タイムラプスとは? スマホでの撮影方法や特徴を紹介
雲の流れや星の軌跡、街の灯りがともっていく様子を短時間で一気に見せる「タイムラプス」。最近ではスマートフォンにも標準搭載している機種が増え、誰でも気軽に挑戦できる撮影手法として注目されています。
今回はそんな「タイムラプス」をテーマに、基礎知識や仕組み、撮影のコツなどをわかりやすくご紹介します。
目次
タイムラプスとは?
タイムラプスとは、一定の間隔で撮影した多数の静止画を連続再生し、時間の経過を圧縮して見せる映像手法です。
英語の「タイム(Time)=時間」と「ラプス(Lapse)=経過」を組み合わせた言葉で、日本語では「微速度撮影」や「低速度撮影」とも呼ばれます。
例えば、以下のような映像を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
これがタイムラプスを使った映像です。
タイムラプスを使うメリットは、数時間分の出来事を数秒で見られる点です。普段のスピードでは気付きにくい動きや変化などを、ダイナミックに映し出せます。
また、1枚1枚の写真をつなぎ合わせるため、一般的な動画に比べて、データ容量が比較的小さくなりやすいメリットもあります。
さて、「タイムラプス」の基本的な仕組みやメリットを理解したところで、次に気になるのはその魅力です。
なぜ多くの人がこの技法を用いるのか、その理由に具体的に迫っていきましょう。
タイムラプスの魅力
ここからは実際のタイムラプスの映像と共に、この技法の魅力、そして使われる理由を具体的に解説します。
【魅力1】時間の流れを操り、劇的な変化を見せられる
タイムラプスを使った映像では、通常の速度では見逃してしまうような変化を、わかりやすく表現できます。
例えば、数時間〜数日間にわたる花の開花も、タイムラプスを使えば数秒の映像として一気に見せられます。日常ではゆっくり進む現象を早回しで見せられるため、視聴者に驚きやインパクトを与えられるのです。
【魅力2】光や動きを活かした映像を作れる
夜景や暗い場所でのタイムラプスでは、シャッタースピードを長くし、車や飛行機のライトを「光の帯」として映し出す技法があります。1枚1枚の写真に動体のブレをあえて取り入れることで、映像にした際に残像が繋がり、滑らかで迫力あるシーンを作り出せるのです。
例えば都市での交通を撮ると、街の光が線となって流れ、都会のスピード感や活気を演出できます。
【魅力3】芸術的な表現ができる
タイムラプスは単なる早回しの映像ではなく、芸術性も高い表現手法です。
渦を巻くように流れる雲や刻々と変わる街の様子など、長い時間軸の映像を数秒に圧縮することで、普段は気が付かないリズムやパターンを見せられます。映像作品に組み込めば、観る人の注意を一気に引きつけ、物語性を深めるシーンづくりにも活用できます。
【魅力4】ストーリー性とSNSでの広がり
タイムラプスは単なる「早回しの映像」にとどまらず、人を惹きつけるパワーもあります。
制作したタイムラプスをSNSに投稿すれば、普段とはひと味違う動画として、視聴者の注目を集められるでしょう。
特に短尺動画のプラットフォーム(TikTokやInstagram リールなど)では、数秒から十数秒のタイムラプスが「見始めたら最後まで見たくなる」コンテンツとして人気を集めています。
タイムラプスの魅力を理解したら、次は「どのような場面で役立つのか」も押さえておきましょう。プロの映像制作や研究分野など、様々なシーンでタイムラプスは活躍しています。
それぞれの活用例を見ながら、取り入れ方のヒントを探っていきましょう。
タイムラプスの活用シーン
続いては、タイムラプスがよく活用されるシーンを、分野ごとに紹介します。
こちらも実際の映像と共に確認していきましょう。
自然観察や科学研究
星の軌跡や日の出や日の入り、花の開花といった自然の動きは、タイムラプスとの相性が抜群です。
また研究開発において、肉眼で見ることが難しい細胞や細胞内の微細な構造の「形」「数」「位置」などが、時間とともにどのように変化するのかを観察するために用いられることも。
変化が遅い現象をわかりやすく見せられるため、科学ドキュメンタリーや教育映像などでも重宝されています。
建築や建設分野
工事現場の定点撮影にタイムラプスを使えば、基礎工事から建物完成までの流れを、数分間に凝縮できます。施工管理やプロモーション、記録映像としても効果的です。建物が「みるみるうちに完成していく」映像は、観る人にワクワク感を与えます。
観光映像や都市風景
都市の賑わいや昼夜の変化を、手短にまとめたいときにもタイムラプスは便利です。人や車が多い大交差点を数時間撮り続けると、人や車の流れがまるで巨大な川のようにも見え、ドラマチックな仕上がりになります。観光地の朝から夜への移り変わりを紹介する手法としても人気です。
映画、CM、映像制作
映画やミュージックビデオでの都会の喧騒、商品の製造プロセスなど、時間の経過を凝縮して見せたい場面でもタイムラプスはよく使われます。
例えば映画の冒頭で夜から朝への移り変わりを示すシーンや、登場人物が大きな変化を経験するまでの期間を一瞬で表現する場面に最適です。
また、CM制作やPRのための映像では、商品の製造工程を早送りで紹介することで、手間暇かけて作られる様子を効率的に伝え、商品の価値を視聴者にアピールできます。
ここまで紹介してきたタイムラプス表現ですが、実は専門的な機材がなくても、身近なスマートフォンさえあれば気軽にチャレンジできます。
スマホならではの手軽さを活かし、思い立ったときにすぐ撮影できるのが魅力です。
それでは、具体的な撮影方法を確認していきましょう。
スマホでカンタン!タイムラプスの撮影手順
ここからは、スマートフォンを使ったタイムラプス撮影の手順を紹介します。
iPhoneとAndroidでは操作方法が異なるため、それぞれのポイントを押さえながら、機種別に解説していきます。
iPhoneを使ったタイムラプス撮影の方法
iPhone(ここではiPhone 16を例にします)でタイムラプスを撮影する手順は以下のとおりです。
- カメラアプリを起動する。
- 画面下部の撮影モードを左右にスワイプし、「タイムラプス」に設定する。
- シャッターボタンを押して撮影を開始する。
- 撮影を終了したいタイミングで、再度シャッターボタンを押す。
Androidを使ったタイムラプス撮影の方法
Android(ここではAQUOS wish4を例にします)での撮影手順は以下のとおりです。
- カメラアプリを起動する。
- 画面下部の撮影モードを左右にスワイプして、「タイムラプス」に設定する。
- シャッターボタンを押して撮影を開始する。
- 撮影を終了したいタイミングで、再びシャッターボタンを押す。
(※Androidスマートフォンは、機種によって操作方法や設定が異なります。タイムラプス機能が標準搭載されていない場合は、専用のアプリをインストールして対応しましょう。)
以上がスマートフォンを使った、タイムラプスの撮影方法でした。
より完成度の高い映像に仕上げるためにも、続いては撮影のコツと注意点を確認していきましょう。
タイムラプス撮影のコツと注意点
タイムラプス撮影で最も重要なのは、カメラの安定性を確保することです。
撮影中にカメラが揺れてしまうと映像が乱れるため、しっかりした三脚を使用するのが基本です。また、できればリモートシャッターを活用して、直接カメラに触れずに撮影できるようにすると、より安定します。
また、タイムラプスは長時間の撮影になるケースが多く、バッテリーの消耗が課題になります。予備のバッテリーやACアダプターなど、電源対策をあらかじめ準備しておくと安心でしょう。
さらに、撮影時の天候や光の変化にも注意が必要です。事前にカンタンなテスト撮影をしておけば、本番の撮影時に起こり得るトラブルを未然に防げます。
これらの注意点を押さえて、しっかりと準備を整えてから撮影に臨んでみてください。
最初はちょっとしたトラブルが起こることもあるかもしれませんが、少しずつ慣れていくうちに「納得のいくタイムラプスが撮れた!」という喜びを味わえるはずです。
その達成感が大きなモチベーションにつながりますので、まずは身近な場所やシーンからぜひ撮影に挑戦してみてください。
そして撮影したタイムラプス映像にテロップやBGMを付けたり、色の補正を加えたりすると、より一層魅力的な作品に仕上がります。
そこで次に、動画編集にオススメのアプリ「Adobe {{premiere}}」をご紹介します。
Adobe {{premiere}}で一段上の動画編集を
タイムラプスの映像を撮影できたら、パソコンの編集ソフトやスマートフォンのアプリを活用して、さらにリッチな作品に仕上げてみましょう。
PCならAdobe {{premiere}}がオススメです。
Adobe {{premiere}}は、カット編集やエフェクトの追加、テロップ作成、カラー調整、オーディオ調整など、動画制作に必要な機能をすべて備えたオールインワンアプリです。
直感的な操作性に加え、便利なAI機能が作業を自動化してくれるため、効率的に高品質な動画を作成できます。\ \ \ そのほかにも、{{premiere}}には、まだまだ沢山の魅力があります。\ ここからは、そんな魅力をさらに詳しくご紹介します。
直感的で使いやすい操作性
{{premiere}}の特徴は、何といってもシンプルで直感的なインターフェース。基本操作を覚えるだけで誰でもスムーズに編集を始められます。
映像制作の経験がない方でも使いやすく、アイデアをすぐに形にできます。
多様な出力形式に対応
YouTubeやInstagramといったSNSから、高解像度のプロ仕様映像まで、様々なプラットフォーム向けに動画を作成できます。自由度の高い出力設定により、指定された形式やサイズにカンタンに合わせられるため、形式の不一致による心配もありません。
WindowsとMacに対応した高い互換性
{{premiere}}はWindowsとMacの両方で利用でき、同じ機能を使えます。
また、クラウド機能を活用することで、異なるデバイス間でのプロジェクト共有や編集の引き継ぎをスムーズに行うことも可能です。個人の作業だけでなく、チームでの共同編集にも適しています。
スキルアップを支えるサポートも充実
アドビのサイトでは、公式チュートリアル動画やマニュアルが充実しています。
{{premiere}}の基本的な操作方法から応用テクニックまで網羅されているので、これから動画編集を始められる方も安心して使い始められます。
また、公式YouTubeチャンネル「AdobeCreativeStation」では、各製品に役立つ情報や最新の機能も紹介しています。
誰でもスムーズにスキルを習得できる内容となっていますので、ぜひご覧ください。
無料体験で気軽に試せる
30日間の無料体験期間を利用すれば、すべての機能を制限なく使えます。
この期間中にソフトの使い勝手をじっくり試し、自分のニーズに合っているかを確認できるため、購入前にしっかり判断できます。
最先端の動画編集機能を、ぜひ体感してみてください。
タイムラプスに関するよくある質問と回答(FAQ)
最後に、タイムラプスに関するよくある質問に回答していきます。
タイムラプスとは何ですか?
タイムラプスは、一定間隔で撮影した静止画を連続再生することで、長時間の変化を短時間の動画にまとめる撮影技法です。これにより、通常では気付かない時間の流れや変化をドラマチックに表現できます。
タイムラプス撮影の魅力は何ですか?
天候の変化、日の出や日の入り、雲の流れ、都市の夜景など、長い時間を凝縮して表現できるため、普段見逃しがちなシーンをドラマチックに演出できます。
タイムラプス撮影に適した被写体について
タイムラプス撮影に最適な被写体は、時間の経過とともに変化するシーン全般です。例えば、自然の中では日の出や日の入り、雲の動き、さらには星空など、空や風景などです。また、自然以外にも、交通の流れや夜景、イルミネーションの変化など、都市のダイナミックな様相を捉えるのにも適しています。
(執筆:ウェブライダー)