
「PDFファイルに、別のPDFファイルのページを挿入する方法はある?」
「Excelで作成している報告書に、PDFの資料をきれいに貼り付けてまとめたい」
そんなときは、PDF編集ツールを使って、PDFの挿入や貼り付けを行いましょう。
この記事では、無料の「Adobe Acrobat オンラインツール」や有償版の「Adobe Acrobat Pro」といったPDF編集ツールを使ってできる、8つのPDF挿入の方法を紹介します。ページや図形の挿入から、Microsoft ExcelやMicrosoft Wordへの貼り付けなど、あらゆるPDF挿入の方法をわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
様々なPDF挿入の方法を知っておけば、文書作成に手際良く対応できます。この記事をブックマークしておき、作業の効率化に役立てましょう。
無料でPDFの挿入ができるAcrobat オンラインツール
Acrobat オンラインツールは、PDFを開発したアドビが提供する無料のPDF編集ツールです。初めてオンラインツールを使う人でも、カンタンに操作できます。Acrobat オンラインツールには、以下の3つの特長があります。
- ドラッグ&ドロップで直感的に操作できる
- ブラウザーで使えるため、インターネット環境があれば、PCやスマホ、タブレットで利用できる
- アップロードしたデータは暗号化されるため、安全に使える
※セキュリティに関する取り組みについて詳しくは「アドビのセキュリティについて」もご確認ください。
それでは早速、Acrobat オンラインツールを使ったPDF挿入の方法を見ていきましょう。
1.PDFにページや図形、ページ番号を挿入する方法
この章では、PDFファイルに別のPDFファイルのページを挿入する方法や、図形や文字、ページ番号といった要素を挿入する方法を紹介します。以下のリンクから、目的の方法にジャンプできます。
PDFにページを挿入する方法
「PDFにページを挿入・追加」機能を使えば、他のPDFファイルのページを挿入して1つのPDFファイルにまとめられます。複数のPDFを1つの資料としてまとめたい場合に便利です。
【手順1】PDFファイルをアップロードする
「PDFにページを挿入・追加」のページにアクセスし、ページを挿入したいPDFファイルを以下のいずれかの方法でアップロードしてください。
- グレーの破線で囲われたエリアに、ファイルをドラッグ&ドロップする
- 中央の「ファイルを選択」ボタンをクリックしてファイルを選択する
ファイルがアップロードされたら無料登録・ログインしましょう。GoogleやFacebookアカウント、Apple IDがあれば、すぐにログインできます。
【手順2】挿入位置を指定し、PDFファイルを選択する
画面上部の挿入アイコンをクリックすると、サムネイルの間に青い「+」アイコンが表示されます。+アイコンを選択して、他のPDFファイルのページを挿入する位置を指定しましょう。
挿入したい他のPDFファイルを、中央の枠線内にドラッグ&ドロップしましょう。他にも、ページを挿入したい箇所があれば、同じ手順を繰り返します。
ページの挿入後に、同じ画面上で、ページの順番を並べ替えたり、ページの向きを変えたりもできます。余分なページを挿入してしまった場合も、削除機能を使って必要なページだけを残せます。
PDFファイルの挿入や調整が終わったら、右上の「保存」をクリックします。次のページで表示される「ダウンロード」をクリックし、PDFファイルをダウンロードしましょう。
PDFに図形や文字を挿入する方法
「PDFをオンラインで編集」機能を使えば、PDFファイルに図形や文字を挿入できます。PDF資料に、図形を加えて重要なポイントを強調したり、テキストで補足説明を書き込んだりすることが可能です。
【手順1】PDFファイルをアップロードする
「PDFをオンラインで編集」のページにアクセスし、図形や文字を挿入したいPDFファイルを以下のいずれかの方法でアップロードしてください。
- グレーの破線で囲われたエリアに、ファイルをドラッグ&ドロップする
- 中央の「ファイルを選択」ボタンをクリックしてファイルを選択する
ファイルがアップロードされたら無料登録・ログインしましょう。GoogleやFacebookアカウント、Apple IDがあれば、すぐにログインできます。
【手順2】ツールバーから挿入したい図形やテキストを選択する
画面左端のツールバーにある「A」のボタンをクリックすると、挿入できる図形やテキストのメニューが表示されます。挿入したい要素を選択して、PDFファイル上に配置しましょう。
例えば以下のように、「丸で囲む」と「テキストを入力」を組み合わせると、記入箇所をわかりやすく強調できます。ツールバー下部の丸をクリックすると、図形や文字の色を変更できます。
図形や文字の挿入が終わったら、「ダウンロード」をクリックし、PDFファイルをダウンロードしましょう。
PDFにページ番号を挿入する方法
「PDFにページ番号追加」機能を使えば、PDFファイルにページ番号を挿入できます。PDF資料が完成した後でも、PDF形式のまま、ページ番号を挿入できるので便利です。
【手順1】PDFファイルをアップロードする
「PDFにページ番号追加」のページにアクセスし、ページ番号を挿入したいPDFファイルを以下のいずれかの方法でアップロードしてください。
- グレーの破線で囲われたエリアに、ファイルをドラッグ&ドロップする
- 中央の「ファイルを選択」ボタンをクリックしてファイルを選択する
ファイルがアップロードされたら無料登録・ログインしましょう。GoogleやFacebookアカウント、Apple IDがあれば、すぐにログインできます。
【手順2】ページ番号の位置や書式を設定する
ページ番号を追加する位置を設定しましょう。左の「ページ上の位置」に表示される6つのボックス枠から、好きな位置を選択してください。
「ページ範囲」の項目では、ページ番号を開始したいページと終わりのページを設定できます。表紙を除いてページ番号を付けたい場合に便利です。
「その他」をクリックすると、ページ番号の書式を変更できます。「1」や「1/8」などの番号書式のほか、ページ番号のフォントやサイズ、カラーなどを変更できるので試してみましょう。
ページ番号の追加や調整が終わったら、「保存」をクリックします。次に、右上の「ダウンロード」をクリックし、PDFファイルをダウンロードしましょう。
2.PDFをExcelやWord、PowerPointに挿入する方法
この章では、PDFファイルを、ExcelやWord、PowerPointに挿入する方法を紹介します。以下のリンクから、目的の方法にジャンプできます。
PDFをExcelに挿入する(貼り付ける)方法
PDFファイルをExcelに挿入する場合、Excelの機能を使って挿入できます。(詳しくは、以下の記事で紹介しています)
ExcelにPDFを貼り付ける方法と画像がぼやけるのを防ぐコツ
ただし、複数ページあるPDFファイルをExcelに挿入する場合、挿入したいページを1つずつスクリーンショットを撮って貼り付ける必要があり、手間がかかります。そこでオススメなのが、「PDFを画像(JPGやPNG)に変換」機能を使う方法です。PDFファイルをアップロードするだけで、すべてのページを1枚ずつの画像ファイルに変換し、まとめてダウンロードできるため、素早くExcelに挿入できます。
【手順1】PDFファイルをアップロードする
「PDFを画像(JPGやPNG)に変換」のページにアクセスし、画像に変換したいPDFファイルを以下のいずれかの方法でアップロードしてください。
- グレーの破線で囲われたエリアに、ファイルをドラッグ&ドロップする
- 中央の「ファイルを選択」ボタンをクリックしてファイルを選択する
【手順2】画像形式に変換し、ダウンロードする
画像形式を選んで変換します。ファイルサイズをなるべく抑えながら画像やイラストを挿入したい場合はJPG、グラフや図表、背景を透明にしたいロゴなどはPNGがオススメです。
ここではJPGを選びました。次に「JPGに変換」をクリックします。次のページで「ダウンロード」をクリックし、PDFファイルをダウンロードしましょう。PDFファイルが1ページ1枚の画像ファイルに変換され、ダウンロードされます。
【手順3】画像にしたファイルを、Excelに挿入する
ダウンロードした画像ファイルを、以下の順番でExcelに挿入します。
- 「挿入」
- 「図」
- 「写真」
- セルの上に配置
- 図をファイルから挿入
Excelへの挿入が終わったら、ファイル→「保存」をクリックしましょう。
PDFをWordに挿入する(貼り付ける)方法
PDFファイル内の文字をWordに挿入したい場合、まずはPDFファイル上でドラッグして文字を選択できるか確認しましょう。文字を選択できれば、コピーしてWordに貼り付けることが可能です。文字を選択できない場合は、「PDF内の文字を、OCRでテキストデータに変換」の機能を使って、PDFファイル内の文字をテキストデータに変換しましょう。文字がコピーできるようになり、Wordへ貼り付けられます。
【手順1】PDFファイルをアップロードする
「PDF内の文字を、OCRでテキストデータに変換」のページにアクセスし、Wordに挿入したいPDFファイルを以下のいずれかの方法でアップロードしてください。
- グレーの破線で囲われたエリアに、ファイルをドラッグ&ドロップする
- 中央の「ファイルを選択」ボタンをクリックしてファイルを選択する
【手順2】PDF内の文字がテキストデータに変換される
ファイルがアップロードされたら、「テキストを認識」をクリックしましょう。すると、PDFファイル内の文字がテキストデータに変換されます。変換が終わったら、「ダウンロード」をクリックし、PDFファイルをダウンロードしましょう。
【手順3】テキストデータをコピーして、Wordに挿入する
ダウンロードしたPDFファイルを開いてテキストデータをコピーし、Wordに挿入します。Wordに挿入した後は、テキストデータが正しく貼り付けられているか確認しましょう。
(参考)PDFファイルをWordに変換する
PDFファイル内の文字をWordファイルに挿入する場合、「PDFをWordに変換」機能を使って、PDFをWord形式に変換するのもオススメの方法です。特に、PDFファイルが複数ページに渡る場合は、Wordに変換することで、スピーディーにWordファイルへ挿入できます。なお、この方法はPDF内の文字がテキストデータとして認識されている場合に有効です。
- 【手順1】「PDFをWordに変換」のページにアクセスし、Wordに変換したいPDFファイルをアップロードします
- 【手順2】自動的に、PDFファイルがWordに変換されます。変換が終わったら、「ダウンロード」をクリックし、Wordファイルをダウンロードしましょう
- 【手順3】ダウンロードしたWordファイルを開いてテキストをコピーし、Wordに挿入します
詳しくは、以下の記事でも解説しています。
PDFをPowerPointに挿入する(貼り付ける)方法
PDFファイルをPowerPoint(以下PPT)に挿入したい場合は、「PDFをPowerPoint(PPT)に変換」機能を使って、PDFファイルをPPT形式に変換するのがオススメです。PDFの見た目を保ったまま変換できるため、PDF内の図やグラフ、文字をカンタンにPPTに挿入できます。なお、この方法もPDF内の文字がテキストデータとして認識されている場合に有効です。
【手順1】PDFファイルをアップロードする
「PDFをPowerPoint(PPT)に変換」のページにアクセスし、PPTに変換したいPDFファイルを以下のいずれかの方法でアップロードしてください。
- グレーの破線で囲われたエリアに、ファイルをドラッグ&ドロップする
- 中央の「ファイルを選択」ボタンをクリックしてファイルを選択する
【手順2】PPT形式に変換されたファイルをダウンロードする
自動的に、PDFファイルがPPTに変換されます。変換が終わったら「ダウンロード」をクリックし、PPTファイルをダウンロードしましょう。
【手順3】PPTにしたファイルをPPTに挿入する
ダウンロードしたPPTファイルを開いて必要な要素をコピーし、PPTに挿入します。
ここまで、無料のAcrobat オンラインツールを使った、PDF挿入の方法を紹介しました。次の章では、有償版のAdobe Acrobat Proを使って、PDFに白紙のページや画像を挿入する方法を解説します。PDFファイルの内容をより細かくアレンジしたい方は、ぜひ参考にしてください。
3.PDFに白紙のページや画像を挿入する方法
この章では、有償版の「Adobe Acrobat Pro」を使って、PDFファイルに白紙のページや画像を挿入する方法を紹介します。Acrobat Proは、PDFの編集や変換、パスワード保護のほか、機密情報の墨消し、電子サイン機能などが揃ったオールインワンのPDFツールです。7日間の無料お試し期間があるので、ぜひこの機会に使い心地を試してみてください。
以下のリンクから、目的の方法にジャンプできます。
PDFに白紙のページを挿入する方法
Acrobat Proの「ページを整理」機能を使うと、PDFファイルに白紙のページを挿入できます。印刷した際に見やすくなるよう、PDF資料の途中に白紙のページを挿入したいといった場合に便利です。
【手順1】PDFファイルを開く
Acrobat Proのページで「無料で始める」ボタンをクリックし、メールアドレスや必要な情報を入力しましょう。Adobe IDを既にお持ちの場合は、ログインしてください。手順に沿って、Adobe Acrobat Proのデスクトップアプリをインストールします。
Acrobat Proを起動したら、ツール画面にPDFファイルをドラッグ&ドロップして、ファイルを開きます。
【手順2】「挿入」→「空白ページ」を選択する
上部のメニューで「編集」を選択し、「ページを整理」をクリックします。
次に、「挿入」を選択し、「空白ページ」をクリックします。(ここで「ファイルから」を選択すると、別のPDFファイルのページを挿入することも可能です)
ポップアップが表示されるので、白紙ページを追加したい位置を指定して「OK」ボタンをクリックしましょう。白紙のページが追加されます。
【手順3】調整して保存する
サムネイルをドラッグすると、ページの順番を入れ替えられます。ページの回転や削除をしたい場合は、ページを選択して、回転アイコンやゴミ箱アイコンをクリックしましょう。
調整が完了したら、右上の保存アイコンをクリックしましょう。PDFファイルが上書き保存されます。
PDFに画像を挿入する方法
Acrobat Proの「編集」機能を使うと、PDFファイルに画像を挿入できます。PDF形式のまま画像を挿入できるため、元のデータに戻らず、手軽に修正できるのがメリットです。画像のサイズ変更や位置調整、削除も手軽に行えます。
【手順1】PDFファイルを開く
Acrobat Proのページで「無料で始める」ボタンをクリックし、メールアドレスや必要な情報を入力しましょう。Adobe IDを既にお持ちの場合は、ログインしてください。手順に沿って、Adobe Acrobat Proのデスクトップアプリをインストールします。
Acrobat Proを起動したら、ツール画面にPDFファイルをドラッグ&ドロップして、ファイルを開きます。
【手順2】「編集」→「画像」を選択する
上部のメニューで「編集」を選択し、「コンテンツを追加」の項目で「画像」をクリックします。
ポップアップが表示されるので、挿入したい画像ファイルを選んで「開く」ボタンをクリックしましょう。
【手順3】位置やサイズを指定して保存する
PDF上の任意の位置でクリックすると、選択した画像がPDFファイルに挿入されます。画像をクリックして、サイズの調整やトリミング、回転などをしてみましょう。画像はドラッグして好きな位置に動かせます。
調整が完了したら、右上の保存アイコンをクリックしましょう。PDFファイルが上書き保存されます。
ここまで、8つのPDF挿入方法を紹介しました。最後に、この記事で使った2つのアドビツールについて、それぞれの特長や機能をわかりやすく紹介します。
PDFの挿入・貼り付けならアドビツールが便利
今回紹介したアドビのツール「Acrobat オンラインツール」「Acrobat Pro」を使えば、PDF挿入をはじめとする様々なPDF編集がカンタンにできます。
PDFに関する25以上の機能が無料で使えるAcrobat オンラインツール
Acrobat オンラインツールは、ブラウザー上でPDFの編集や変換ができる無料ツールです。ソフトのインストールは不要で、インターネット環境があれば、PCやスマホ、タブレットで手軽に利用できます。
基本操作は、ファイルをドラッグ&ドロップするだけととてもカンタン。この記事で紹介した「挿入」「編集」「変換」機能のほか、「結合」「圧縮」「分割」など、PDFに関する25以上の機能を無料で使えます。以下のリンクからすぐ使えるので、ぜひお試しください。
Acrobat オンラインツールの機能については、以下の記事でも詳しく解説しています。
PDFを直接編集するなら有償版のAcrobat Pro
Acrobat Proは、PDFの変換や編集、パスワード保護といった機能はもちろん、機密情報の墨消し、電子署名など様々なPDF機能を網羅するデスクトップアプリです。
Acrobat Proなら、Acrobat オンラインツールの全機能を回数無制限で使えます。それに加えて、電子署名や墨消しといった機能もご利用可能です。(※ Creative Cloudのコンプリートプランを既にご契約中の方も、回数の制限なく全機能をお使いいただけます)
7日間の無料お試し期間があるので、この機会にぜひお試しください。
PDF作業で困ったときは、便利な機能が盛りだくさんのアドビツールをご活用ください。スピーディーな資料作成や業務の効率化をサポートいたします。
(執筆:ウェブライダー)
https://milo.adobe.com/libs/img/mnemonics/svg/acrobat-pro-64.svg
ぜひAdobe Acrobatオンラインツールをお試しください
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