残暑見舞いを送る時期や文例を紹介！テンプレートでおしゃれに作る方法も

マナーと書き方を押さえて気持ちのこもった残暑見舞いを送りましょう。手軽でおしゃれなはがきの作り方もご紹介します。

残暑見舞いとは、立秋（8月7日頃）を過ぎた時期に送る挨拶状です。夏の暑さが残る季節に、相手の体調を気遣い、日頃の感謝や近況を伝えることで、思いやりの気持ちを届けられます。

しかし、いざ残暑見舞いを送ろうとすると、「相手に失礼のない送り方や文章は？」「どんなデザインなら喜んでもらえるのだろう？」と迷うこともあるでしょう。

この記事では、基本的なマナーや書き方を解説するとともに、あなたの想いが伝わる残暑見舞いを作るコツをご紹介します。伝統的な季節の挨拶である残暑見舞いにオリジナリティーや特別感を加えることで、受け取る人の心に残る一枚を届けられるはずです。

なお、無料デザインツール「Adobe Express」のテンプレートを活用すれば、誰でもカンタンにおしゃれな残暑見舞いを作成できます。テンプレートを使ったデザインのポイントや、送り先に合わせた文例も掲載しているので、ぜひ参考にしてください。

心を込めた残暑見舞いを通じて、相手との絆をさらに深めましょう。

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残暑見舞いとは

残暑見舞いは、夏の終わりに相手の健康を気遣いながら、近況を伝えるための季節の挨拶状です。厳しい暑さが続き、夏の疲れが出やすいこの時期に、思いやりの一言を添えた残暑見舞いを送ることで、感謝や親しみの気持ちを伝えられます。

盛夏の挨拶状である暑中見舞いと同様に、ビジネス関係者から親戚や友人まで幅広い相手に送られます。

ここでは、残暑見舞いを出す際に知っておきたい、送る時期や、暑中見舞い・お中元との違いについて詳しく解説します。

残暑見舞いを送る時期

残暑見舞いを送る時期の目安は、二十四節気の立秋（8月7日頃）から処暑（8月23日頃）までとされています。暦の上では立秋を過ぎると秋に入りますが、実際にはまだ暑さが残ることが多いため、相手の体調を気遣う意味でこの時期に送るのが一般的です。

ただし、残暑とは「暦の上で秋に入った後も続く暑さ」を指すため、暑さが長引く年には8月末から9月初め頃までを残暑の時期と捉える場合もあります。9月に入った場合は、遅くても「処暑（9月7日頃まで）」に届くように送りましょう。

暑中見舞いと残暑見舞いの違い

残暑見舞いと似た挨拶状に、暑中見舞いがあります。どちらも暑い時期に相手の健康を気遣ったり、近況報告をし合ったりするための挨拶状です。

この2つの違いは「送る時期」にあります。送る時期の目安は以下になります。

暑中見舞い：7月6日頃から8月6日頃まで
残暑見舞い：8月7日頃から8月下旬まで

もらった暑中見舞いの返事が立秋を過ぎる場合は、残暑見舞いとして送るとよいでしょう。

残暑見舞いは挨拶状、お中元は品物を贈るのが一般的

さらに、残暑見舞いと混同しやすいものとして、お中元があります。地域によって異なりますが、お中元は7月初旬から8月中旬にかけて贈られるため、残暑見舞いと時期が一部重なっています。

どちらも感謝や気遣いを伝えるという点では同じですが、贈る内容が異なります。残暑見舞いは、挨拶状としてはがきや手紙を送るのが一般的です。一方でお中元は、主に目上の方やお世話になった方に日頃の感謝を込めて食品や日用品などのギフトを贈ります。

なお、残暑見舞いで品物を贈るのはマナー違反ではありません。ただ、お中元と残暑見舞いの両方で品物を贈ると、相手に心理的・経済的な負担をかけてしまう可能性があります。

残暑見舞いの書き方とマナー

残暑見舞いは、日頃からお世話になっている人の健康を気遣う季節の挨拶状です。

特に、取引先や目上の方に残暑見舞いを送る場合は、相手に失礼のない書き方や表現が求められます。

そこで、ここからはどんな相手にも好印象をもってもらいやすい、残暑見舞いの書き方を詳しく解説します。

残暑見舞いに記載する内容

まず、残暑見舞いに書く内容を押さえておきましょう。一般的な残暑見舞いは、季節の挨拶、本文、結びの挨拶、日付に分かれます。

季節の挨拶：「残暑お見舞い申し上げます」という定型文
本文：相手を気遣う文章と自身の近況報告
- 相手の健康を気遣う文章（「立秋とは名ばかりの暑い日が続きますが　いかがお過ごしでしょうか」など）
- 自身の近況報告（「昨年にも増して暑さが厳しく感じられますが　体調管理に気を付けて元気に過ごしています」など）
結びの挨拶：「ご自愛ください」や「お健やかに過ごされますようお祈り申し上げます」など、相手の無事を願う、思いやりのある一言で締め括ります。
日付：「令和〇年八月」や「令和〇年葉月」「令和〇年晩夏」と記載する

なお、本記事の「【送る相手別】残暑見舞いの文例集」の章では、残暑見舞いを送る相手別の文例もご紹介していますので、参考にしてみてください。

句読点は使わない

残暑見舞いは、相手とのよい関係を続けるための挨拶状です。

そのため、残暑見舞いには「関係を切る」ことを想起させる句読点（「、」や「。」）は使わないのがマナーです。

ただし、句読点を使わずに言葉を続けると読みにくくなるので、一文ごとに改行したり、スペースを空けたりして、読みやすくするとよいでしょう。

喪中に残暑見舞いを送る際の注意点

残暑見舞いは、相手への気遣いや近況報告を兼ねた季節の挨拶状であり、お祝いの意味合いを含みません。そのため、自身や相手が喪中であっても、送るのはマナー違反でないとされています。

ただし、喪中の場合は、残暑見舞いのデザインやメッセージに配慮が必要です。華やかな絵柄や色遣い、軽快な表現は避け、シンプルで品のあるデザインや慎み深い表現を選ぶとよいでしょう。

また、相手方に不幸があった場合は、心理的な負担を考慮して、四十九日が明けるまでは控えるのが無難です。悲しみに暮れている時期は、たとえ気遣いの言葉であっても相手の負担になる可能性があります。

忌み言葉を使わない

残暑見舞いでは、忌み言葉を使用しないように注意しましょう。

忌み言葉とは、その場にふさわしくない縁起の悪い言葉を指します。残暑見舞いは、相手の健康を気遣う挨拶状なので、以下のような表現は、不快な印象を与える可能性があります。

●不幸を想起させる言葉：四（死）、九（苦）、切る、枯れる、弱る、落ちるなど

●不幸が重なることを想起させる重ね言葉：重ね重ね、度々、ますます、近々など

これにあわせて、喪中の方へ残暑見舞いを送る場合は、お祝いを連想させる言葉も避けるよう注意しましょう。

次の章では送る相手別に、残暑見舞いの具体的な文例をご紹介していきます。

【送る相手別】残暑見舞いの文例集

ここからは、フォーマルなシーンで送る際に便利な文例と、上司、親戚、友人といった相手を想定した文例に分けてご紹介します。気持ちのこもった挨拶文を書くための参考にしてください。

一般的な残暑見舞いの文例

どんな相手にも送りやすい、一般的な文例をご紹介します。かしこまりすぎず、相手を気遣う気持ちが伝わる表現を意識した内容にするのがオススメです。

一般的な文例1
「残暑お見舞い申し上げます
朝夕には秋風を感じることもございますが　まだ暑さが残る日々が続いております
〇〇様におかれましては　お変わりなくお過ごしのことと存じます
夏の疲れが出やすい時期ともいわれておりますので　お身体を大切にお過ごしください」

一般的な文例2
「残暑お見舞い申し上げます
立秋とは名ばかりの暑さが続きますが　いかがお過ごしでしょうか
私どもはおかげさまで元気にしております
夏のお疲れが出やすい時期かと思いますので　ご無理をなさらずご自愛くださいませ
今後とも変わらぬご厚誼を賜りますよう　どうぞよろしくお願い申し上げます」

ビジネスの相手への残暑見舞いの文例

取引先や顧客など、ビジネスの相手に送るのにふさわしい文例をご紹介します。格式を大切にし、信頼につながる表現を心がけましょう。

ビジネスの相手宛ての文例1
「残暑お見舞い申し上げます
立秋の候　お変わりなくご健勝のこととお慶び申し上げます
日頃は何かとご高配を賜り誠にありがとうございます
時節柄ご自愛専一に　ご活躍のほどお祈りしております」

ビジネスの相手の文例2
「残暑お見舞い申し上げます
平素より格別のお引き立てを賜り　心より御礼申し上げます
暑さ厳しき折　貴社の皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか
私どももおかげさまで元気に過ごしております
まだ暑い日が続くようですが　どうぞご自愛ください」

上司への残暑見舞いの文例

職場の上司宛ての残暑見舞いの文例をご紹介します。日頃の感謝を伝えつつ、結びにはこれからも指導をお願いしたい旨の一言を添えると、より丁寧な印象になるでしょう。

上司宛ての文例1
「残暑お見舞い申し上げます
厳しい暑さが続いていますが　お変わりなくお過ごしでしょうか
私もおかげさまで元気に過ごしております
これからも暑さが続くことが予想されますので　ご無理をなさらずご自愛ください
引き続き　ご指導のほどよろしくお願いいたします」

上司宛ての文例2
「残暑お見舞い申し上げます
厳しい暑さが続いておりますが　〇〇さんもお元気でお過ごしのことと存じます
いつも温かいご指導をいただき　本当にありがとうございます
お盆休み明けより　本年後半に向かって　一層業務に励む所存です
まだ暑さが続きそうですので　どうぞ体調にはお気を付けください」

親戚への残暑見舞いの文例

親戚の方への残暑見舞いの文例をご紹介します。親しい間柄であれば、格式ばった表現を避け、カジュアルな言葉や自然な言い回しを交えると、より親しみやすい印象になります。

また、家族の近況を添えることで、温かみのあるメッセージを届けられます。最近の出来事や元気に過ごしている様子を伝えつつ、相手の健康を気遣う言葉を添えるとよいでしょう。

親戚宛ての文例1
「残暑お見舞い申し上げます
8月も残りわずかとなり　ゆく夏を惜しむこの頃　いかがお過ごしですか
厳しい暑さが続いていますが　私たち夫婦も娘も　夏バテもせず元気に過ごしております
朝晩の風には少しずつ秋の気配も感じられるようになりました
どうぞ体調を崩されませんよう　ご自愛くださいませ」

親戚宛ての文例2
「残暑お見舞い申し上げます
立秋とは名ばかりの暑さが続いておりますが　皆様お元気でしょうか
先日帰省した際は　〇〇さんのおかげで大変楽しい時間を過ごすことができました
もうしばらく寝苦しい夜が続くようですが　体調を崩されませんようにお気を付けくださいませ」

友人への残暑見舞いの文例

親しい友人宛ての残暑見舞いの文例をご紹介します。少しカジュアルな表現を取り入れることで、相手との距離が縮まり、より親しみやすいコミュニケーションにつながります。

友人宛ての文例1
「残暑お見舞い申し上げます
毎日暑いけれど夏バテなどしていませんか
この夏は外出もままならない日々でしたが　涼しくなったら家族みんなで楽しい時間を過ごしましょう
引き続き体調に気を付けてお過ごしください」

友人宛ての文例2
「残暑お見舞い申し上げます
暑い日が続いていますが　お元気ですか？
今年の夏は時間が合いませんでしたが　秋には落ち着くので　またおいしいものを食べに行きたいですね
お互いに体に気を付けて　残りの夏を楽しみましょう」

暑中見舞いをいただいた相手への残暑見舞いの文例

暑中見舞いをいただいた方に送る残暑見舞いの文例をご紹介します。感謝の気持ちを伝えつつ、受け取ったお便りの内容に触れることで心のこもった返信になります。相手の近況に共感したり話題を広げたりすれば、より温かみのあるやりとりが生まれるでしょう。

暑中見舞いをいただいた方宛ての文例1
「残暑お見舞い申し上げます
暑中お見舞いをいただき　誠にありがとうございます
ご家族でのご旅行　楽しいひとときを過ごされているご様子を拝見し　大変うれしく思いました
新涼を感じる頃となりましたので　体調を崩されぬようご自愛ください」

暑中見舞いをいただいた方宛ての文例2
「残暑お見舞い申し上げます
先日は暑中お見舞いをいただき　ありがとうございました
この暑さの中　お変わりなくご活躍のご様子を拝見し　安心いたしました
我が家も家族一同　元気に過ごしております
夏の疲れが出やすい時期ですので　どうぞお体を大切にお過ごしくださいませ」

以上、相手別の例文をご紹介しました。

次の章では、Adobe Expressを使って残暑見舞いを作成する方法を解説します。

送りたい文面にぴったりのテンプレートを選び、オリジナリティーを加えれば、より受け取った相手の心に残る残暑見舞いに仕上がるでしょう。

なお、せっかく心を込めて残暑見舞いを作っても、宛名の書き方にマナー違反があると、相手に不快な思いをさせてしまう可能性があります。

宛名を書く際のマナーについては、こちらのページをご参照ください。

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