【無料】委任状テンプレート(Word、PDF)と書き方や注意点を解説
委任状を作成・共有・印刷する際は、Acrobat オンラインツールが便利です。以下のページをぜひチェックしておいてください。

自分に代わって特定の手続きを行う権限を他人に与える「委任状」。ただ、不備があると法的効力を失う可能性があるため、正しい書き方を理解しておくことが重要です。
そこでこの記事では、用途別の「委任状テンプレート」や記載すべき内容、作成時の注意点をわかりやすく解説します。ご紹介するテンプレートを使って委任状作成の手間を減らしましょう。
【用途別】委任状テンプレートと記載例
委任状のテンプレートを用途別に用意しました。
この後に解説する内容と照らしあわせながら確認することで、さらに理解が深まり、よりスムーズに委任状が作成できるはずです。ぜひダウンロードしてご活用ください。
なお、使用目的に合うテンプレートがない場合は、基本テンプレートの「委任事項」を編集してご利用ください。
また、委任状の提出先から指定がある場合は、所定のテンプレートを使用しましょう。
シンプルな委任状テンプレート
汎用的に使える、シンプルな委任状のテンプレートです。
車の名義変更に関する委任状のテンプレートです。
以下の国土交通省のホームページからダウンロードできます。
郵便物受け取り用の委任状テンプレート
不動産売却用の委任状テンプレート
相続登記用の委任状テンプレート
株主総会用の委任状テンプレート
さて、委任状のテンプレートをダウンロードしたところで、次は委任状の構成要素と書き方を確認していきましょう。
委任状の構成要素と書き方
委任状は法律で定められた明確な書式はありませんが、必要事項を記載しなければ法的効力をもちません。委任状に記載する項目は、基本的に以下のとおりです。
1.届け出先
委任状の提出先を記載します。例えば、提出先が自治体の場合は「〇〇市長宛て」、郵便物の受け取りの場合は「〇〇郵便局長殿」などと記載しましょう。
2.委任状作成日
委任状を作成した日付を記載します。委任状の有効期限に定めはありませんが、作成日から日数が経過しすぎていると受理されない場合があります。委任者の直近の意思を示すために、作成日から3か月以内の委任状を用意しましょう。
3.代理人の情報
委任者に代わって手続きを行う代理人の情報を記載します。住所・氏名・生年月日・連絡先などを記載しましょう。
4.委任事項
委任する手続きの詳細を記載します。例えば、住民票の交付請求手続きを委任する場合は、「住民票の写しの取得にかかる一切の権限」といったように内容にあわせて記載しましょう。
5.委任者の情報
委任者本人の情報を記載します。住所・氏名・生年月日・連絡先などを記載しましょう。
このほかにも用途によって記載すべき項目があるため、委任者・代理人の双方が安心して手続きを行えるよう、状況に応じて内容を調整しましょう。
特に不動産売却や相続登記といった不動産の名義変更にまつわる委任状は、物件情報の詳細や様々な条件を明記しておく必要があるため、記載内容に抜け漏れがないよう十分に注意してください。
なお、委任状の不受理やトラブルを防ぐためには、いくつか注意すべきことがあります。
続いては、委任状作成時の注意点についてお伝えします。
委任状を作成する際の6つの注意点
ここでは、委任状を作成する際の注意点を6つ解説します。
委任状の不受理やトラブル防止のために、事前に確認しておきましょう。
【注意点1】委任者本人が作成・記載する
委任状は、代理人の情報欄も含め、すべて委任者本人が作成・記載することが基本です。
ただし、病気や怪我などのやむを得ない事情がある場合は、委任者本人の意思にもとづいて代筆を依頼できます。
なお、代筆を依頼する場合は、代理人以外の第三者に依頼しましょう。委任者と代理人の筆跡が酷似していると、本人が作成したと判断されず、受理されないことがあるためです。
また、委任事項は必ず記載してから代理人に渡してください。委任事項が未記入のままでは「白紙委任状」となり、第三者に委任内容を書き加えられるリスクがあります。
予期せぬトラブルを未然に防ぐためにも、空欄のある委任状は交付しないよう注意しましょう。
【注意点2】署名は手書きで行う
委任状の署名は必ず手書きで行いましょう。
法律上、委任状に手書きの署名が必須とされているわけではありません。
しかし、トラブルが起きた場合に、署名の真偽を確認する重要な根拠になります。
特に行政に提出する委任状は、手書きの署名でなければ受理されないケースがあるため、注意しましょう。
【注意点3】委任内容を明確にする
委任する手続きの内容は、具体的かつ詳細に記載することが重要です。
例えば「住民票の取得を依頼する場合」は、『住民票の写し取得に関する一切の権限』のように、対象の手続きと範囲を明確に示しましょう。内容が曖昧だと、委任者の意図しない範囲まで手続きが行われるリスクがあります。
そのため、手続きの対象や範囲をしっかりと限定し、トラブルを未然に防ぎましょう。
【注意点4】捨印はしない
委任状に捨印は不要です。
捨印とは、書類作成後に軽微な訂正を加えるために、あらかじめ押しておく印鑑を指します。
第三者が委任内容を変更できないように、捨印は押さないようにしましょう。
【注意点5】状況に応じて「以下余白」と記載する
委任状の下部に大きな空白が生じる場合は、記載文の最終行の下に「以下余白」と記載しましょう。文書の終わりを明確に示すことにより、委任内容の加筆・改変を防げます。
【注意点6】委任状のコピーをとっておく
委任状のコピーも忘れずにとっておくようにしましょう。
委任状は原本を提出するため、代理人が提出した委任状の内容は確認できません。
作成した原本のコピーをとっておくことで、トラブルが起きた場合に証拠として提出できます。
ここまで、委任状のテンプレートや記載事項、作成時の注意点について解説しました。
これらのポイントを押さえて、トラブルなく委任状を作成してみてくださいね。
そして、よりスムーズに委任状を提出するためには、デジタル形式での保存や印刷用の準備も欠かせません。特に、作成したファイルをPDFに変換しておくことで、レイアウトの崩れを防ぎ、安心して提出書類を準備できます。
最後に、そうした際に役立つ「Adobe Acrobat オンラインツール」をご紹介します。
委任状を印刷用のPDFに変換できるAdobe Acrobat オンラインツール
委任状をPCで作成したら、印刷して持参するのが一般的です。
特に公式な手続きでは、書類のレイアウトが崩れると意図した内容が正しく伝わらないこともあります。しかし、そうしたときにWord形式の委任状をPDFに変換することで、フォーマットを保ちながら正確に印刷でき、安心して提出できます。
Adobe Acrobat オンラインツールなら、Wordファイルをドラッグ&ドロップするだけでPDFへの変換が完了します。たった数秒で、フォーマットの崩れを心配することなく、役所への提出書類や金融機関への申請書類を正確に仕上げることが可能です。
忙しい方でも効率よく書類作成が進むので、ぜひ以下のリンクからお試しください。
Adobe AcrobatオンラインツールにはPDF変換以外にも、委任状や関連書類をさらに使いやすくする多彩な機能が揃っています。メール添付やファイル共有の際に役立つファイルサイズの圧縮・軽量化など、25を超える便利な機能が使えます。
以下に、役立つ機能をいくつかピックアップしましたので、ぜひチェックしてみてください。
例えば、委任状とあわせて資料を添付する必要がある場合、PowerPoint形式をPDFに変換して統一感のあるドキュメントに仕上げられます。
委任状の一部を画像形式に変換することで、資料に直接挿入したり、編集しやすくなります。例えば、紙に手書きしたサインをスキャンして画像ファイルにし、それをPDFに組み込むことで、手書きサインを含む電子文書をカンタンに完成させられます。
例えば、委任状に関連する参考資料や説明書を1つのファイルにまとめることで、提出先の確認作業をスムーズにできます。
メール添付の際にファイルサイズを軽量化できるため、送信エラーを防ぎつつスムーズなやり取りが可能です。
作成途中のバージョンや不要なページを削除することで、提出書類を簡潔に整えられます。
複数ページの委任状や添付資料がある場合、順序を自由に調整して整理された状態で提出できます。
後から見落としが発覚しても、新しい情報や資料を挿入して柔軟に対応できます。
また、Acrobat オンラインツールの使い方については、以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
はじめてのAdobe Acrobat オンラインツール完全ガイド(概略版)
「Adobe Acrobat オンラインツール」を活用して、様々な書類業務をスムーズに進めましょう。
安心して代理手続きを依頼できる委任状を作成しましょう
特定の手続きの代理行為の権限を与える委任状。トラブルを防ぐためにも、代理人が委任者の意図を超えた行為ができないように作成することが大切です。
権限を明確に限定し、安心して代理手続きを依頼できる委任状を作成してください。
また、書面だけでなく、代理人に委任する手続きの内容を事前にしっかりと説明しましょう。
(編集:ウェブライダー)
https://milo.adobe.com/libs/img/mnemonics/svg/acrobat-pro-64.svg
ぜひAdobe Acrobatオンラインツールをお試しください
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