チュートリアル記事初級3 分

ラフスケッチを形に - Illustrator「コンセプトからベクター⽣成」の使い⽅と活⽤例

「ラフスケッチを描いたけど、きれいなベクターに仕上げるのが⼤変」「アイデアはあるのに、形にするまで時間がかかる」と感じたことはありませんか?

そんなときに便利なのが、Adobe Illustratorの「コンセプトからベクター⽣成」機能です。

この機能を使えば、⼿描きのラフや簡単なスケッチをもとに、編集可能なベクターアートワークを⽣成できます。アイデア出しの段階から、ロゴ、イラスト、アイコンなどのデザイン素材づくりまで、幅広く活⽤できるのが特⻑です。

この記事では、「コンセプトからベクター⽣成」の基本操作から、プロンプトの調整ポイント、さらにデザイン制作で役⽴つ具体的な活⽤例までを紹介します。ラフなアイデアを効率よく形にしたい⽅におすすめです。

必要なもの
アプリ内で使ってみる

作業に⼊る前に、サンプルファイルをダウンロードします。

本素材は学習⽬的のために限り使⽤することができます。

  1. コンセプトからベクター⽣成とは

  2. コンセプトからベクター⽣成の使い⽅

  3. 注意点と調整⽅法

  4. 活⽤例を紹介

※Adobe Illustrator v 30.5.1を使⽤して操作しています。

1. コンセプトからベクター⽣成とは

「コンセプトからベクター⽣成」は、⼿描きのラフスケッチや画像をもとに、編集可能なベクターを⽣成できる機能です。

簡単な線画やアイデア段階のスケッチでも、プロンプトを組み合わせることで、ロゴ、アイコン、イラスト、装飾パーツなどに活⽤しやすいベクター素材を作成できます。

⽣成されたアートワークはIllustrator上で編集できるため、⾊や形を調整したり、不要なパーツを削除したりしながら、デザインに合わせて仕上げることができます。

これにより、ラフなアイデアを短時間で具体的な形にでき、デザイン制作の初期段階や素材づくりを効率化できます。

2. コンセプトからベクター⽣成の使い⽅

今回は、イラストとテキストを組み合わせたロゴデザインを作成します。

①ラフスケッチを⽤意

まずは、ベースとなるラフスケッチを⽤意します。例えば紙に⼿描きしたものを、スマートフォンなどで撮影します。

多少の影や紙のガイド線が⼊っていても問題ありません。⼤まかな形が伝わる状態であればOKです。


②画像を配置

撮影したラフスケッチの画像を、Illustratorのアートボード上に配置します。

このとき、画像のサイズや位置はあとから調整できるため、まずは作業しやすい⼤きさで配置すれば問題ありません。

③コンセプトからベクター⽣成のパネルを開く

配置した画像を選択した状態で、上部メニューの[オブジェクト]>[⽣成]>[コンセプトからベクター⽣成]を選択します。

「コンセプトからベクター⽣成」のパネルが開き、選択した画像をもとにベクターアートワークを⽣成できる状態になります。

④ベクターを⽣成する

「コンセプトからベクター⽣成」のパネルでは、⽣成内容を調整するための項⽬が表⽰されます。

主な設定項⽬は以下の通りです。

  • A.サンプルプリセット

  • B.プロンプト⼊⼒欄

  • C.参照画像の適⽤度

  • D.ラスター出⼒

  • E.使⽤する⽣成AIモデルの選択

今回は、モデルに「Gemini 3」を選択し、サンプルプリセットを使⽤して⽣成します。

サンプルプリセットから「カラー変換16⾊」を選択すると、プロンプト⼊⼒欄に内容が⾃動で⼊⼒されます。設定を確認したら、[⽣成]ボタンをクリックします。

しばらく待つと、ラフスケッチをもとにしたベクターアートワークが⽣成されます。

補⾜ポイント : 参照画像の適⽤度

「参照画像の適⽤度」では、元画像の形や構図をどの程度反映するかを調整できます。

数値を⾼くすると、ラフスケッチの形や配置に近い結果になりやすくなります。

⼀⽅で、数値を低くすると、元画像を参考にしつつ、より⾃由度の⾼い⽣成結果になりやすくなります。

ラフスケッチの形をしっかり活かしたい場合は⾼めに設定し、雰囲気だけを参考にして新しい案を出したい場合は低めに設定するなど、⽬的に合わせて調整しましょう。

3. 注意点と調整⽅法

注意点

現時点では選択できるモデルがパートナーモデルのみのため、商⽤利⽤やクライアントワークで使⽤する場合は、利⽤条件や⽣成物の扱いもあわせて確認しておくと安⼼です。

編集⽅法

⽣成されたアートワークはベクター形式のため、Illustrator上で編集できます。

ダイレクト選択ツールで形を整えたり、不要なパーツを削除したり、⾊を変更したりしながら、デザインに合わせて仕上げていきましょう。

また、⽣成結果はあとから⽐較できるように、気に⼊ったものを残しておくのがおすすめです。不要な⽣成結果は削除しておくと、データを整理しながら効率よく作業できます。

4. 活⽤例を紹介

サンプルプリセットを使った⽣成例

「コンセプトからベクターを⽣成」には、8種類のサンプルプリセットが⽤意されています。最初はプリセットを使って、どのような表現ができるか試してみるのがおすすめです。

サンプルプリセット以外の⽣成例

サンプルプリセットだけでなく、独⾃のプロンプトを⼊⼒して⽣成することもできます。

例えば、⾊数や雰囲気、⽤途などをプロンプトで指定することで、より⽬的に合ったデザインに近づけることができます。

また、「ラスター出⼒」にチェックを⼊れるとラスター画像として⽣成することもできます。ラスター画像は、ベクターよりも質感や陰影などの繊細な表現に向いています。⼀⽅で、⽣成後にパスやアンカーポイントを編集することはできないため、

⽤途に合わせて使い分けましょう。

他の画像を使⽤した例

「コンセプトからベクターを⽣成」は、さまざまな画像を元にベクターを⽣成できます。

例えば、⽇本語のロゴデザインでは、独⾃のプロンプトに「ポップな⽇本語のロゴデザイン、⽩背景」と⼊⼒することで、ラフスケッチの雰囲気を活かしたロゴ案を⽣成できます

周年ロゴのようなデザインでは、サンプルプリセットの「ワイルドカード」を使⽤し、ラスター画像として⽣成することで、ラフスケッチをもとに装飾性のあるロゴデザインを作成できます。

「コンセプトからベクター⽣成」を使うことで、ラフスケッチやアイデア段階のイメージを、短時間で編集可能なベクターアートワークに変換できます。

さらに、⽣成後にIllustrator上で⾊や形を調整することで、ロゴ、アイコン、イラスト、装飾パーツなど、さまざまなデザイン素材として活⽤できます。

ぜひ、アイデアを形にする制作フローのひとつとして取り⼊れてみてください。

※⽣成AI機能を利⽤する際に使⽤する⽣成クレジットの概要、ご⾃⾝が保有するクレジット数の確認⽅法などは「⽣成クレジットの基本 」で解説しています。


インストラクター

タマケン

2026年6月16日

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