する
HTMLをPDFに変換する方法
MacでもWindowsでも、Adobe Acrobatのデスクトップアプリやwebブラウザー用のAcrobat拡張機能を使えば、HTMLをカンタンにPDFに変換できます。また、無料のAcrobatオンラインツールを使えば、変換したPDFの編集や変換、生成AIを活用した要約・分析・チェックなどもスピーディーに行えます。
さらに、WebページのHTML構造を維持するために、タグ付きブックマークやPDFタグを作成しましょう。必要に応じて、ヘッダーやフッターを追加することで、より見やすいPDFに仕上げることができます。
Acrobat拡張機能を使ったHTMLからPDFへの変換手順
拡張機能を使って、カンタンかつ効率的にwebページをPDF化しましょう。
2. 拡張機能のインストール後、PDF化したいwebページを開きます。お使いのブラウザのツールバーに表示された拡張機能から「WebページをPDFに変換」を選択するか、右クリックで表示されるメニューより「Adobe Acrobat PDF の編集、変換、署名ツール」>「WebページをPDFに変換」の順に選択しましょう。選択後、自動で処理が始まります。
3. ファイルに名前を付けて、新しいPDFファイルを任意の場所に保存します。

Acrobatアプリを使ったHTMLからPDFへの変換手順
Acrobatのデスクトップアプリでも、webページをPDFに変換できます。有償版のAcrobat Proを使えば、文書の比較や墨消し機能、パスワードの保護など、より自由度の高い編集が可能です。
デスクトップアプリ版Acrobat Proを使った方法をご紹介します。
1. Acrobatを開きます。「作成」>「Web ページ」を選択しましょう。
2. 空欄にPDF化したいwebページのURLを入力するか、「参照」をクリックしてHTMLファイルを選択しましょう。
3.「複数レベルをキャプチャ」をクリックすれば、細かい調整も行えます。「レベル数を指定」では、キャプチャするリンクの深さ(レベル数)を指定できます(必要以上の数のレベルは変換しないようにしましょう。ハードドライブの空き容量を使いすぎて、システムが遅くなる可能性があります)。「サイト全体」のラジオボタンを選択すると、サイト全体を対象にして保存します。
「同じパスのページだけを取得」にチェックを入れると、入力したURL以下の階層にあるページのみを保存します。「同一サーバーを使用」にチェックを入れると、同じサーバー内のページのみを保存します。
4.「詳細設定」をクリックすると、変換設定や細かなページレイアウトを調整できます。必要に応じてオプションを変更し、「OK」をクリックしましょう。
5.「作成」ボタンを押しましょう。自動でPDF化が始まります。
6. Acrobat上で、PDF化されたファイルが開きます。そのまま書き出しや編集、クラウドストレージに保存することも可能です。


HTMLからPDFへの変換時にカスタマイズできるオプション
Acrobatを使えば、webページをPDFに変換した後に、以下のようなカスタマイズが可能です。
- タグ付きブックマークの作成
HTMLの見出し構造やリンクをそのままPDFに反映させることで、後から検索やナビゲーションをしやすくなります。
- ページレイアウト
幅や高さ、余白の設定、用紙の向き(縦・横)などを細かく指定できます。
- 画像やフォントの品質
PDFの設定画面で解像度や圧縮率を調整すれば、画質を優先させるか、ファイルサイズを抑えるかを選択できます。
- ファイルサイズの最適化
大量の画像や高解像度データが含まれる場合は、圧縮や一部除外などで最適化を図りましょう。
ファイル形式でPDFが選ばれる理由
PDF形式が選ばれる理由はいくつかあります。まず、レイアウトの一貫性が保たれる点が大きな利点です。PDFは、異なる端末やOSで開いても、文字や画像の配置が崩れることなく、作成時のレイアウトをそのまま維持できます。そのため、印刷時や閲覧時のトラブルが少なく、意図した通りの見た目を保てます。
また、PDFは高い互換性を備えていることも特徴の一つです。ISO規格に準拠しており、Acrobat ReaderをはじめとするPDFビューアーで開くことができます。これにより、特定のソフトウェアや環境に依存せず、誰でも同じ形式で閲覧できるため、文書のやり取りがスムーズになります。
変換後のwebページにはPDFの機能が加わるので、テキストを抽出したり、情報をいち早く見つけるためにPDFのブックマークタグを加えたりすることも。その他、PDFの圧縮や特定ページの抽出、一つのPDFを複数に分割する機能などがあります。
さらに、セキュリティ面でも優れています。パスワードを設定することで閲覧や編集を制限できるほか、一部の情報を墨消し(黒塗り)して機密性を確保することも可能です。このような機能を活用することで、重要な文書の保護や安全な共有が実現できます。
そして、こうした特長からPDFはビジネスや教育など、様々な場面で幅広く活用されています。また、ペーパーレス化や業務効率化の一環としての注目も高まっています。
PDFを実際に使ってみる
HTML のリンク・画像マップ・CSSなどの要素は、PDFに変換してもその構造を保持できます。GIFアニメーションなど、一部の動的コンテンツは静止画になる場合がありますが、テキストやリンク、画像の配置などはそのまま機能します。
また、変換後のPDFには検索機能やブックマークタグを加えられるため、必要な情報をすぐに取り出すことが可能です。さらに、複数ファイルを1つのPDFにまとめる機能や、他のユーザーとリンク共有で共同編集できる機能なども活用すれば、チーム内外でのコラボレーションが大幅に効率化します。
Acrobatをまだ利用していない方は、まずは無料体験版や拡張機能から試してみましょう。HTMLからPDFへの変換がスムーズに行えるようになれば、プレゼン資料や提案書、学習用の資料、研究論文のオフライン保存など、様々な用途で業務効率や作業効率がぐっと向上するはずです。
Acrobatによるドキュメントソリューションを、ぜひ体感してください。