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伝わりやすい資料を作成するコツ【プレゼン用から会議用まで】

伝わりやすい資料を作成するコツ【プレゼン用から会議用まで】
#EBEBEB

ビジネスシーンでは、資料の作成を求められる機会が多くあります。

提案用のドキュメントやプレゼンテーション用のスライド、報告書、レポート、製品マニュアル、パンフレットなど、資料と一口に言っても種類は様々です。

しかし、いざ資料を作り始めると、以下のような悩みを抱えることはないでしょうか。

・伝えたい情報をうまくまとめられない

・資料作成に時間がかかってしまう

・作った資料のデザインがチープに見えてしまう

・この資料で本当によいか自信がない

そこでこの記事では、あらゆる資料をスムーズに作る方法をご紹介します。

資料を作るうえで意識すべき工程は2つ。

3W1Hのフレームワークを用いて資料の内容や方向性を決める「プランニング」と、資料をデザインする「アウトプット」です。

そして、その2つで特に重要なのは前者の「プランニング」です。

この記事では、前半は「プランニング」の方法について解説し、後半は「アウトプット」の流れについて取り上げます。

資料作りが苦手な方は、ぜひこの記事をブックマークしていただき、資料をつくる際の参考にしてください。

資料作りは「作る目的=ゴール」を明確にしてから始める

まずは、資料作りの肝となる「プランニング」について説明します。

資料作成において陥りがちな罠に、資料を作ることが目的となってしまい、資料を通じて本来達成したい目的がぼやけてしまうことがあります。

これはいわゆる「手段と目的をはき違える」という状態です。

キレイな資料を作るのは悪いことではありませんが、資料は「目的」を達成するために作るものです。

デザインにこだわるあまり、何のための資料かわかりづらくならないよう、目的から逆算した資料作成を行いましょう。

そのためには、資料作成に取り掛かる前に、資料を作るそもそもの「目的」、すなわち「ゴール」を明確にすることをオススメします。

資料作成の目的を明確にする

「3W1H」フレームワークで方向性を明確にする

資料を作る目的を明確にすれば、どんな資料を作ればよいかの方向性が決めやすくなります。

そして、この「目的」と「方向性」を考えるためにオススメなのが、「3W1H」というフレームワークを用いたプランニングです。

「3W1H」のフレームワークは、以下の4つの疑問詞で構成されています。

1.Why(なぜ、資料を作成するのか?)

2.Whom(誰に向けて、資料を作るべきか?)

3.What(何を、資料に記載すべきか?)

4.How(どのように、内容を伝えるべきか?)

例えば、あなたがメーカーの開発担当者で、新製品開発に関する社内向け提案資料を作る場合、3W1Hは以下のようになります。

1.Why(なぜ、提案書を作成するのか?)

顧客に自社の製品(文章校正ツール)を導入してもらうため

2.Whom(誰に向けて、提案書を作るべきか?)

顧客企業の広報担当者、Web担当者、部門の責任者、経営陣

3.What(何を、提案書に記載すべきか?)

・製品を導入するメリットやベネフィット

・製品の特長や機能

・ご利用までの流れや料金プランなど

4.How(どのように、内容を伝えるべきか?)

・製品の特長や独自性を具体的なデータや事例で示す

・提案書の構成を整理し、顧客にとって重要なポイントがわかりやすく伝わるようにする

・提案書は様々な環境で閲覧しやすいよう、PDFファイルにする

上記の例の特徴は「Whom」に「経営陣」が含まれているということです。 経営陣は多忙なため、資料を隅々まで見てくれるとは限りません。 よって、経営陣にとって重要なポイントがわかりやすく伝わるように資料の構成を整理し、情報を詰め込み過ぎないことが重要です。

このように「3W1H」のフレームワークを用いてプランニングすることで、どんな提案書を作るべきかという要件を整理できます。

では続いて、この「3W1H」のフレームワークを活用するために、「Why」「Whom」「What」「How」、これら4つの疑問詞をどう捉えればよいかを解説していきます。

1.Why(なぜ、提案書を作成するのか?)

Why(なぜ、資料を作成するのか?)

「3W1H」を構成する4つの疑問詞のうち、1つ目は「Why」です。

この疑問詞は、「なぜ、資料を作成するのか?」という問いを投げかけ、資料を作る「本来の目的=ゴール」を明確にします。

実は、この目的の明確化こそが資料作成において最も重要です。

なぜなら、目的によって、資料の作り方が変わってくるからです。

以下に資料を作る目的を大まかに分類してみました。

「社内向け」と「社外向け」に全11の目的をリストアップしています。

また、各目的を達成するために、資料をどう作るべきかのポイントもまとめましたので、参考にしてください。

社内向け資料の目的(ゴール

【目的1】情報の整理・共有

複数の情報源から得られたデータや知識を整理し、相手に共有したい。

ポイント:必要十分な量の情報を集めたうえで、資料の中でわかりやすく整理する。

【目的2】意思決定の促進

相手に意思決定を促進させる情報を伝えたい。

ポイント:意思決定がしやすいよう、相手が不安に感じる要素を払拭する。また、複数の選択肢を比較検討できるようにする。

【目的3】問題解決

問題の原因や解決策を提示し、問題解決に向けた議論を進めたい。

ポイント:問題の原因と解決策を具体的に伝えるだけでなく、議論を促進するための情報を足す。

【目的4】説得・提案

自分の意見やアイデアを伝え、相手に理解や同意してもらったうえで、提案内容を実現したい。

ポイント:根拠や事例を用いて、自分の意見やアイデアの妥当性を示す。また、読み手の立場や関心に合わせて情報を構成する。

【目的5】教育・研修

学習する人たちに知識や技術を伝える資料を作りたい。

ポイント:学習する人の理解度や前提知識に応じて、適切な難易度で情報や問いを提示する。

【目的6】プロジェクトの進捗共有

プロジェクトの進捗共有や成果を報告する資料を作りたい。

ポイント:プロジェクトの達成目標と現状の進捗を、グラフや図表などを用いて伝える。必要に応じて今後の課題を伝え、対策を提案する。

【目的7】業務のマニュアル化

業務手順やルールを資料化し、作業効率や品質の向上につなげたい。

ポイント:業務手順やルールを具体的に書くだけでなく、チェックリストや図解を用いてみる。

【目的8】記録・文書化

会議やイベントの内容を記録し、あとから振り返れるようにしたい。

ポイント:誰がどんな発言をしたかを誤解がないように記述し、あとから参照しやすいよう見出しと要約を用いて構成を工夫する。

【目的9】マーケティングや広報 製品やサービスの特徴や魅力を、消費者やクライアントにアピールしたい。

ポイント:対象者の関心やニーズに合わせて、製品やサービスの価値を伝える。 言葉で魅力が伝えづらい製品は、ビジュアル要素を積極的に用いる。

【目的10】研究結果の発表 研究結果や新たな発見を公表し、業界や学界と共有したい。

ポイント:研究の目的、方法、結果を明確にし、その意義やインパクトを説明する。

【目的11】契約書・規約作成 取引や契約、規約の内容を明文化し、法的なトラブルを防ぎたい。

ポイント:法的な問題を防ぐため、契約や規約の内容を明確に記述し、曖昧さを避ける。 また、専門的な法的用語や表現を適切に使用する。

資料の中には、上記の目的が一つになる場合と、混在する場合があります。

例えば、自社の課題を解決するために新サービスの導入提案を行う場合、「情報の整理・共有」「意思決定の支援」「問題解決」「説得・提案」といった4つの目的が混在することになります。

目的は、できるだけ具体的に言語化する

先ほどお伝えした11の目的は、資料作成に取り掛かる前にできるだけ具体的に言語化しましょう。

目的が明確になることで、このあと取り上げる「Whom(誰に)」「What(何を)」「How(どのように)」といった項目を、より詳細に考えられるようになります。

目的を具体的にするには、「誰」に「何」をしてもらいたいのか?をしっかり言語化します。

例えば、先の例では「経営陣や関係者」に「新製品の開発をできるだけ早く許可してもらう」のが目的で、「誰」に「何」をしてもらいたいかが明確です。

そのため、単なる資料を作るだけでなく、「できるだけ早く許可してもらうため」の資料を作るべきであり、経営陣や関係者の意思決定を促せるよう情報を構成する必要があることがわかります。

では続いて、「3W1H」の2つ目の疑問詞「Whom」について解説します。

2.Whom(誰に向けて、資料を作るべきか?)

Whom(誰に向けて、資料を作るべきか?)

「3W1H」の2つ目の「W」は「Whom」、つまり「誰に向けて、提案書を作るべきか?」です。

資料を見せる「対象者」を表します。

先の新製品開発の例でいえば「経営陣、開発部門の責任者、関連部門の責任者」が該当します。

この「Whom(誰に)」によっても資料の作り方が変わります。

「Whom」を考える際は、以下の2つのポイントを押さえてください。

1.資料を読んでもらうべき関係者を特定する

目的達成において重要な関係者を特定し、その人物に向けて資料を作成します。

ここで大切なのは、資料を直接共有する相手だけでなく、その相手の周囲にどんな人たちがいるのかを想像することです。

例えば、社内で企画提案を進める場合、担当上司だけではなく、その周囲にいる責任者やさらにその上の役員にも見てもらうことを想定しましょう。

2.影響力のあるキーパーソンやリーダーを探す

資料を見せるべき人物として、影響力のある意見を出してくれるキーパーソンやリーダーを探し出します。

これらの人たちが資料の内容に共感し、サポートしてくれれば、プロジェクトや提案がスムーズに進むでしょう。

一般向けのマーケティングや広報用の資料の場合、影響力のあるインフルエンサーの目に届くようにアプローチすることもオススメです。

インフルエンサーが資料を口コミして広げてくれれば、より多くの人に資料を読んでもらうきっかけが生まれます。

ここで決めた「Whom」は、「3W1H」フレームワークの残りの「What」や「How」の内容に大きく影響します。

対象者が定まったら、「相手はどんな立場なのか?」「相手がもっている前提知識はどの程度か?」「相手は意思決定するためにどのような情報を必要とするのか?」などを考えましょう。

そのうえで、相手にどんな情報(What)を、どのように伝えるべきか?(How)を踏まえて資料を作成します。

では続いて、「3W1H」の3つ目の疑問詞「What」について解説していきます。

3.What(何を、資料に記載すべきか?)

What(何を、資料に記載すべきか?)

3W1Hの3つ目の「W」は「What」、つまり「何を、資料に記載するのか?」です。

先の新製品開発の例でいえば、以下のような内容(情報)が「What」に当たります。

・新製品開発の背景や市場のニーズ

・新製品のコンセプトや独自性

・投資対効果(ROI)や収益予測

・開発期間やリソース(人員、予算)の見積もりなど

先ほどもお伝えしたとおり、この「What」は、「Why(資料で達成すべきゴール)」や「Whom(資料を見せるべき相手)」によって決まります。

目的達成のためには、資料を見せるべき相手が「まず何を知りたいのか?」ということを想像しましょう。

そのうえで、「自分たちが伝えたい情報」と「相手のニーズ」とのマッチング精度を高めることが大切です。

相手が知りたいことと自分が伝えたいことのマッチング精度を高める

先ほどと同様、新製品開発の提案資料を作る場合で考えてみましょう。

例えば、相手が経営陣という立場であれば、新製品の細かな仕様よりも「その製品がどれだけ売れるのか?」「市場にどんなインパクトを生み出すのか?」「競合との差別化要素は何か?」といったことに興味がいくはずです。

また、開発の現場メンバーにしかわからない細かな技術について解説されても、経営陣は会社経営が仕事ですから、技術的な知識の理解が難しい場合があります。

その場合は、技術や専門用語についてわかりやすく説明する必要があるでしょう。

大切なのは、資料を読んでほしい相手の「頭の中を想像する」ことです。

相手の頭の中を想像して資料を作るコツについて、以下に3つまとめてみました。

■相手の頭の中を想像して資料を作成する3つのコツ

1.相手の立場や役割を理解する

相手が企業内でどんな立場や役割を担っているのかを把握し、それに配慮した情報を提供しましょう。

例えば、新製品開発の提案の場合、経営陣であれば費用対効果や競合との差別化要素に注目するでしょう。

一方、開発部門の責任者は、技術的な課題や開発スケジュールを気にする可能性があります。

2.相手の前提知識を考慮する

資料で使う専門用語や専門知識について、相手がどの程度理解しているかを考慮しましょう。

専門知識に詳しくない相手であれば、できるだけ平易でわかりやすい言葉で情報を伝えます。

必要に応じて、補足説明や補足資料も用意しましょう。

3.相手の課題や関心事を考慮する

相手の抱える課題や関心事を理解し、それらに寄り添った情報を軸に提案しましょう。

例えば、相手がコスト削減に関心があるのなら、売上アップではなくコスト削減の軸で資料を作ります。

上記のように、相手の頭の中を想像すれば、資料に記載すべき情報の方向性がわかります。

BtoBの提案資料の中で記載すべき内容例

以下の12項目は、一般的なBtoB向け資料によく記載されるものです。

以下の項目をベースに、相手が求める情報をしっかり取り入れましょう。

1.提案内容の概要

何を目的とした提案資料なのか、どんな内容を取り上げているのかがすぐにわかるように、概要を用意します。

2.資料の構成・目次

資料全体の内容を目次で示します。

また、読み手が忙しい場合、どこを重点的に見ればよいのかも伝えます。

3.提案内容が生まれた背景

提案内容が生まれた理由や、背景にどんな課題やニーズがあるのかを伝えます。

4.提案内容の詳細

提案内容を詳細に説明します。

5.業界の現状とトレンド

「3.提案内容が生まれた背景」と近い内容ですが、業界の市場規模や競合状況、トレンドについて伝えます。

6.提案内容の信頼性を担保するデータやリサーチ結果

提案内容に関連するデータやリサーチ結果を提示し、その提案内容がなぜ信頼できるのかを伝えます。

(外部からデータを引用する場合は、信頼できる機関が発表しているデータに限定します)

7.導入事例や成功事例

自社製品や類似の他社製品の「導入事例」や「成功事例」を紹介し、提案内容の実現性や効果を伝えます。

8.製品・サービスの価格設定

製品やサービスの価格に関する情報は、意思決定に大きく影響します。

よって、項目を独立させて、なぜその価格なのかをしっかりと説明するとよいでしょう。

9.競合比較

競合製品との違いや自社製品の「市場での優位性」について伝えます。

10.導入時のROI(投資対効果)

製品に投資した場合のリターン(利益や効果)を伝えます。

コストを気にする相手の場合は、コストを回収できる時期の目安も伝えます。

11.導入までのプロセスとサポート体制

製品の導入から運用までのプロセスを明確にし、具体的なスケジュールを伝えます。

サポート体制やアフターサービスについても説明します。

12.FAQと問い合わせ方法

提案資料を読んだ人から寄せられる「よくある質問」に対する回答をまとめておきます。

また、導入を検討された方向けの「問い合わせ先」や「申込先」の情報を提示します。

ここまで、「3W1H」のフレームワークのうち、「Why(目的)」「Whom(対象者)」「What(内容)」の3つについて解説してきました。

続いて、最後の疑問詞「How」について取り上げます。

4.How(どのように、内容を伝えるべきか?)

How(どのように、内容を伝えるべきか?)

3W1Hの中で最後にご紹介する「How」は、「どのように、内容を伝えるべきか?」です。

これまでの「Why」「Whom」「What」の解説はプランニングに関するものでしたが、この「How」は資料の構成や体裁といった見せ方、すなわちアウトプットのためのノウハウです。

資料の内容が完璧だとしても、資料の構成によっては、読みづらく使いづらい資料になることがあります。

例えば、相手が忙しい場合、資料の内容がどれだけ充実していたとしても、隈なく見てもらえません。

よって、重要な箇所をすぐに把握できるような資料の構成が大切です。

そこで、相手に合わせて最適なアウトプットをするためのポイントを以下に10項目まとめました。

ひとつずつ見ていきましょう。

資料のアウトプットで配慮すべき10のポイント

資料のアウトプットで配慮すべき10のポイント

1.資料が「使われる場面」を考える

まず何よりも重要なのが、資料が使われる場面を考えることです。

資料を「配付目的」で使うか、それとも「プレゼンテーション目的」で使うかによって、ドキュメント形式とスライド形式のどちらにすべきかが変わってきます。

ドキュメント形式とは、WordやGoogleドキュメントで作られる、テキスト情報がメインとなる文書だと考えてください。

配布目的の場合はドキュメント形式にするのが一般的です。

一方、セミナーや発表会などのプレゼンテーション目的の場合、スライド形式にして、プレゼンテーション後にスライド資料を配布することが多いでしょう。

2.資料の内容に合った「形式」を考える

ここでいう形式には「コンテンツの提示形式」と「データ形式」の2つの面があります。

「コンテンツの提示形式」には、WordやGoogleドキュメントなどの文書作成ツールで作ったドキュメント資料や、PowerPointやGoogleスライドで作られたスライド資料があります。

数値やデータを中心とした資料の場合は、ExcelやGoogleスプレッドシートなどのワークシートの形式を採用するとよいでしょう。

カジュアルな資料でも問題ない場合は、マンガを採り入れるのもよいアイデアです。

また、映像で訴求したほうがよい場合は動画形式も検討します。

続いて「データ形式」についてです。

資料のデータを共有する際は、WordやPowerPointのファイルをそのまま渡す方法もありますが、多くの人に資料を見てもらいたいのであれば、PDF形式での共有がオススメです。

PDF形式であれば、相手の端末にインストールされているアプリケーションに依存せず、資料を開けます。

WordやPowerPointでつくられた資料をPDFに変換したい場合は、「Adobe Acrobat オンラインツール」を用いるのがオススメです。

WordやPowerPoint形式のファイルをオンライン上でカンタンにPDFに変換できます。

以下のリンクから、Acrobat オンラインツールをぜひお試しください。

Acrobat オンラインツールを使って、WordやPowerPointのファイルをPDFに変換

3.相手のニーズを意識した「構成」を考える

相手の知りたい情報は、できるだけ資料の「前半」にもってきましょう。

また、情報を伝える際は「PREP法」を意識し、できるだけ早く結論を伝えましょう。

PREP法とは、Point(ポイント=結論)、Reason(理由)、Example(例)、Point(ポイント=結論)という4つの言葉の頭文字を取って名付けられた構成法です。

PREP法では最初に「結論」を伝え、続けて結論に至った「理由」を示します。

次に「具体例」や「補足」を伝え、最後にもう一度「結論」をもってきます。

そうすることで、情報を論理的にわかりやすく伝えられるようになります。

4.相手の前提知識に配慮する

専門用語や専門知識に詳しくない相手の場合、できるだけ噛み砕いて情報を伝えましょう。

ただし、相手が専門家の場合は、情報を噛み砕いて伝えることが、かえって相手の時間を奪うケースがあります。

情報をどれだけ噛み砕けばよいのかは、相手に合わせて判断してください。

5.文体や表現を相手の好みに合わせる

相手が堅苦しい文章を好まない場合は、あえてカジュアルな文体を用いるのもよいでしょう。

また、文章を読むのが苦手な方の場合は、「図解」や「イラスト」といったビジュアル要素を多く用いることもオススメです。

データを示す場合は「グラフ」も積極的に活用しましょう。

6.自社ならではの印象が伝わるよう「ブランド」を体現する

資料では「自社らしさ」を伝えることで、他社との差別化ができます。

ブランドガイドラインによってデザインのレギュレーションが決まっている場合は、そのレギュレーションに沿って、提案書をデザインしましょう。

また、資料の全ページに自社のロゴを入れるのもオススメです。

7.資料のアクセシビリティに配慮する

資料のフォントサイズや色使い、コントラストなどを適切に調整し、読みやすくしましょう。

また「アクセシビリティ」を考慮し、多様な状況やデバイスでも利用できるようにします。

例えば、視覚に障害をもつ方に資料を渡す場合、音声読み上げソフト(スクリーンリーダー)への対応は必須です。

動画を用いる場合は、聴覚に障害をもつ方が内容を把握できるよう、字幕を付けておきましょう。

8.文化や言語の違いに配慮する

異なる文化や言語の相手に対しては、その文化や言語に適した表現やイラストを用いることが重要です。

また、翻訳版を用意しておくことで、相手が翻訳する手間を省けます。

9.資料のアップデートとバージョン管理をおこなう

資料の内容が常に最新になるよう、定期的にアップデートしましょう。

また、バージョン管理を行い、過去の資料と新しい資料の差分を把握しましょう。

複数のバージョンの資料を管理するためには、ファイルの命名ルールや保存場所のルールを決め、ひとつの共有プラットフォームを活用することをオススメします。

ファイルの命名ルールの一例としては、ファイル名に「230504」といった日付を加えたり、「v2」といったバージョン番号を付ける方法があります。

10.様々な人からフィードバックをもらう

資料を作るときだけでなく、資料が完成した後も周りからフィードバックを集め、改善点や新たなニーズを掘り起こしましょう。

そこでオススメなのが、他者からのフィードバックを集めるためのツールを用いることです。

例えば、Acrobat オンラインツールを用いれば、関係者にPDFを共有したのち、オンライン上でコメント(テキストの注釈)を書き込んでもらえます。

また、コメントの入力だけでなく、気になる箇所を線で囲む描画ツールも使ってもらえるため、さまざまな形でのフィードバックを集められます。

以下のリンクから、Acrobat オンラインツールの注釈機能を無料でお試しいただけますので、ぜひチェックしてください。

Acrobat オンラインツールを使って、オンライン上でPDFに注釈を追加する

上記の10項目を意識しながら提案書を作成すれば、伝わりやすい提案書が完成します。

さて、ここまで「3W1H」というフレームワークをご紹介してきました。

先ほど、文章校正ツールに関する提案書の3W1Hの例をご紹介しましたが、ここまでのノウハウを踏まえて、3W1Hをより細かく記述すると以下のようになります。

1.Why(なぜ、資料を作成するのか?)

新製品の開発にあたり、経営陣や関係者の許可をできるだけ早くもらうため

2.Whom(誰に、資料を見せるべきか?)

経営陣、開発部門の責任者、関連部門の責任者(特に経営陣を最優先)

3.What(何を、資料に記載すべきか?)

1.提案資料の概要(新製品開発のメリットを最初に強く伝える)

2.資料の構成・目次

3.提案内容が生まれた背景(新製品開発が自社の売上に貢献することを伝える)

4.新製品の詳細(製品のコンセプトや独自性を伝える)

5.業界の現状とトレンド(なぜ新製品開発のニーズが高まっているのかを、市場リサーチした結果とともに伝える)

6.競合比較(類似製品は市場に存在するか、存在するとすれば、どのような違いがあるかを伝える)

7.製品開発の投資対効果(ROI)や収益予測

8.製品の開発スケジュールについて

9.想定される質問とその回答

4.How(どのように、内容を伝えるべきか?)

・資料は「ドキュメント形式」と「スライド形式」の2つを用意する(前者は配布用に、後者はプレゼンテーションで用いる)

・経営陣にとって重要なポイントがわかりやすく伝わるように構成する

・専門用語を使う際は、補足説明を入れる

・PREP法を意識して結論を最初に明示する

・情報量が多い場合、図解やイラストを多めにし、文字だらけの印象を緩和する

・投資対効果(ROI)や収益予測を明確な数値やグラフで提示する

・海外のメンバーにも共有できるよう、英訳版を用意する

・資料は様々な環境で閲覧しやすいよう、PDFファイルにする

・資料の中の情報を常に最新にするため、共有プラットフォーム上にファイルを設置する

上記のように、「3W1H」のフレームワークを用いて資料の方向性を言語化しておけば、たとえ自分で資料を作成せずとも、他のメンバーが資料を作成する際の指示書にもなります。

ぜひ、この「3W1H」のフレームワークを積極的に活用してください。

伝わる資料を効率よく作る手順(ステップ)

資料を作るうえでのオススメの手順(ステップ)は次のとおりです。

1.3W1Hを考え、資料の方向性を明確にする

2.資料のアウトラインを考える

3.記載すべき内容(情報)を収集する

4.コンテンツを作成する(文章執筆、言語化)

5.一部のコンテンツを写真やイラスト、図解、グラフに置き換える

6.デザインやレイアウトを整える

7.校正と推敲を行う

8.フィードバックを収集し反映する

それぞれについて詳しく解説していきます。

1.3W1Hを考え、資料の方向性を明確にする

まず、資料の方向性を明確にするために、先ほど解説した「3W1H」をできるだけ具体的に考えましょう。

1.Why(なぜ、資料を作成するのか?)

資料の目的=ゴールを考える

2.Whom(誰に、資料を見せるべきか?)

資料を見せるべき対象者について理解する

3.What(何を、資料に記載すべきか?)

資料に記載すべき内容(情報)について整理する

4.How(どのように、内容を伝えるべきか?)

資料の形式や構成について整理する

資料の方向性が明確になれば、伝わる資料を作りやすくなります。

2.資料のアウトラインを考える

次に、資料の構成をアウトライン化し、章立てや見出しを考えます。

アウトラインとは、伝えたい内容の要点を箇条書きで整理した骨組みのことです。

構成を考える際は、読み手にとって重要な内容をできるだけ前半に配置しましょう。

アウトラインを作る際は、アウトライナーと呼ばれる情報を階層的に整理できるツールを使うのもよいでしょう。

テキストエディタを使って箇条書きするのもオススメです。

以下は、架空の空気清浄機「エアリス」という新製品を開発する設定で作った、製品開発の提案資料向けアウトラインです。

新製品 「エアリス」の開発について

概要

1.空気清浄機 「エアリス」の開発メリットの紹介

2.なぜ今、 「エアリス」を開発することが重要か

目次

1.エアリスのコンセプト

2.市場調査

3.エアリスと競合製品の違いや優位性

4.エアリスの投資対効果 (ROI) や収益予測

5.開発スケジュール

6.マーケティング戦略について

7.製品や市場に関する懸念事項への回答

エアリスのコンセプト

1.独自性や革新性

2.主な機能や特徴

3.サステナビリティへの取り組み

市場調査

1.他社製品満足度調査

エアリスと競合製品の違いや優位性

1.Point of Xによる価値比較

2.技術面の比較

3.顧客サポートやアフターサービスの比較

エアリスの投資対効果 (ROI) や収益予測

1.開発費用の内訳

2.売上目標と利益率

3.成長戦略

開発スケジュール

1.開発フェーズとタイムライン

2.マイルストーン

3.リスクマネジメントと進捗管理

マーケティング戦略について

1.販売チャネル

2.オンラインマーケティング戦略

3.オフラインマーケティング戦略

4.パートナーシップとコラボレーション

製品や市場に関する懸念事項への回答

3.記載すべき内容(情報)を収集する

できあがったアウトラインに沿って、必要な情報やデータを収集し始めます。

その際、情報やデータは行政や研究機関などの信頼できる情報源から収集しましょう。

また、外部のデータを用いる場合は、資料内に出典元を明記することを忘れないでください。

4.コンテンツを作成する(文章執筆、言語化)

アウトラインに沿って、文章を作成します。

資料のコンテンツはテキストやビジュアルで構成されますが、まずはテキストを徹底的に練り上げます。

論理的な説明にはテキストが不可欠だからです。

ドキュメント形式の資料の場合は、伝えたいことを文章で一気に書き上げます。

また、スライド形式の場合は、プレゼンテーションのトークを意識しながら、スライド1枚1枚の言葉を紡いでいきます。

その後、以下の5つのポイントを意識して言葉や文章を磨いてください。

■言葉や文章を磨く5つのコツ

1.PREP法を意識して、結論ファーストにする

2.できるだけ端的で短い文章にする

3.漢字とひらがなの割合のバランスをとり、読みやすさを担保する(例:漢字3割、ひらがな7割)

4.数字で表現できる箇所は、できるだけ数字で表現する(例:とても大きい→2.7倍ほど大きい)

5.文体を統一する(「ですます調」や「である調」など)

5.一部のコンテンツを写真やイラスト、図解、グラフに置き換える

テキストよりもビジュアルで表現したほうがよい内容については、写真やイラスト、図解やグラフで表現します。

ただし、ここで注意すべきは図解の活用方法です。

図解は内容をわかりやすく伝える方法ではありますが、図解の作り方によってはかえって読み手の理解に負荷がかかることがあります。

どんな情報も安易に図解化すればよいわけではないことを知り、その内容は本当に図解にすべきか、むしろテキストを工夫することでわかりやすく表現できないかを検討してください。

6.デザインやレイアウトを整える

資料に記載するコンテンツが固まったら、あとは全体のデザインやレイアウトを整えます。

ここでは、プレゼンテーション用のスライド資料の作成を例に、資料全体のデザインで意識すべきことを7つご紹介します。

■資料全体のデザインで意識すべき7つのコツ

1.フォントは読みやすいものに統一する

2.配色は4色以内におさえる

3.レイアウトデザインの4原則に配慮する

4.コントラストに配慮する

5.余白を大切にする

6.言葉を効果的に活用する

7.資料内にナビゲーションを入れる

なお、ここからのノウハウは、スライド資料の作成だけでなく、ドキュメント形式の資料作成においても使えるものですので、ぜひ覚えておいてください。

【コツ1】フォントは読みやすいものに統一する

資料作成では、読みやすいフォントを選ぶことが重要です。

また、フォントはできるだけひとつに統一しましょう。

意図もなく複数のフォントが混在していると、読みづらくなるだけでなく、資料が洗練されていない印象を与えてしまいます。

フォント選びに困ったら、まずは各OSに最初から用意されている以下のフォントを選びましょう。

■各OSで用意されているオススメフォント

1.メイリオ(Windows)

Windows用のフォントで、丸みを帯びた形状と幅広なつくりが特徴です。

モニター画面でも紙面上でも視認性が高く、読みやすいフォントです。

2.游ゴシック(Windows&Mac共通)

WindowsとMacの両方で使用可能なフォントです。

字面が小さめで文字間に適度な余白があるため、小さなサイズで使っても一字一字をはっきりと識別できるのが特徴です。

Medium以上の太さで使うことで、視認性が向上します。

3.ヒラギノ角ゴ(Mac)

AppleのMacOSやiOSに標準搭載されているフォントです。

やや大きめの文字面が特徴で、現代的で明るさを感じるオーソドックスなフォントです。

ウエイト(太さ)のバリエーションが豊富で、デザインの用途に応じて最適な太さを選べます。

提案書に向いているフォントの種類と印象

フォントについては、以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。

フォント(日本語・英語)の種類・選び方と定番フォントを紹介

【コツ2】配色は4色以内に抑える

使う色は多くても4色までにする

スライド資料に使用する色は、文字色を含め4色(3色+文字色1色)に抑えましょう。

配色は資料の見た目を左右する重要な要素ですが、色は増えれば増えるほどコントロールが難しくなります。

よって、慣れないうちは、色数を多くても4色(3色+文字色1色)以内に抑えましょう。

4色のうち3色は「ベースカラー」「メインカラー」「アクセントカラー」という3つのカラータイプを指します。

それぞれのカラータイプについて、以下でカンタンに解説します。

1.ベースカラー

スライド全体の背景色や基調となる色です。

一般的に、スライド全体の70%程度を占めます。

黒・白・グレーといった、ニュートラルカラー(無彩色)が選ばれることが多く、文字色が黒の場合、白やグレーを用います。

2.メインカラー

スライド全体で最も目立ち、スライドの印象に大きく影響する色です。

一般的に、スライド全体の25%程度を占めます。

例えば、この記事で挿入されているスライドは、背景色が白のスライドですが、メインカラーは紺色です。

そのため、この記事を読まれた方は、スライド内の紺色が強く印象に残っているはずです。

メインカラーは、タイトルや見出しをはじめ、強調したい箇所で用いられます。

通常、製品のブランドカラーやコーポレートカラーなどがよく使われるため、社内向けの資料であれば自社のカラーを、社外向けの資料であれば相手の会社のカラーを選ぶとよいでしょう。

ただし、ブランドカラーが鮮やかすぎる場合は、メインカラーとして使いづらい場合があります。

その場合は、メインカラーの彩度を少し下げるか、白を混ぜるなどして、適宜カラーバランスを調整してください。

3.アクセントカラー

メインカラーを既に使っていて、スライドの一部をより目立たせたいときに使う追加色です。

例えば、この記事で挿入されているスライドでは、オレンジ色がアクセントカラーとして使われています。

アクセントカラーは目立つ分、使い過ぎは禁物です。

スライド全体の5%程度を占めるイメージで使いましょう。

【コツ3】レイアウトデザインの4原則に配慮する

見やすく洗練された資料を作るためには、以下に挙げる「レイアウトデザインの4原則」を意識することが大切です。

1.整列:要素を揃える

2.近接:関連する情報は近づける

3.反復:要素や特徴を繰り返す

4.対比:情報の優先度に合わせて強弱を付ける

1.整列

「整列」とは、文章や図表・画像の位置を揃えて配置することです。

きちんと整列させた情報は、見やすく整った印象になるだけでなく、情報の構造がわかりやすくなります。

PowerPointやGoogleスライドなどを使用してスライド資料を作成する際は、ガイド線(グリッド線)を表示しながら作業すれば、カンタンに整列できます。

2.近接

「近接」とは、関連する要素をグルーピングすることです。

グルーピングすることで、情報のまとまりや流れを伝えやすくなります。

関連性の高い要素は近づけ、関連性の低い要素は意識的に離して配置しましょう。

3.反復

「反復」とは、要素や特徴を繰り返すことです。

資料内で共通のデザイン要素(色、形、フォント、レイアウト)を反復することで、統一感が生まれ、洗練された印象が高まります。

4.対比

「対比」とは、情報の重要度に合わせて強弱を付けることです。

重要な情報は目立つようにデザインし、それ以外の情報は控えめにします。

対比を用いることで、デザインにメリハリが生まれるだけでなく、重要なポイントをすぐに把握できるようになります。

上記の「整列」「近接」「反復」「対比」の4原則をわかりやすく表したのが以下のスライドです。

4原則を使ったスライドの例

このスライドでは各テキストが同じガイド線に沿って整列されています。

また、関連性の高い内容は近い距離に、関連性の低い内容は離れた距離に配置されています。

さらには、デザインの表現が反復して用いられているほか、大きな文字サイズの見出しを用いることで、情報の強弱が付けられています。

【コツ4】コントラストに配慮する

スライド内に文字を記載する際は、背景色と文字色の組み合わせに注意します。

例えば「赤と黄色」「ライムグリーンとショッキングピンク」など、鮮やかな色同士の組み合わせは、文字が見づらくなってしまいます。

また、「黒と青」といった濃い色の組み合わせや「水色と白」といった薄い色の組み合わせも同様に見づらい原因となります。

一般的に見やすい資料は、白の背景に黒の文字色が載っている資料です。

ただし、「白と黒」のコンビネーションにも注意が必要です。

なぜなら、真っ白な背景(ffffff)に真っ黒な文字(000000)を配置した場合、パキッとした印象になってしまい、資料を見る環境によっては、目が疲れる原因になってしまうからです。

その場合は、白の背景に載せる文字色として、ややグレーがかった黒を使うといった対応をするとよいでしょう(例:333333、666666など)。

背景色と文字色のコントラストに配慮する

【コツ5】余白を大切にする

資料には情報を詰め込みすぎず、適度な余白を保ってください。

情報が過密になると、重要な情報が伝わりにくくなるだけでなく、読み手が疲れる原因となってしまいます。

この記事で挿入されている各スライドは、余白にこだわって作られていますので、ぜひ参考にしてください。

【コツ6】言葉を効果的に活用する

資料にインパクトを与えたい際、ビジュアルだけに頼らず、積極的に言葉の力を用いることも効果的です。

以下のスライドは、白い背景に黒い大きな文字が書かれているだけですが、十分にインパクトがあります。

むやみに装飾に走るのではなく、言葉の力を見直し、効果的に活用することを検討しましょう。

言葉を大きく記載するだけでインパクトのある資料になる

【コツ7】資料内にナビゲーションを入れる

資料の中には、資料の構成を把握できるようなナビゲーションを入れましょう。

例えば、以下のスライドは、資料全体の目次やアウトラインが示されています。

ナビゲーションを入れた資料の例
目次やアウトラインを示したあとは、以下のように、読み手がどこまで資料を読み進めたかの「現在地」を把握できる工夫があるとよいでしょう。
現在読み手が読んでいる見出しのみを黒文字にし、その他の見出しをグレーにした目次の例

さらに、資料のページ上部に見出しを設置することもオススメします。

これにより、読み手は各ページのトピックを瞬時に把握できるようになります。

資料のページ上部に見出しを設置した例

ここまで、デザインやレイアウトを整えるコツについて解説してきました。

以下の記事でもデザインやレイアウトについて解説していますので、興味のある方はぜひチェックしてください。

伝わりやすいプレゼン資料の作り方と構成・デザインのコツ

7.校正と推敲を行う

資料がある程度完成したあとは、資料の流れや理解のしやすさをチェックします。

また、校正や推敲を行い、誤字脱字や不適切な表現、読みづらい文章がないかを確認しましょう。

8.フィードバックを収集し反映する

資料を公開する前に、第三者に資料を見てもらい、フィードバックを受け取ることもオススメです。

改善や意見を真摯に受け止め、資料に反映させることで、より伝わりやすく効果的な資料に仕上がります。

また、次回以降の資料作成に活かすために、資料を公開したあとも、積極的にフィードバックを集めるようにしましょう。

ここまで伝わりやすい資料の作成手順について解説してきました。

続いて、資料作成をスピードアップさせるコツについて触れておきます。

資料作成をスピードアップする

資料をスピーディーに作成できるようになれば業務効率が向上します。

ここからは資料作成をスピードアップさせるコツを4つご紹介します。

資料作成をスピードアップする4つのコツ

1.よく使う資料のフォーマットをテンプレート化する

2.早い段階でフィードバックをもらう

3.見栄えにこだわりすぎない

4.状況に応じて「資料以外」の伝え方も検討する

1.よく使う資料のフォーマットをテンプレート化する

資料作成でよく使用するフォーマットやデザインがあれば、テンプレート化しましょう。

新しい資料を作成する際にそのテンプレートを利用すれば、時間を大幅に節約できます。

また、統一感のある資料作成を続ければ、ブランドイメージの向上にも役立ちます。

2.早い段階でフィードバックをもらう

資料作成の初期段階で、関係者や上司からフィードバックをもらいましょう。

資料をフィードバックしてもらうタイミングが早ければ早いほど手戻りは少なくなります。

3.見栄えにこだわりすぎない

資料の見栄えは大切ですが、情報が正確に伝わることが最も重要です。

冒頭でお話ししましたが、資料は「目的」を達成するために作るものです。

資料を「キレイに見せること」が目的となってしまうと、資料を通じて本来達成すべき目的が曖昧になってしまいます。

4.状況に応じて「資料以外」の伝え方も検討する

資料で伝えるべき部分とそうでない部分を分けると、資料作成の時間を短縮できます。

例えば商談の場において、自社製品の導入数が年々増加していることを示したい場合は、グラフを使った資料を見せることで、伝えたい内容が一目でわかりやすくなります。

しかし、製品の質感や使い心地を伝えたい場合は、実際に製品を相手に触ってもらったり、使ってもらったりするほうがよいでしょう。

上記4つのコツを実践することで、資料作成のスピードアップが可能になり、業務効率の向上につながります。

ここまで、3W1Hのフレームワークを用いたプランニングや、伝わる資料作成の手順、作成スピードを上げるコツについてお届けしてきました。

今回の記事をきっかけに、ぜひ効果的な資料作りを加速させてください。

最後に、資料のフィードバックや共有時に役立つ「Adobe Acrobat オンラインツール」について紹介しておきます。

ワンランク上の資料作成のために「Adobe Acrobat オンラインツール」を活用しよう

WordやPowerPointで作成された資料をオンライン上でカンタンにPDFへ変換できるAdobe Acrobat オンラインツール

Adobe Acrobat オンラインツール」を使えば、WordやPowerPointで作成された資料をオンライン上でカンタンにPDFへ変換できます。

PDF変換後は、編集ツールで注釈コメントを入れることも可能です。

そのほか、メール添付やファイル共有の際に役立つファイルサイズの圧縮・軽量化など、20を超える便利な機能が使えます。

Adobe Acrobatの有料プランを契約している方なら、利用は無制限。

有料プランを契約していない方でも、30日ごとに2回まで無料でオンラインツールをお使いいただけます。

資料作成に役立つ機能をリストアップしましたので、ぜひ以下のリンクからチェックしてみてください。

Adobe Acrobat オンラインツール 総合TOP

Acrobat オンラインツールの各機能を確認できるTOPページです。

Word形式のファイルをPDFに変換

Word形式のファイルをPDFファイルに変換できます。

PowerPoint形式のファイルをPDFに変換

PowerPoint形式のファイルをPDFファイルに変換できます。

PDFをJPEGやPNG画像に変換

PDFをJPEGやPNG画像に変換できます。

画像に変換することで、別の資料へ画像として埋め込みやすくなります。

複数のPDFを結合する

複数のPDFを結合し、ひとつのPDFファイルにまとめられます。

PDF内の不要なページを削除

PDFの中から不要なページを削除できます。

PDFのページを入れ替え、並び替え

PDFのページ順序を入れ替え、構成を変更できます。

PDFにページを挿入・追加

PDFに新しくページを追加できます。

また、Acrobat オンラインツールの詳しい使い方については、以下の記事で解説されています。

はじめてのAdobe Acrobat オンラインツール完全ガイド(概略版)

Acrobat オンラインツールを利用して、マニュアル作りを柔軟に進めましょう。

(執筆:ウェブライダー)

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https://milo.adobe.com/libs/img/mnemonics/svg/acrobat-pro-64.svg

ぜひAdobe Acrobatオンラインツールをお試しください

無料で始める

https://main--cc--adobecom.hlx.page/jp/fragments/seo/product-blade/acrobat

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