Photoshop 生成AIを業務で活用する「ユースケース」
プロンプトによる生成と「生成拡張」機能を併用したり、文字や装飾を加えたり、Photoshopの生成AIを業務活用するユースケースを紹介します。
ユースケース1「美容系広告バナーの作成」
プロンプトを用いて、ベースとなるイメージを生成する
Photoshopの生成AIを用いて、ベースとなるイメージを生成します。 女性が施術を受けている場面を表現した以下のようなプロンプトを用意しました。 「日本人のナチュラルメイクの女性、エステベッドに横たわりエステティシャンに肌のトリートメントを受けている、薄いピンクと白のグラデーション背景、光のエフェクト」
次に「生成拡張」機能でサイズを調整する
生成したイメージを用いて様々なサイズのバナーを作成します。 「生成拡張」を使用すれば、より大きなサイズのバナーの作成もカンタンです。縦や横に引き延ばしたエリアには自動で画像が追加されます。
最後に文字や装飾を追加して完成
キャッチコピーや装飾を追加してバナーを完成させます。Photoshopでは様々なフォントや画像編集機能が使えるため、AIで生成した画像をシームレスに加工し、リッチなバナーを作成できます。
ユースケース2「商品パッケージ画像の作成」
プロンプトを用いて、ベースとなるイメージを生成する
Photoshopの生成AIを用いて、ベースとなるイメージを生成します。 コーヒーのペットボトルのデザインをつくることを想定し、以下のようなプロンプトを用意しました。 「シンプルでフォーマル、深い茶色と緑のデザイン、金色の曲線、下部に沢山のコーヒー豆、上部は大きな茶色のスペース、シンプルな形、フラット」
生成したイメージに、ロゴマークを貼り付ける
生成したイメージにロゴマークを貼り付けます。 Photoshop AIならロゴマークの生成もカンタンです。また、文字を入力したい場合は、Photoshopに含まれている様々なフォントを用いることができます。 ロゴマークを生成するために以下のようなプロンプトを用意しました。「コーヒーと煙と鳥、シンプルモダン、洗練されたロゴデザイン、モノトーンで深みのあるダークブラウン、ミニマル、ベクター、フラット」
カラーバリエーションを増やしてみる
Photoshopを使えば、作成した画像のカラーバリエーションを増やすのもカンタンです。「色域指定」や「クイック選択」ツールで色を調整したい範囲を選択し、「色調彩度」の調整レイヤーで色味を変更します。
ユースケース3「商品の設置イメージを考える」
プロンプトを用いて、商品の背景を生成する
商品オブジェクトの背景を選択したうえで、プロンプトに生成したいシーンを入力すれば、様々なシーンのイメージを作ることができます。 今回は家具を設置する部屋のイメージを作成するために、以下のようなプロンプトを用意しました。 「アンティークインテリアのある部屋、クラシックなデザイン、落ち着いた色合いの家具、モダンとクラシックが調和した空間、レンガの壁、ゴールデンアワー」
いくつかの背景パターンを試してみる
プロンプトを変えれば、様々なシーンの背景を生成することができます。 「ナチュラルモダンスタイル」「アジアンスタイル」「西海岸風スタイル」など、イメージに合わせた背景を生成してみました。
Photoshopの機能を用いて、背景への馴染み方を調整する
生成した背景イメージによっては、商品オブジェクトが少し浮いて見えることがあります。その際はPhotoshopの「オブジェクト選択ツール」や「被写体選択」を用いたうえで、「色相彩度」や「レンズフィルター」などを使って背景の質感を調整しましょう。
生成AIを商用利用する際の注意点
商用利用とは、利益を得ることを目的に生成AIを利用することです。例えば、生成したコンテンツをマーケティング活動や販売目的で利用することを指します。 その際に注意すべきことは、生成されたコンテンツが他者の著作権を侵害していないかどうかを確認することです。
生成AIを活用する上で、著作権侵害のトラブルに巻き込まれないために意識すべきことをまとめました。
- 著作権のある画像を学習していない生成AIを使う
生成AIが学習段階において著作権のある画像を使用すると、その画像と似た画像を生成してしまうリスクがあります。
Adobe Photoshopの生成AIは、学習段階において著作権のある素材を使用していないため、安心です。 - プロンプトには固有名詞を使用しない
生成AIによっては、既存のコンテンツを示す固有名詞をプロンプトに入れると、既存のコンテンツに近しい画像を生成する場合があります。
そのため、プロンプトには固有名詞を使わないでおきましょう。 - 著作権について正しい知識をもつ
意図せず著作権侵害を起こさないためにも、著作権について正しく理解しておくことが重要です。詳しくはこちらのページをご確認ください。