
観客の心をつかみ、期待を高める映画のポスター。映画のポスターは作品の顔として、観る人に強い印象を与える重要なツールです。一方で、こうしたポスター制作には高度なデザインスキルが必要だと感じる方も多いでしょう。そこでオススメしたいのが、デザインツール「Adobe Express」。Adobe Expressの豊富な素材やテンプレートを使えば、誰でもかんたんに魅力的な映画のポスターを作成できます。
この記事では、Adobe Expressを活用してプ高品質な映画ポスターを作成するための手順やポイントを詳しくご紹介します。あなたの作品をさらに輝かせるポスター作りに、ぜひ挑戦してみてください。
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無料のAdobe Expressで高品質な映画ポスターを今すぐ作りましょう
Adobe Expressには、無料で使える様々なテンプレートが用意されています。
作りたい映画ポスターのイメージに近いテンプレートを見つけたら、それをもとにオリジナルのポスターを作成してみましょう。様々なテンプレートやデザイン素材を無料で使えるうえに、編集では複雑な操作は一切不要。初めてデザインをする方でもスムーズにポスターを作れます。さらに、スマホやタブレットからでも同じデータにアクセスできるモバイルアプリもあり、いつでもどこでもデザインの編集ができます。あなたの想像力を活かして、形式にこだわらず自由にデザインしてみてください。
映画ポスターのテンプレート一覧
続いて、効果的な映画ポスターを作るポイントを見ていきましょう。
映画ポスターを作る前に知っておきたい4つのポイント
映画のポスターは、映画の魅力を一目で伝える大事な役割を果たします。そして、効果的なポスターを作成するには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、映画ポスターを作る際に知っておきたい4つのポイントを紹介します。
【ポイント1】まずはコンセプトを明確にしよう
まずは作品全体における「コンセプト」を明確にしましょう。作品のコンセプトを明確化することで、「ポスターにどのような役割を求めるか」「ポスターのテイストはどういった方向性にするか」といったことが自然と決まっていきます。例えば、ホラー映画であれば恐怖や緊張感のあるデザインを前面に出したポスターが一般的です。しかし、例えば「観客を驚かせる」というコンセプトの場合は、一見すると穏やかな雰囲気のポスターに仕上げ、映画を見て初めてホラー作品であることがわかったり、ポスターの細部を見ていくと不気味な要素が散りばめられていることに気付くような仕掛けも考えられます。このように、コンセプトに沿って考えることでポスターの方向性やデザインが一貫し、ポスターの効果をより高められます。
【ポイント2】ポスターに盛り込む情報を決めよう
映画のテーマやメッセージを視覚的に伝えるために、ポスターに盛り込む情報を事前に決めておくことも重要です。主要なキャラクターや物語のキーになるアイテム、公開日・公開場所などの上映情報だったりと、まずは盛り込む要素を書き出しましょう。映画のポスターに盛り込む情報として、主に以下の項目が挙げられます。
- 映画のタイトル
- キャッチコピー
- 主要なキャラクターやシンボル
- 公開日と上映場所
- スタッフとキャストの名前
- 映画のロゴや製作会社のロゴ
【ポイント3】盛り込む要素の大小や優先順位を決めよう
盛り込む要素の重要度を考慮して、優先順位をつけることも大切です。例えば、映画のタイトルは最も重要なので、大きく目立つように配置します。次に、キャッチコピーや主要キャラクターのビジュアルも重要な要素なので、目立つ位置に配置しましょう。一方、スタッフやキャストの名前、製作会社の情報などは補足的な情報として、タイトルやキャッチコピーよりも小さなサイズで配置されるのが一般的です。ただし、どの情報の優先度を高めるかは、映画のコンセプトやターゲットによって変わるため、あくまで目安に考えましょう。
【ポイント4】デザインのレイアウトを考えよう
ポスターを作る前に、大まかなレイアウトを考えておくことも重要です。ポスターを見る人の視線が、自然に重要な情報に向かうようにデザインしてみましょう。例えば、タイトルやキャッチコピー、主要キャラクターの順に視線が流れるように要素を配置したり、文字や素材の大きさを変えたりといった工夫が考えられます。また、ポスターには映画のテーマや雰囲気に合った色を選び、視覚的なインパクトも大事にしましょう。そのほか、テキストの配置に余裕を持たせて、情報を詰め込みすぎないことも大切です。
ちなみに、以下の記事ではポスター制作のノウハウを詳しく解説しています。映画のポスターに限らず、さまざまなポスターデザインに役立てられるので、ぜひご覧ください。
ポスターをおしゃれにデザインできる無料テンプレート!作成方法やコツも解説
Adobe Expressを使った映画ポスターの作成手順
それでは、映画のポスターを作成してみましょう。ここからはPCブラウザ版のAdobe Expressを使って、ポスターの作り方を解説します。
【手順1】Adobe Expressにアクセス
まずはPCのブラウザでAdobe Expressにアクセスし、GoogleアカウントやSNSアカウント、メールアドレスを使って無料ログインしてください。登録は30秒ほどで完了します。
ログイン後、以下のような「新規プロジェクトを作成」の画面が表示されます。
【手順2】テンプレートの選択
チラシのテンプレートを選択しましょう。画面上部にある検索窓に「映画 ポスター」と入力して検索します。Adobe Expressはテンプレートが豊富で、様々なジャンルのポスターがあるので、お好みのものがすぐ見つかるはずです。
ここでは、次のような設定で実際にポスターを作ってみます。
- 市が制作した母子の絆を描いたストーリー
- 日時:9月1日
- 場所:市民会館ホール
- 上映料金 大人:2,000円/子ども:1,000円
使いたいテンプレートが決まったら選択し、「このテンプレートを使用」をクリックして編集画面に進みましょう。
【手順3】文字やフォントを変更する
以下のような編集画面に切り替わったら、テンプレートを自由に編集できるようになります。フォントの種類やサイズ、画像素材の入れ替え、素材の付け足しなど、クリエイティブに関する一通りの操作が可能です。
今回は、まずフォントから編集してみます。テンプレートの文字を変更したいときは、変更箇所の文字をクリックしてください。
画面左側にテキストを編集できるウィンドウが開くので、テキストやフォントを変更しましょう。フォントメニューからは、Adobe Express内の豊富なフォントを使えます。
ちなみに、オススメのフォントを教えてくれる機能も備えているので、ぜひ色々なフォントを試してみてください。ただし、漢字や英字など、文字の種類によっては変換されないフォントもあるので、確認しながら選びましょう。
今回は元のテンプレートのデザインを活かし、フォントはそのままの「貂明朝」を使用します。タイトルの「今日の幸福」を「母の歌」に変更し、タイトル上下に配置されていたテキストボックスを削除しました。
また、キャッチコピーの文言や見出しのサイズなど変更し、見栄えをさらにブラッシュアップしていきます。今回はテンプレート上部の受賞情報を削除し、その位置に監督名のテキストを挿入。そして画面右側にはキャッチコピーを置きました。
ちなみに、縦書きでテキストを設置したい場合には一文字ずつ区切って配置すると、変更や調整がしやすくなります。Adobe Expressでは複数の要素をまとめるグループ化もできるので、各要素を一つの図形として移動・編集することが可能です。また、テキストボックスや図形を動かす際には自動でガイド線が表示されるため、かんたんかつ綺麗にレイアウトができますよ。
続いて、キャストの情報や上映情報などを追加していきます。
今回はメインビジュアルのイメージが映えるように、ポスター下部に情報をまとめます。
公開日がパッと分かるように日付を一番大きくし、公開予定の日付に変えました。
その次にメインキャストの名前を中程度のサイズで設置し、制作情報などは、それよりもさらに小さい文字で並べます。一般的な映画のポスターにはチケット料金などは記載されないケースが多いですが、今回は市で制作した映画ということで、ポスター内に料金情報も含めました。
完成したポスターがこちらです。
わずか数分、たったの数ステップで映画のポスターを作成できました。
ちなみに、今回はテンプレートの画像をそのまま使用しましたが、背景や素材画像の入れ替えなども自由にできます。手順は以下の画像のとおりです。
実際に映画のポスターを作成する場合には、メインビジュアルの画像を入れ替えてデザインするケースがほとんどでしょう。一方で、Adobe Expressのテンプレートはある程度構図ができあがっているため、フォントや素材の配置をサッと調整して、最後に画像だけを入れ替えるといった制作スタイルも可能です。
【手順4】完成したポスターのダウンロード
最後に、ポスターが完成したら、編集画面の右上にある「ダウンロード」ボタンをクリックして、保存しましょう。
編集画面の上部にあるダウンロードボタンをクリックすると、ダウンロードメニューが開きます。出力形式を選び、紫色のダウンロードボタンをクリックして完了です。ちなみに、ポスターを印刷する場合は、表示崩れの少ないPDF形式を選ぶのがおすすめです。
【手順5】ポスターを印刷する
ダウンロードが完了したら印刷をしましょう。自宅のプリンターを使う方法、コンビニやスーパーなどのマルチコピー機を使う方法、印刷業者に依頼する方法があります。方法ごとのオススメのやり方は以下の表をご参照ください。
安定した品質で大量印刷できる
部数が多ければ多いほど、割安になる
いずれの方法にもメリット・デメリットがあるため、目的に応じて選択しましょう。
Adobe Expressで作った映画ポスターの作例
ここからは、Adobe Expressで制作した映画のポスターデザインをご紹介します。テンプレートや生成AI機能、そしてちょっとした工夫をするだけで、本格的な映画ポスターが作成できます。それではジャンル別に見ていきましょう。
西部劇映画のポスター
西部劇風の映画ポスターです。
元のテンプレートを活かしつつ、西部劇の雰囲気を強調するために、シンプルなモノトーンデザインを茶色がかった素材に変更。また、ザラついた茶色い壁紙素材を重ね、全体をより濃い茶色に調整することで、レトロな印象を引き立てました。さらに、人物写真も色調補正で茶色寄りにし、全体の統一感を高めています。
そして、テンプレートに無いオリジナル要素として、背中で語る強い人物を表現する素材を生成AI機能で作成し、ポスターに配置しました。また、日本版映画ポスターに見られる、人物の顔を強調するスタイルを取り入れ、上部に6人のカウボーイを配置しています。
ミステリー映画のポスター
背景素材の質感を活かし、フィルムの穴が見えなくなるほど拡大して使用しました。また、同じ素材を写真の上に重ね、スクリーンレイヤーで質感を強調。テンプレートにあった写真は、人物のアップに置き換え、表情から強いメッセージ性を引き出しています。写真の端はかすれるように調整し、自然な仕上がりにしました。
ちなみに、タイトルの文字は一文字ずつ作成し位置をずらして配置したり、メインキャストはカメラ目線に、他の人物は視線を外すといった工夫もして怪しさを演出しています。
SF映画のポスター
バトル系SF映画の雰囲気を強調するため、青白く光る素材を生成し、多用しています。また、素材には色調補正を施し、全体を青白い色合いに統一しました。なお、人物素材は同じ素材を乗算機能で重ねて、輪郭や表情の濃さを強めています。また、下部の火花や背景も同様に、素材を重ねることで質感を調整しました。
ファンタジー映画のポスター
ファンタジー系映画に多い、キャラクターが組み合わさったデザインを目指して制作しました。モデルは背景削除で切り抜き、同じ画像を重ねています。後ろの画像をぼかしてスクリーンで重ねることで、境界線を柔らかくし、オーラのような光を表現して全体を馴染ませました。
また、モデルの間には炎や霧状のエフェクトを追加。乗算やスクリーンで重ねることで、幻想的な世界観を演出しました。タイトルはバランスを見ながら位置を調整し、シンプルながらも豪華さが際立つデザインに仕上げました。さらに、タイトルを複製して少しずらし、乗算で重ねることで、疑似的に文字の影をつくり、より一層の豪華さを表現しています。
ホラー映画のポスター
Adobe Express上にある手の形の素材を白黒反転し、乗算で重ねることで、暗い背景から手越しに森を覗き見るような演出を表現しました。また、全体にコンクリートのざらついたテクスチャやひび割れをスクリーンで重ねることで、おどろおどろしい雰囲気を強調しています。最後に、タイトル部分にもひび割れのテクスチャを施し、細部まで恐ろしい印象が伝わるように仕上げました。
アニメーション映画のポスター
イラストのスケートボードの角度に合わせてラインを引き、勢いや活き活きした印象を演出。タイトルにスケートボードのアイコンや、光のシルエットを追加することで、少年マンガによくある、力強い勢いのあるロゴを表現しました。
映画のポスター以外にも!Adobe Expressで広がるポスターの世界
ここまでご紹介したように、Adobe Expressを使えば映画のポスターが作れますが、それ以外のポスターやチラシ、メッセージカードなども制作できます。
ここからはAdobe Expressを使った、制作事例や体験談をご紹介します。制作のヒントや使い方のポイントなど、リアルな声をぜひチェックしてみてください。
お客様の背中を押す店頭のポスターを、Adobe Expressで。
旬を取り入れた季節の和菓子を提供する『SAKATAYA1793』。
店主の日下さんは、お客様が自然と「ドアを開けてみよう」という気持ちになれるような、心の背中を押すポスターを以前から店頭に掲示していたそうです。以下の記事では、Adobe Expressを使って、店頭のポスターを制作する過程をまとめています。
個人商店が季節感のあるお菓子のミニポスターを作成してみる
人気店に聞く!Adobe Expressの活用術
東京・三鷹の「天草納豆」は、その独自の製法で多くの注目を集める人気店。店頭での販売やSNSでの告知を担当する川岸玄樹さんは、Adobe Expressを使って店舗のポスターやSNS投稿を制作しています。時計修理士としての経験を持つ川岸さんが、スマホ一つでデザインを作り上げる方法や、テンプレートを活用したクリエイティブの制作について語ってくださいました。
PC不要、スマホだけでポスター制作。「天草納豆」に聞く、Adobe Expressの活用法
強みが引き立つポスターを思いのままに
新たにお店がオープンしたとき、道端のポスターを見て思わずお店に足を運んだ――そんな経験はありませんか?すてきなデザインのポスターには、人を惹きつける魅力があります。そして、そんなポスターをかんたんに作れるのが、Adobe Expressです。以下の記事では、Adobe Expressを使った制作のコツをお伝えしています。プロモーションに最適な、あなただけのポスターを作成してみましょう。
魅力的なチラシ・ポスターを自作しよう。デザインと伝え方のコツ
Adobe Expressで、ハイクオリティをあなたの手に
見る人の心を掴む映画のポスター。ポスターは映画の第一印象を決める「顔」として、観る人の期待と興奮を高める大切な役割を担っています。そんな重要な役割を果たすポスターも、今回ご紹介した作成手順やポイントを参考にすれば、印象的なものをスイスイ作れます。
Adobe Expressなら、豊富な素材やフォント、便利な編集機能が揃っているので、誰でもかんたんにデザインできます。使い方次第でクリエイティブの可能性がもっと広がるAdobe Expressを、ぜひダウンロードしてみてくださいね。
Adobe Expressを使って今すぐ映画のポスターを作ってみる
Adobe Expressに関するよくある質問
最後に、Adobe Expressに関するよくある質問に回答します。
Adobe Expressはどういったツールですか?
Adobe Expressとは、誰でもかんたんにコンテンツを作成できるデザインツールです。例えばSNSに投稿する画像やショート動画、ロゴやポスター、チラシのデザイン、マーケティングに使用するバナー画像に至るまで、様々なものが作れます。
プレミアムプランでは、どのサービスを利用できますか?
Adobe Express プレミアムプランには、以下のサービスが含まれています。
- Adobe Stock ロイヤリティフリーの写真、ビデオ、音楽
- PDF ファイルの変換、編集および書き出し機能(デスクトップ版のみ)
- Adobe Fonts
- Adobe Portfolio
- 100 GB のストレージ
Creative Cloudと Adobe Expressはどう違うのですか?
Adobe Creative Cloudは、クリエイティブに関わる20種類以上のアプリやサービスが統合されたクラウドサービスです。Adobe Express は、その中に含まれるアプリのひとつです。