プロクリエイター直伝! Adobe Expressで「伝わるビジュアルES」を作る方法

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2025年2月より、アドビはONE CAREERとAdobe Expressの機能連携を発表しました。

この連携により、就活サイト「ONE CAREER」内で「Adobe Express」が利用できるようになりました。

ONE CAREERを利用する学生は、テキストや画像のほか、イラスト、グラフィックなどのクリエイティブをかけ合わせ、自身のアピールポイントをまとめたES(エントリーシート)などを、ONE CAREER内でシームレスに作成できます。

さらに、作成したアセットをマイページにアップロードすると、応募先の企業だけでなく、人事向け採用クラウド「ONE CAREER CLOUD」を利用している企業にもアピールできます。

そんなONE CAREERとアドビが、2025年6月12日に共同でイベントを開催。

『自己PRスキルアップセミナー 自己分析~突破力のある自己PRへ~』と題して、就活生向けセミナーが行われました。

この記事では、イベント内で行われた北沢 直樹さんによる「Adobe Expressを活用したES作成ワークショップ」の模様を中心にお届けします。

第一線で活躍するプロからデザインの基礎を学ぶ

午前の部でのストレングスファインダーを使った自己分析、そして自身の強みを見える化するワークショップを経て、いよいよその内容をビジュアルとして形にすることに。

講師として登壇したのは、プロイラストレーター/キャラクターデザイナーとして活躍する北沢直樹さんです。

「変な帽子を被って、うろついている人いるなと思われていたかもしれませんが(笑)」

登場からユーモラスな一言で、会場を和ませる北沢さん。

人気アニメ『ONE PIECE』や『攻殻機動隊』のキャラクターグッズデザイン、有名アーティストのコンサートグッズなど、数々の実績をもつプロのクリエイターさんです。

デザインのコツには、伝えたい内容をクリアに届けるヒントが詰まっており、ノンデザイナーの学生にとっても“伝わる表現”を支える大切な視点になります。

そこで北沢さんにデザインのコツを教わりながら、実際にESを作成するワークが始まりました。

誰でもかんたんに扱える「Adobe Express」

今回ES作成に使用する「Adobe Express」は、直感的な操作で様々なコンテンツを制作できるツールです。

北沢さんは 「デザイン経験がない方でも、ハイクオリティなコンテンツを直感的に作成できる」 とその魅力を語ります。

特筆すべきは、プロ品質の素材が充実した「Adobe Stock」や、豊富な書体を利用できる「Adobe Fonts」が追加料金なしで使える点。

さらに、画像や動画作りに役立つ生成AI「Adobe Firefly」も搭載されています。

なお、このFireflyは著作権などの問題をクリアし、商用利用でも安全であるように設計されているため、安心して利用できるのも嬉しいポイントです。

より良いデザインに仕上げる3つのコツ

続いて北沢さんは、「レイアウト」「色」「文字」の3つの観点から、デザインのコツを紹介してくれました。

まず、1つ目は「レイアウト」に関するコツから。

情報を配置する際は、「そろえる」「余白」「目線誘導」を意識してレイアウトすることで、圧倒的に見やすく、伝わりやすくなる、と北沢さんは語ります。

要素の端を「そろえる」、窮屈に見せないために「余白」を適切にとる、そして人の視線が自然に流れる「目線誘導」を意識する。たったそれだけで、デザインが格段に洗練されるのだそうです。

次に、彩度や明度といった基礎的な内容から、色使いのコツを解説してくれました。

また、赤は「情熱」、青は「誠実」といったように、色がもつ心理的効果を理解し、伝えたい自分のイメージに合わせて色を選ぶことで、より効果的な自己PRにもつなげられるそうです。

そのほかにも、配色に悩んだ場合は3色程度に絞ると見やすくなったり、真反対の色を使ってインパクトを出したりするなど、すぐに使えそうなティップスも披露。参加者は続々とメモをとっていました。

そして最後に取り上げられたのは「文字」のコツです。

明朝体やゴシック体などフォントの特徴に加え、文字間を整える「文字組」を調節して読みやすさを高めることが大切だと、北沢さんはまとめました。

デザインの力を味方にして “伝わる”ESへ

グラフィックデザインの基本原則を学んだ後は、いよいよ実践の時間に入ります。

午前中のワークで深堀りした「自分らしさ」をもとに、Adobe Expressを使って一枚の「ビジュアルES」に落とし込んでいくことに。

まずは“らしさ”が伝わるテンプレート選びから

「では、早速皆さんと一緒に作っていきたいと思います」

北沢さんの声かけで、会場の空気は一気にワークショップモードに変わります。

参加者たちは一斉にPCに向き合い、ONE CAREER内でAdobe Expressを立ち上げていきます。

ちなみに今回の連携機能の魅力は、何といっても就活に最適化されたテンプレートが、豊富に用意されていること。

用意されたテンプレートは、既にONE CAREER用にデザインされているため、就活にぴったりなテンプレートがすぐに見つけられます。

画面に並んだ多彩なデザインの中から、「コレかっこいい」「私っぽいな」と、次々にテンプレートを選んでいく参加者たち。テンプレートを選んだら、次は中身を編集していきます。

まずはテンプレート内の人物写真を選択し、「置換」から自身の写真データをアップロード。すると一瞬で、テンプレートのモデル写真が差し替わります。

そのほか、キャッチコピーや自己PRのテキストも調整しながら、ESを磨き上げていきます。

私服が瞬時にスーツ姿へ!高性能の生成AIに一同思わず驚愕

そんなワークショップのハイライトは、Adobe Expressの生成AI機能のデモンストレーションでした。

「では、早速生成AIで着替えさせたいと思います。手順見ててね」

そう言って、カジュアルな服装の女性の写真を選び、着替えさせたい部分をブラシでなぞる北沢さん。プロンプト欄には「スーツ」と打ち込み、すぐさまワンクリック。

すると数秒後に、女性はごく自然なスーツ姿に“変身”。

これには会場から、驚きと拍手が沸き起こりました。

その後、参加者たちも生成AI機能を体験。私服をスーツ姿に、あるいはより自分らしい服装にと、思い思いにAdobe Expressの使い心地を実感していました。

背景や素材を加えて、自分だけのデザインに

Adobe Expressの生成AI機能の使い方も覚え、参加者はさらにESの“自分らしさ”を引き立てていきます。

そんな中、「この後ろにあるデザイン、必要ないので消しちゃいます」「写真と素材が重なってしまったときは、この『レイヤー』で順番を入れ替えられます」と、テンプレートの余計な要素をサッと削除し、必要な素材を次々と配置する北沢さん。

ドラッグ&ドロップでレイヤーの重なりを軽やかに整える手際に、参加者は感心したように画面を見つめます。

さらに背景色を変更し、スポイトツールで写真から色を抽出するなど、デザインに統一感をもたせるプロの技が、次々と実演されていきました。

残り時間がわずかとなる中、参加者たちは集中して最後の仕上げに取り組みます。

フォントを変え、アイコンを加え、自分だけの「ビジュアルES」を完成させていきました。

一般的な文字だけの履歴書とは異なり、こうして写真を加えて自由にデザインすることで、テキストだけでは伝わらない魅力を伝えられるのも、Adobe Expressならではの強みです。

こうしてビジュアルの力で、熱意や人柄を立体的に伝えることが就活生にとって強力な“切り札”になる――そんな確信に満ちた、熱気あふれる時間となりました。

Adobe Expressでより豊かに「私らしさ」を伝える

自己分析で自身の強みを見出し、プロのクリエイターからデザインの原則を学ぶ。

そして、そのすべてを一枚の「ビジュアルES」に落とし込んでいく――今回のイベントは、まさに“私らしさ”を磨き上げ、伝えるためのセミナーとなりました。

「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」を語るにも、多くの学生が似たような経験談に終始してしまいがちな就職活動。テキストだけでは伝わりきらない、その人ならではの個性や熱意、人間性をどう表現し、差別化を図るか――多くの就活生が、そんな課題を抱えています。

今回のワークショップで参加者たちが体験したように、Adobe Expressは単なるデザインツールではありません。自分という人間を、より深く、より魅力的に伝えるためのコミュニケーションツールでもあります。

自己分析で見つけた「自分らしさ」という原石を、デザインの力で磨き上げ、唯一無二の輝きを放つ宝石へと変える。Adobe Expressは、そのプロセスを力強くサポートしてくれます。

ONE CAREERとの連携により、この新しい自己PRの形は、すべての就活生にとって、より身近な選択肢となりました。

あなたもAdobe Expressを使って、より豊かに「私らしさ」を伝えてみてはいかがでしょうか?

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