DWGとDXF

ベクターの価値

ベクターグラフィックの構成要素は、比率、ジオメトリ、数式です。つまり、画像のサイズをどれほど拡大または縮小しても、その縦横比は変わりません。一方、ラスター画像はピクセルのグリッドで構成されているため、すぐにぼやけたり、ゆがみが出たりする可能性があります。

DWGファイルとDXFファイルはいずれもベクター形式です。保存される画像には、線、矢印、弧、円、高度な曲線、多角形、テキストなどの要素が含まれます。個々の要素の調整、編集、追加、削除は容易です。

ファイル構造とサイズ

DWGファイルはDXFファイルよりコンパクトで、より多くの種類のファイルを保存できます。DWGファイルはバイナリコードの0と1を使用しますが、DXFファイルはテキストベースのコーディング（ASCII）を使用します。バイナリコードの方がコンパクトであり、DWGファイルのサイズは、約25％小さくなる傾向があります。実際に、DXFファイル3つと同じスペースにDWGファイルを4つを保存できます。

DXFベクター描画では、すべての要素が文字で「表示」されます。これによりファイルは大きくなりますが、他のプログラムでの変換が簡単になります。一部のDXFファイル、特にレイヤー数が多いものは、サイズが数百メガバイトに及ぶ場合があります。これらは、分割、圧縮、またはその両方をおこなう必要があります。

多様性の高いDWG

DWGファイルは、あらゆる種類の描画に使用できます。3D形状は、DWGファイルで実行できる機能のうちでも重要な機能です。DXFファイルは、特にその初期バージョンでは、主に2Dベクター画像に使用されています。DXFでは、色が制限されることがあります。特殊機能のほとんどは、DXFファイルでサポートされないことが多く、仕様により、柔軟性と互換性を高め、共有しやすくするために排除されています。

共有用のDXF

DWGベクターレンダリングまたは描画を共有する場合は、DXFファイルに変換するとよいでしょう。DXFは、2D画像を他のCAD表示／編集プログラムに転送するために作成されたものです。DXFファイルは互換性重視です。また、ひとつのプロジェクトに複数のプログラムを使用するプロフェッショナルにも適しています。複数のDXF画像を、他のファイル形式にオーバーレイすることもできます。