結婚式の披露宴で上映するムービーは、ゲストをもてなす大切な演出のひとつ。会場の雰囲気を盛り上げ、結婚式をより感動的で記憶に残るものにしてくれます。最近では、自分たちらしさを演出したり、費用を抑えたりするために、ムービーを自作して上映するカップルもいます。
この記事では、結婚式用のムービーを自作するメリットや、無料動画作成ツール「Adobe Express」を使ったムービーの作り方、おしゃれな動画テンプレートをご紹介します。「動画を自作するのは難しそう・・・」という方でも、テキストや写真、BGMなどを差し替えるだけで素敵なムービーをカンタンに作れるので、ぜひ試してみてください。
結婚式用ムービーの種類・自作のメリット・注意点
ゲストへの日頃の感謝や列席のお礼、そして新郎新婦のおもてなしの気持ちを伝える結婚式用のムービー。自分たちらしい演出にすることで、式をより一層盛り上げてくれるでしょう。
ここでは、結婚式用のムービーの種類や自作するメリット、自作の際の注意点について解説します。
結婚式用ムービーの種類
結婚式や披露宴で上映するムービーの種類は、主に以下の3つです。
1.プロフィールムービー
ふたりの生い立ちや馴れ初めなどをまとめた動画。主に、新郎新婦がお色直しで中座している間に上映します。
2.オープニングムービー
披露宴の開始を告げる動画。新郎新婦が入場する前に上映することが多く、ゲストへのご挨拶とともに、これから始まる披露宴への期待感を高めてくれます。
3.エンディングムービー
披露宴のお開きに上映する動画。ゲストへの感謝や「これからもよろしくお願いします」の気持ちを込めて、主に新郎新婦が退場後に上映します。
このほかにも、友人・新郎・新婦が相手に内緒で用意するサプライズムービーや、友人・同僚などが会場を盛り上げてくれる余興ムービーがあります。
結婚式用のムービーを自作するメリット
結婚式用のムービーを作成する方法は、大きくわけて以下の3つです。
- 式場が提携している映像制作会社に依頼する
- 自分たちで映像制作会社を探して依頼する
- 自分たちで作成する
「1」や「2」のように映像制作会社に依頼する場合、自分たちが動画作成に割く時間を減らせます。しかし、どうしても費用が高額になりやすいです。結婚式は何かとお金がかかるため、「3」のように動画を自作するカップルも少なくありません。
結婚式用のムービーを自作するメリットは、費用を抑えられるだけでなく、自分たちらしさを自由に表現できることです。また、ムービーに使用するための写真や動画を撮ったり、これまでの思い出を振り返りながら素材を選んだりすることで、これまで二人で歩んできた道を自然と感じ取れる時間にもなるでしょう。
しかし、動画を作成したことがない人には、ハードルが高いと感じられるかもしれません。そんなときは、動画作成ツールやテンプレートを利用すれば、初心者の方でもカンタンに動画を自作できます。
無料の動画作成ツール「Adobe Express」なら、操作が直感的で分かりやすく、選べるテンプレートの種類が豊富です。記事後半の「Adobe Expressで結婚式のプロフィールムービーを作成する方法」で作成手順を紹介しているので、ぜひAdobe Expressで自分たちらしいオリジナルのムービーを作成してみてください。
結婚式用のムービーを自作する際の注意点
自作ムービーを上映するためのルールや設備などは式場によって異なります。事前にプランナーに相談し、注意事項を確認しておきましょう。
1.持ち込み料を確認する
結婚式で自作ムービーを上映する場合、式場への持ち込み料がかかる場合があります。また、持ち込み料とは別に、スクリーンやプロジェクターなどの設備使用料も必要になることがあるため、事前の打ち合わせで確認しておくと安心です。
2.サイズ(アスペクト比)を確認する
ムービーを作成する前に、式場のスクリーンで上映できるサイズを確認しましょう。適合しないサイズで作ってしまうと、映像が上下に伸びてしまったり、左右に余白が発生してしまったりする場合があります。
3.ムービーを持ち込む際の形式を確認する
自作ムービーを持ち込む際は、式場で再生できる形式(MP4・MOVなど)をプランナーに確認しておきましょう。なお、DVDに保存して持ち込む場合、動画データは「DVD-video形式」で書き出す必要があるので注意してください。
4.事前に結婚式場の設備で試写する
自宅では問題なくムービーが再生できたとしても、式場で同じように再生できるとは限りません。画質が粗くなってしまったり、テロップが見切れてしまったりする可能性もあります。そのため、式場の設備でもムービーが問題なく再生できるかどうか、事前に試写させてもらうと安心です。結婚式予定日の1か月前までに試写を済ませておくと、調整が必要になっても余裕を持って対応できます。
5.BGMの著作権に注意する
結婚式のムービーに、お気に入りのアーティストの曲をBGMとして使いたい場合もあるでしょう。ただし、他者の作った音楽を利用する際には、著作権をはじめとする、他者の権利を侵害しないよう注意してください。
個人で楽しむ範囲では、権利者の許可を得ずに音楽を聴いたり複製したりしても問題ありません。しかし、複数のゲストが列席する結婚式場で音楽を流す場合、「営利目的」での利用とみなされるため、権利者の許可が必要です。
結婚式場の多くは、音楽の著作権を管理する団体と契約を結んでいるため、プランナーに相談すれば許可申請をしてもらえる場合があります。まずは使用したい音楽がBGMとして利用可能かどうか、プランナーに確認してみましょう。
もしくは、「ライセンスフリー」の音楽を使うのもひとつの手です。なお、Adobe Expressで提供されている音楽素材なら、著作権違反のリスクを気にせずに利用できます。
6.作成スケジュールは計画的に
結婚式の準備は、ムービーの作成以外にもたくさんあります。「当日までに間に合わなかった・・・」ということにならないよう、他の準備物を含めてスケジュールを立てておきましょう。
結婚式ムービーの構成例
結婚式ムービーを作成する際は、事前に構成を考え、使用する写真や動画などの素材をまとめておくとスムーズに進められます。ここでは、プロフィール・オープニング・エンディングムービーの代表的な構成例をご紹介します。
プロフィールムービー
プロフィールムービーの長さの目安は5~6分です。長すぎるとゲストが飽きてしまうことがあるため、長くても10分以内に抑えるようにしましょう。
プロフィールムービーの構成例
- オープニング(ふたりの名前、タイトル、日付)・・・30秒
- 新郎の生い立ち(誕生~社会人まで)・・・1分30秒~2分
- 新婦の生い立ち(誕生~社会人まで)・・・1分30秒~2分
- ふたりの馴れ初め(出会い~現在まで)・・・1分30秒~2分
- エンディング(ゲストへのメッセージやこれからの決意)・・・30秒
オープニングムービー
オープニングムービーの長さの目安は1分30秒~3分です。披露宴の始まりをお知らせするムービーなので、ゲストを長く待たせないよう短めにまとめましょう。
プロフィールムービーの構成例
- 冒頭の挨拶(ゲストへのお礼)・・・30秒
- 新郎新婦の自己紹介(プロフィールムービーと被らない内容)・・・30秒
- ゲストの紹介(祝辞や乾杯、余興などを担当してくれるゲストを紹介)・・・30秒
- カウントダウン(新郎新婦の入場につなげる)・・・15秒
エンディングムービー
エンディングムービーの長さの目安は3~5分です。ゲストが手持ち無沙汰にならないよう、BGM1曲分ほどの長さが適切です。
エンディングムービーの構成例
- 冒頭の挨拶(ゲストへ列席のお礼)・・・30秒
- 新郎方のゲストへのメッセージ(ゲストの名前や写真、ひと言)・・・1分30秒~2分
- 新婦方のゲストへのメッセージ(ゲストの名前や写真、ひと言)・・・1分30秒~2分
- 締めの挨拶(これまでの感謝や今後の抱負)・・・30秒
これらのムービーの構成には特に決まりはありません。代表的な例を参考に、構成をしっかりと練って感動的なムービーにしましょう。
結婚式用のムービーをカンタンに自作できる無料テンプレート
ここでは、結婚式で流すムービーを自作するのに便利な、Adobe Expressのテンプレートをご紹介します。プロが作ったおしゃれなテンプレートが揃っているので、テキストや写真、BGMなどを変更するだけでカンタンにクオリティの高い結婚式用ムービーを作成できます。
結婚式のイメージに合うテンプレートを見つけて、ぜひ自分たちらしいムービーを作成してください。
ムービー用テンプレート一覧
Collection ID
(To pull in manually curated templates if needed)
Orientation
(Horizontal/Vertical)
Width
(Full, Std, sixcols)
Limit
(number of templates to load each pagination. Min. 5)
Sort
Most Viewed
Rare & Original
Newest to Oldest
Oldest to Newest
Premium
(true, false, all) true or false will limit to premium only or free only.
Adobe Expressで結婚式のプロフィールムービーを作成する方法
使いたいテンプレートが決まったら、Adobe Expressで結婚式用のムービーを自作してみましょう。ここでは、PCでの操作手順をご紹介しますが、Adobe Expressのアプリを使えばスマホで編集することも可能です。
【iPhone・iOS用】アプリをダウンロードする
【Android用】アプリをダウンロードする
なお、Adobe Expressを使った動画編集の基本操作については、以下のページでも紹介しています。動画でわかりやすく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
Adobe Express 使い方チュートリアル - アドビ
【手順1】Adobe Expressにログインする
まずはGoogleアカウントやSNSアカウント、メールアドレスを使ってAdobe Expressに無料ログインしてください。登録は30秒ほどで完了します。
【手順2】動画のサイズを指定してカンバスを開く
Adobe Expressのトップページにアクセスできたら、「+」ボタンをクリックし、「サイズを指定」を選択します。
サイズは、事前に結婚式場に確認しておきましょう。ここでは、一般的なテレビやモニターでよく使われる「16:9」のアスペクト比を例に解説します。
【手順3】テンプレートを探す
まずは、ツールバーから「テンプレート」をクリックします。表示されたテンプレート項目をスクロールし、「ビデオ」の「すべてを表示」をクリックしてください。
次に検索窓に「結婚式」や「wedding」と入力して検索します。結婚式用のムービーに使えるテンプレートが一覧で表示されるので、作りたいイメージと近いものを選び、クリックして編集画面に移動しましょう。今回はアニメーションのテンプレートを使って解説します。
【手順4】テンプレートを編集する
1.写真を変更する
まずは、既存の画像を自分たちの写真に変更してみましょう。既存の画像を選択した状態で、「置換」マークをクリックします。
続いて、「デバイスからアップロード」ボタンをクリックし、使いたい写真をアップロードしてください。
すると以下のように、カンタンに画像が差し替えられます。
2.テキストを変更・追加する
テキストボックスを選択すると、テキストを変更できるようになります。
フォントや色を変えたい場合は、テキストを選択した状態でツールバーから編集しましょう。
テキストのデザインやアニメーションを編集したい場合は、ツールバーから編集したい項目を選んで調整してください。
テンプレート内のテキストを打ち替えるのではなく、あらたにテキストボックスを配置したい場合は、ツールバーの「テキスト」→「テキストを追加」をクリックしてください。
3.背景色を変更する
上部の「背景色」をクリックすると、背景色の編集ツールが表示されます。結婚式用ムービーのイメージに合う背景色を、「おすすめ」の色から選んだり、「カスタム」や「別のカラーを追加」で色を指定したりしましょう。
4.装飾を変更・追加する
テンプレート内の装飾を変更するには、まずは既存の装飾を選択し、キーボードの「Delete」キーで削除しましょう。
次に「デザイン素材」を選択します。この項目では、イメージ画像を検索できます。今回は「結婚式」というキーワードで検索し、花のモチーフを追加してみました。
5.シーンの表示時間を変更する
シーンの長さを調整したい場合は、タイムライン上にある該当のシーンを選択し、左右に伸縮すると変更できます。
6.写真や文字、装飾などの表示時間を変更する
写真や文字、装飾などレイヤーの表示タイミングを変更したい場合、まずは下部の「レイヤーの表示時間を調整」をオンにします。
次に、調整したいレイヤーを選択します。ここでは、「タロウ&ハナコ PROFILE MOVIE」という文字を調整してみます。テンプレート内の文字を選択すると、新しいタイムラインが表示されます。その青色のバーを左右に伸縮すると、表示するタイミングや長さを変更できます。
7.シーンを追加する
シーンを追加したいときは、タイムライン右側の「+シーンを追加」をクリックしてください。
テンプレート内のシーンを複製したい場合は、該当のシーンを選択した状態で「…」のメニューを開くと「複製」できます。
複製したシーンは元のシーンの右側に配置されます。ドラッグして好きな位置に移動させてください。
ここまでご紹介してきたテンプレートの編集手順を参考に、新しく追加・複製したシーンも編集しましょう。
8.BGMを変更・追加する
テンプレート内のBGMを変更するには、まずはタイムライン上にある既存のBGMを選択し、キーボードの「Delete」キーで削除しましょう。
次に、ツールバーから「メディア」を選択し、「オーディオ」タブをクリック。イメージに合うBGMを選んでください。
「デバイスからアップロード」で、PCやスマートフォンに保存されているBGMをアップロードすることも可能です。ただし、「結婚式用のムービーを自作する際の注意点」でもお伝えしたように、著作権の侵害には注意してください。
BGMの尺(長さ)は、青色のバーで調整できます。
シーンごとにBGMを変更したい場合は、BGMの尺(長さ)をシーンが切り替わるタイミングに合わせ、別のBGMを追加しましょう。
先ほどの手順同様、「メディア」から「オーディオ」タブをクリックするとBGMを検索できます。追加するBGMが決まったら、該当のBGMをクリックすれば、タイムラインに追加されます。
【手順5】ダウンロードする
ムービーが完成したら、画面右上の「ダウンロード」をクリックし、「MP4」のファイル形式を選んでダウンロードしましょう。
写真以外の素材やBGMはすべてAdobe Express内にあるものを使用しました。カンタンな操作で自分たちらしいオリジナルなムービーが作成できるので、ぜひオープニングやエンディングムービーも自作してみてください。
ゲストに楽しんでもらえる結婚式ムービーの3つのポイント
結婚式用のムービーには決まったルールがなく、自分たちの好みに合わせて自由に作成できます。でも、せっかくならゲストに楽しんでもらえるムービーにしたいですよね。最後に、ムービー作成の際に押さえておきたい3つのポイントを解説します。
1.文字やテロップを読みやすくする
結婚式用のムービーは、テロップが読みにくいとゲストが内容を理解しづらくなります。文字を大きく表示したり、背景と同化しないようにしたりすることで、ストレスなくムービーを楽しんでもらえます。また、文字数が多すぎると目で追いきれないため、文字数を調整することも大切です。
2.ゲストや親族が写っている写真を使う
新郎新婦の写真だけでなくゲストや親族の写真を使うことで、会場に一体感が生まれます。エピソードやメッセージなどを添えると、披露宴がより一層盛り上がるでしょう。
3.BGMで緩急をつける
BGMを効果的に使用することで、感動的なムービーに仕上がります。最後まで飽きずにムービーを楽しんでもらうためにも、BGMを工夫してみましょう。例えば、それぞれのパートごとにBGMを切り替えたり、特に盛り上げたいシーンで音量やテンポを変えたりすると、メリハリのあるムービーに仕上がります。
Adobe Expressでふたりのイメージに合った結婚式用ムービーを作成しよう
結婚式用のムービーは、結婚式や披露宴に欠かせない大切な演出です。Adobe Expressなら、オリジナルの結婚式用ムービーを、直感的な操作でカンタンに作成できます。ぜひAdobe Expressを使って、動画作りを楽しみながら、ふたりらしい素敵なムービーを作成してみてください。