Adobe Expressは商用利用OK?注意点や禁止事項をご紹介
Adobe Expressは、デザイン未経験の方でも、数ステップの操作でアイデアをカタチにすることができるデザインツールです。プロがデザインしたテンプレートや写真素材が豊富に用意されており、誰でも簡単に魅力的なコンテンツを作成することができます。
クリエイターやデザイン上級者が中心のAdobe PhotoshopやIllustratorと違い、デザイン初心者の方にもご利用いただけるツールですので、気軽に画像を編集してみたい、という方におすすめです。
本記事では、 Adobe Express の使用にあたって、「商用利用」に関する基本的な情報とよくあるご質問にお答えします。
商用利用とは
商用利用とは、製品やサービスを、利用者が自分の利益を得る目的で利用することをいいます。例えば、Adobe Expressのテンプレートを使って制作したポスターを第三者に販売したり、Adobe Expressのフォントを使ったロゴを会社のSNSアイコンとして使用したりすることは、商用利用とみなされます。
Adobe Expressでは商用利用が可能
それでは、Adobe Expressで制作したデザインは商用利用ができるのでしょうか?素材を使用するにあたり、クレジットを記載する必要があるのでしょうか?
結論から言うと、Adobe Expressのテンプレートや素材を使用して作成したチラシやバナー、ロゴなどは、基本的に商用利用可能で、販売をすることができます。さらに、Adobe Stockの素材は全てロイヤリティフリーなので、ノンクレジットで商用使用することが可能です。
禁止事項
ただし、素材の使用方法によっていくつかの制限がありますので、ご注意ください。
Adobe Expressのテンプレートに組み込まれた、あるいはアプリで提供されている写真、シェイプ、パターン等の素材を加工なしでそのままダウンロードしたり、配布をすることは禁止されています。詳細は下記をご覧ください。
・Adobe Expressで提供されている素材を加工することなく単独でダウンロードし、共有および販売すること
・Adobe Express以外のアプリで、素材にデザイン加工を加えず、単独のファイルとして使用すること
・Adobe Expressの有料メンバーシップ(プレミアムプラン)終了後に、新しいAdobe Expressプロジェクトで有料素材を使用すること
また、クライアントからの依頼や、顧客のためにAdobe Expressで提供されているAdobe Stockの素材を利用して成果物を制作することはできません。詳しくは以下の「よくあるご質問」をご覧ください。
よくあるご質問
どこからどこまでが商用利用可能なのかよくわからないという方へ、よくあるご質問を下記にてご紹介しておりますので、ぜひご一読ください。
Q. Adobe Express上にあるフォントやシェイプなどの素材も商用利用は可能ですか?
アプリやテンプレートに組み込まれたシンボル・パターン等のアセットをそのまま素材として配布するような状態にすることは禁止されていますが、これらのパーツを組み合わせてデザインを作成した場合は商用利用が可能です。
ただし、Adobe Express上の一部のテンプレートには「権利留保ライセンス」の素材が組み込まれていることがあり、その場合、出典元の規約を確認していただく必要があります。詳細はこちらをご覧ください。利用目的が限定された素材を選択すると「i」がついたアイコンが表示され、出典元を確認することができます。
Q. Adobe Express以外のWebサービスから素材をダウンロードし、Adobe Expressでデザインする場合はどうなりますか?
Adobe Express以外でダウンロードした素材については、その提供元の利用規約などをご確認ください。
Q. プレミアムプラン解約後でも、Adobe Stockの有料素材は商用利用可能ですか?
デザインに既に有料素材が読み込まれている場合は、引き続きその素材にアクセスできます。ただし、プレミアムプランを解約すると、新しいプロジェクトでの有料素材の使用および商用利用はできなくなりますのでご注意ください。
Adobe Stockのライセンス情報について詳細はこちらの「限定ライセンス - Adobe Express」をご確認ください。
Q. Adobe Express プレミアムプランの無料体験版での商用利用は可能ですか?
アドビ基本利用条件に記載の通り、体験版(NFR)で制作したデザインは全て商用利用不可となります。
Q. クライアントワークとして、Adobe Expressを使用しています。Adobe Express上で提供されているAdobe Stockの写真素材を使用してデザインを制作することは可能でしょうか?
いいえ。有料・無料素材に関わらず、クライアントからの依頼や顧客のために、Adobe Expressで提供されているAdobe Stockの素材を利用して成果物を制作することはできません。Adobe Stockの素材の1回の購入(ライセンス取得)において使用権は1つとなるので、1社または1人にしか素材を使用する権利がありません。
したがって、クライアントワークでAdobe Stockの素材を使用する場合、以下のいずれかの手続きが必要になります。
(1) クリエイティブ制作者がAdobe Stockを契約し、ライセンス取得した素材を「クライアント利用」として使用する
クリエイティブ制作者には、別途Adobe Stockのプラン(サブスクリプション/クレジットパック)をご契約いただき、そのプランでライセンス取得した素材を使用してクリエイティブを制作し、Adobe Stock 追加条件の「クライアントによる利用」に基づいてご対応いただく必要があります。
具体的には、Adobe Stock の利用条件を下回らない内容での使用する旨をクライアントと書面で取り交わし、素材の使用許可を出すことで許諾されます。
書面で取り交わす内容は、クライアントがStockの契約社/者から使用許諾を得ていることや、 使用範囲を明記したものになります。なお、具体的な内容や形式については、ユーザーの法務部門または法務担当とご相談ください。
(2) クライアントがAdobe Stockのライセンスを取得した素材を支給してもらい、制作を委託してもらう
この場合は、クライアントご自身が Adobe Stock の素材のライセンス取得は行っていますが、クライアントから業務委託を受ける際に提示される書面に従っていただく必要があります。Adobe Stock追加条件の「6. その他の権利 (C) 従業員および契約業者による利用」に該当します。
Q. クラウドソーシングサイトや副業などで、「SNSのイラストを作ってほしい」という依頼を受けました。その場合、Adobe Stockの素材を使用することは可能ですか?
いいえ、できません。このような場合は、「クライアント利用」に該当しますので、上記いずれかの手続きが必要になります。
判断に迷ったら
デザインの利用方法がAdobe Expressの禁止事項に該当するのか判断に迷う場合には、 利用したいデザインとその用途を明記の上、サポートコミュニティ へお問い合わせください。