DWGファイル
DWGファイル形式は、プロジェクトエンジニア、デザイナー、サプライヤーによって、技術図面や設計図を作成するために使用されます。DWGの熱狂的ユーザーは、建築プロジェクトや工学プロジェクトに対する、DWGの標準化アプローチに信頼を置いています。ここでは、DWGファイルの使用方法を説明します。
DWGファイルとは
DWGファイルは、CAD(コンピューター支援設計)プログラムと密接に関連しています。元々は、drawing という単語の略語が名前となったDWGは、2Dと3Dのベクターグラフィックを含むファイルです。一般的に、製図者、建築家、エンジニアが、デザインスケッチを作成するためにDWGファイルを使用します。
DWGには、次のような他のファイル形式が関連付けられています。
- .bak
- .dws
- .dwt
- .sv$
この「オープンだが固有」の形式は、デジタルエンジニアリングを主とした、様々な業界にわたる新規プロジェクトの構成要素として使用されます。建築家やエンジニアがデザインを可視化する場合に重要なのは、実現可能な詳細レベルです。このファイルは、多くのプログラムで読み取ることができます。これには、Illustratorなど、Adobe Creative Cloudのプログラムが含まれます。
DWGファイルの歴史
.dwgというファイル名拡張子は、1970年代にInteract CADパッケージを開発していたチームによって、同ソフトウェアのネイティブファイル形式として作成されました。コンピューターによりデザイン業界が変化する中、1982年にその最初のバージョン向けにDWGファイル形式のライセンスを取得しました。
ハードウェアの性能が強化されるにつれ、デザイナーや建築家の想像力も広がりました。DWGファイルは、世界を変えるアイデアが生み出される空白のキャンバスとなりました。現在、市場に出回っているCADプログラムは多岐にわたるため、DWGはメインストリームのユーザーにとってさらに使いやすくなっています。
DWGファイルの用途
DWGファイルの主要な用途は、様々な業界にわたる 専門的な設計図やデザインの描画 です。新規プロジェクト向けに最新のデザインスペックをじっくり研究しているエンジニアから、公共のスペースを作っている建築家と都市設計者に至るまで、あらゆる分野のプロフェッショナルがDWGファイルを使用してデザインを現実のものにしています。
DWGファイルを開くには、専用のCADソフトウェアが必要です。ファイルを開くと、詳細な技術仕様の複雑なレイヤーが、図面や図表とともに表示されます。
DWGファイルには、ベクター画像と、それらベクター画像の指示をサポートするメタデータの両方が含まれています。これにより、記録されていない情報を作業の拠り所にすることなく、思い浮かんだ2Dや3Dのアイデアを画面上に具体的に表現できます。
DWGファイルのメリットとデメリット
DWGは、エンジニアリングや建築の新規プロジェクトを取りまとめているときには頼りになるグラフィック形式と言えますが、いくつかのデメリットもあります。
DWGファイルのメリット
- 多くの場合、DWGは技術図面や設計図の業界標準とみなされます。
- DWGファイルはバイナリ構造であるため、その最大のライバルであるDXFより、サイズがはるかに小さくなります。DXFファイルは、プレーンテキストを使用します。そのため、同僚と共有したり、ストレージスペースを節約したりするには、DWGファイルの方がはるかに適しています。
- DWGが真に優れている点は、2Dおよび3D画像をまとめてマッピングできる ことです。これにより、デザインの様々な段階で、この2つのバージョンの互換性が常に保たれます。
DWGファイルのデメリット
- DWGの 機能は限定されています。CADパッケージでは、DXFのほうがより広くサポートされています。つまり、代理店とそのクライアントの共同作業は、DXF形式を使用しておこなわれる傾向にあります。
- DWG形式は、時間の経過とともに大幅に変化しました。つまり、現在は、複数のバージョンのファイル拡張子が存在しており、紛らわしくなっています。さらに、古いソフトウェアでは、最近のバージョンのDWGに組み込まれている新機能が認識されず、ファイル全体が使用できない場合があります。
- CAD以外のソフトウェアでは、最初に変換しない限り、DWGを開くことも、アクセスすることもできません。これも、共同作業をおこなう場合は、問題になる可能性があります。
DWGファイルを開く方法
編集する必要がない場合は、DWGビューアを使ってファイルを開くことができます。適切なソフトウェアをコンピューターで使用できる場合は、問題なくDWGを表示することができます。
次に示すのは、デスクトップでAdobe Illustratorを使ってDWGを開く手順です。
- デスクトップ上またはファイルエクスプローラーウィンドウで画像ファイルを右クリックします(Macでは、COMMANDキーを押しながらマウスをクリックします)。
- 「プログラムから開く」を選択すると、右側にDWGファイルを開くことのできるプログラムの一覧が表示されます。
DWGファイルを作成して編集する方法
先に述べたように、DWGファイルを最初から作成して編集するには、CADプログラムが必要です。ただし、Adobe Illustratorを使用している場合は、ファイルを作成し、それをDWGに書き出すことができます。このファイルは、CADソフトウェアで開くことができます。
その手順は以下の通りです:
- 「ファイル」メニューで「開く」を選択します。
- ファイルエクスプローラーウィンドウを使って、開くファイルを見つけます。
- ファイルをクリックして開きます。
これをDWGファイルとして書き出すには、次の手順を実行します。
- ファイル/書き出し を選択します。
- ファイルの場所を選択し、ファイル名を入力します。
- 「ファイルの種類」(Windows)または「形式」(macOS)ポップアップメニューでDWG形式を選択します。
- 「保存」(Windows)または「書き出し」(macOS)をクリックします。
バージョンによっては問題が発生する場合があるため、ファイルを受け取る相手がファイルを開くことができることを確認してください。