#111

大量の写真を保存・編集できるAdobe Creative Cloud

日常的にスマートフォン(以下スマホ)で写真を撮る機会が増えたことで、写真の保存方法に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。スマホは、手軽に写真を撮れる一方で、デバイスに保存できるデータ容量に限りがあります。お出かけ先で「今から写真や動画を撮ろう!」と思った矢先にスマホの容量不足に気づき、慌ててデータを削除した、なんて経験をされた方もいるでしょう。

そこでオススメしたいのが「クラウドストレージ」の利用です。クラウドストレージとは、オンライン上でデータやファイルを保存できるサービスのこと。デバイスの容量に縛られないので、残しておきたい写真を削除することなく、かつ安全に保存できます。なかでもクラウドストレージと写真・画像編集ツールの両方を利用できる「Adobe Creative Cloud」がオススメです。

この記事では「Adobe Creative Cloud」を使った写真保存方法のほか、「Adobe Creative Cloud メンバーシップ」についても記載していますので、ぜひ参考にしてみてください。

※当記事の情報は、2024年2月21日時点のものです。アプリケーションのバージョンにより、操作画面のUIや機能が異なる場合がございます。あらかじめご了承ください。

目次

写真の保存方法には「ローカル」と「オンライン」の2種類がある

アドビのクラウドストレージ「Adobe Creative Cloud」

Lightroomを使ってアドビのクラウドストレージに写真を保存する手順

コンプリートプランで使える他の画像編集アプリ

写真の保存方法には「ローカル」と「オンライン」の2種類がある

写真を保存する方法には、主に以下の2つがあります。

  1. 自分が操作しているデバイス(ローカル)に保存する
  2. クラウドストレージ(オンライン)に保存する

それぞれの保存方法について、メリットやデメリットを解説します。

1.自分が操作しているデバイス(ローカル)に保存する

まず紹介するのは、PCやスマホ、外付けのハードディスクなど、操作している手元のデバイスに直接データを保存する方法です。

ローカルに保存するメリットは、デバイスがインターネットにつながっていなくても保存できることです。インターネットを介さないので、電波の有無にかかわらず画像を保存できます。また、保存したいデータ量がスマホ・PC・外付けハードディスクなどの容量以内であれば、デバイス購入後は追加で料金が発生しません。

一方でデメリットとしては、保存容量が足りなくなってもすぐには増やせないこと、外付けハードディスクを使った場合は、保管場所や管理が必要になることが挙げられます。また、デバイスそのものが故障や紛失などのトラブルに遭った場合、データを参照できなくなるリスクもあります。

2.クラウドストレージ(オンライン)に保存する

クラウドストレージは、離れた場所にあるサーバーに、インターネットを介してデータを保存するサービスです。「オンラインストレージ」と呼ばれることもあります。

クラウドストレージを使えば、契約プランを変えることで保存容量を柔軟に選択できます。インターネットにつなぐだけで、どのデバイスからでもデータを一か所に保存できるのがメリットです。

なお、データの保存先であるサーバーは、自然災害の少ない場所に設置されていたり、セキュリティ対策が講じられていたりします。そのため物理的な被害に強く、自身で管理するよりも安心です。

一方で、デメリットは大きく2つ挙げられます。ひとつはデータの転送速度がインターネットの回線速度に依存してしまうこと。もうひとつはデータを預けるにはサービスを契約し続ける必要があることです。

前述したとおり、クラウドストレージサービスは様々な会社から提供されています。活用スタイルによって最適なプランは異なりますが、保存したいデータの容量が少ない場合、無料で利用できるサービスから始めてもよいでしょう。

アドビのクラウドストレージ「Adobe Creative Cloud」

クラウドストレージのイメージ

アドビには「Adobe Creative Cloud」という、クラウドストレージとクリエイティブソフトがセットになったサービスがあります。アドビアカウントを作成するだけで、すぐに利用可能です。

5GBまでのクラウドストレージに加え、写真編集ソフトやデザインツールなどが、無料プラン内で利用できます。

Adobe Creative Cloudでアカウントを作成する

有料プランを契約すると、利用できるクラウドストレージの容量をさらに増やせます。例えば、写真編集アプリ「Adobe Photoshop Lightroom」の単体プランなら、1TBの大容量ストレージの利用が可能です。それ以外に、20GBからのプランも複数用意しています。どのプランも、容量が足りなくなった場合は追加で購入することも可能です。

プランごとの詳しい容量は下記のリンク先から確認できます。

ファイルストレージと容量(Creative Cloud)

写真の管理・保存がしやすいLightroomを使えるプランがオススメ

Adobe Creative Cloudのなかでオススメなのは、ストレージの容量が大きく、写真の管理にも最適なLightroomが利用できるプランです。

Lightroomは、写真データの一括管理と編集に特化したアプリです。例えば、AIによる画像検索機能や、自動タグ付け機能などが搭載されています。日常的に写真を多く撮る方でも使いたい画像がすぐに見つけられ、カテゴリ分けの手間もかかりません。

Lightroomが利用できるプランは以下の3種類です。

●コンプリートプラン(100GB)

アドビの全製品が使えるプラン。デザインや動画編集など様々なクリエイティブに携わる方にオススメです。

●フォトプラン(20GB・1TB)

Adobe PhotoshopとLightroomがセットになったプラン。写真の保存だけでなく、画像の編集も行いたい方にオススメです。20GBと1TBのプランから選択できます。

●Lightroom単体(1TB)

Lightroomだけを使えるプラン。LightroomにはPC版・スマホ版の両方があるので、どのデバイスからでも利用できます。

プランごとの詳しい料金は、下記のリンク先からご確認ください。

コンプリートプラン、フォトプラン、Lightroom単体の詳細を比較する

すべてのプランで7日間の無料体験ができるため、まずは気軽にお試しください。

Adobe Creative Cloudでアカウントを作成する

Lightroomを使ってアドビのクラウドストレージに写真を保存する手順

ここからは、Lightroomを使った写真保存の手順を、スマホ版・PC版に分けて紹介します。

モバイルアプリでクラウドに写真を保存する方法

まず、スマホから写真を保存する手順を確認しましょう。Lightroomのモバイルアプリをインストール後、ログインしてください。

Lightroomは、以下のリンク先より無料でダウンロード可能です。

https://apps.apple.com/jp/app/lightroom-%E5%86%99%E7%9C%9F-%E5%8B%95%E7%94%BB%E3%82%A8%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%BF%E3%83%BC-%E5%86%99%E7%9C%9F%E6%98%A0%E5%83%8F%E7%B7%A8%E9%9B%86/id878783582#_blank | App Storeから「Adobe Photoshop Lightroom」アプリをダウンロードする
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.adobe.lrmobile&hl=ja#_blank | Google Playから「Adobe Photoshop Lightroom」アプリをダウンロードする

次に、写真を取り込みます。Lightroomの編集画面を開いたら、左上の「自分の編集」をタップします。タップ後に切り替わった画面では、画面下部にある「+新規作成」をタップしましょう。ここでは「2024年写真」という名前のアルバムを作成しました。

アルバムの名前を作成したら、右側の三点リーダー(…)から「写真を追加」をタップします。

Lightroomの編集画面1

今回はスマホ内の写真を取り込みたいので「デバイス」を選択します。このときにLightroomからデバイスの写真にアクセスできなければ、「設定」ボタンをタップして、アクセス許可の設定を行ってください。

Lightroomの編集画面2

アクセスの許可が済んだら、右上の「…」をタップします。

ダイアログボックス(別の小さな操作画面)が出現したら、「すべて選択」をタップしてください。すると写真がすべて選択された状態になります。取り込みが不要な写真は、チェックを外すと除外できます。

Lightroomの編集画面3

最後に「追加」ボタンを押し、写真の取り込み作業に進みます。「〇〇枚の写真がアルバム“2024年写真”に追加されました」と表示されたら保存作業完了です。Lightroomに取り込んだ画像は、自動的にクラウドに保存されます。なお、Creative Cloudで付与されるクラウドストレージの容量は、この写真保存時に消費されます。

PCのデスクトップアプリでクラウドに写真を保存する方法

次に、PCから写真を保存する手順を紹介します。まず、Lightroomのデスクトップアプリを立ち上げましょう。

Lightroomの編集画面PC版1

PCのローカル、または外付けドライブから写真を選択して、Lightroomに保存します。画面左上の「+写真を追加」をクリックし、保存したい写真を選択しましょう。

Lightroomの編集画面PC版2

選択された写真が一覧で確認できるので、そのまま「◯枚の写真を追加」をクリックすれば写真の保存は完了です。モバイルアプリ同様に、Lightroomに取り込んだ画像は自動的にクラウドに保存されます。

保存とあわせてLightroomでカンタンな編集を

Lightroomはストレージの利用だけでなく、カンタンな写真編集機能も備えています。明るさや彩度を少し調整するだけでも、写真の雰囲気がグッと変わるので、ぜひ活用してみてください。

また、Lightroomで編集を行うメリットとして、編集過程のどの段階にも、すぐに戻れることが挙げられます。Lightroomは編集中の写真データもクラウドに自動保存できるので、「この加工をかける前のデータに戻りたい」と思ったときに、過去の編集過程に立ち返れます。

なお、クラウドを通じて、すべての画像データがデスクトップ・モバイル・web間で同期されます。クラウドストレージサービスをもった、Lightroomならではの使いやすさです。

今回Lightroomの編集例に使用するのは、下の桜の写真です。紹介する画面はモバイルアプリのものですが、PC版にも同様の機能があります。なお、スマホ操作では、主に操作画面下部の調整パネルから写真編集を行います。

加工素材写真

明るさ・暗さを調整できる「ライト」機能

写真の明るさ・暗さを調整したいときには、「ライト」機能が便利です。ハイライトは画像全体の明るい部分を調整し、反対にシャドウは画像全体の暗い部分を調整します。そして白レベルは最も明るい部分のみをより明るく、黒レベルは最も暗い部分のみをより暗く強調する効果があります。いずれの項目も、プラスに補正すると明るく、マイナスに補正すると暗くなるので、画像にあわせて調整してみましょう。

左の写真ではハイライトを下げて全体のトーンを落とし、白レベルを上げて明るい部分を強調することで、写真全体が白くなりすぎないように調整しています。

対して、右の写真ではシャドウを上げて全体を明るくし、黒レベルを下げて暗い部分を強調することで、コントラストがでるよう調整してみました。

▼左:ハイライト:-60 白レベル+80 / 右:シャドウ:+60 黒レベル:-80 ライト機能の加工比較

色味・鮮やかさを調整できる「カラー」機能

写真の色味・鮮やかさを調整したいときは「カラー」機能を使ってみましょう。色温度は上げると黄色みが強調され、下げると青みが強調されます。彩度は上げると色味や鮮やかさが強まり、下げると鈍くくすんだ色になります。

左の写真では色温度を上げて暖色を強化し、写真全体の温かみが増すよう調整しています。

対して、右の写真では彩度を上げ、写真全体の鮮やかさが増すよう調整してみました。

▼左:色温度:+31 / 右:彩度:+38 カラー機能の加工比較

自動で調整してくれる「プリセット」機能

ライトやカラーの調整が難しい場合は「プリセット」機能が便利です。このプリセット機能を使えば、Lightroomが写真を解析して自動で明るさや色味を調整してくれます。候補が複数表示されるので、そのなかから気に入った加工を選んでください。

プリセット機能

コンプリートプランで使える他の画像編集アプリ

ここまで、Lightroomを使った写真の保存・編集方法を紹介しました。Lightroomでも十分な機能を備えていますが、コンプリートプランに加入することで、写真の保存・編集にとどまらない、より高度なクリエイティブ制作が可能になります。具体的には、アドビのツールによってバナーやロゴのデザイン、動画、出版物のレイアウトなどが作れます。コンプリートプランにはLightroom以外にも20種類以上のクリエイティブツールが含まれており、ツール間の連携もスムーズです。

コンプリートプランの契約後に利用できる、代表的なアプリは以下のとおりです。

Photoshop:画像加工や写真の編集に適したソフト。デザインやイラスト制作にも利用できます。

Illustrator:ロゴやイラスト、webデザインなど、シンプルな図形を使ったベクターグラフィックス制作に最適なソフトです。

Premiere Pro:動画編集ソフト。映画やテレビ番組、CMなどの制作にも利用されています。

After Effects:文字やイラストに動きをつけるモーショングラフィックや、視覚効果制作に特化したソフトです。

InDesign:出版物のレイアウトを行えるDTPソフト。雑誌、書籍、パンフレットなどの制作に最適です。

コンプリートプランは写真編集だけでなく、幅広いクリエイティブ制作を行いたい方にオススメです。まずは7日間の無料お試しをご利用ください。

「CreativeCloudコンプリートプラン」を無料で試す

ここからはコンプリートプランに含まれる、より高度な写真編集ソフト「Adobe Photoshop Lightroom Classic」「Adobe Photoshop」の概要を紹介します。いずれも写真管理や編集に便利な機能が豊富で、写真をより魅力的な作品に仕上げられます。

PCに最適化された「Adobe Photoshop Lightroom Classic」

Lightroom Classic

PC用に最適化された写真編集アプリ「Lightroom Classic」は、自分のPC内で写真を管理するローカルツールです。オフラインでも利用できます。

RAW画像(デジタルカメラで撮影した際の未加工データ)のような、大容量データを管理・一括現像できるため、プロのフォトグラファーにもよく活用されています。本格的に写真編集・管理をしたい方にオススメのソフトです。

Lightroom Classicの詳細はこちらからご確認ください。

よりクリエイティブな制作ができる「Adobe Photoshop」

Adobe Photoshop

Photoshopは、世界中のデザイナーやフォトグラファーに利用されている画像編集ソフトです。画像編集に特化した高度な機能性により、写真のレタッチからデザイン作業まで、幅広い用途に活用できます。バナー作成や合成加工など、よりクリエイティブな制作を行いたい方にオススメのツールです。

また、生成AIを活用した画像編集機能も備えています。背景の写りこみをカンタンに削除できる「生成塗りつぶし」機能や、画質の鮮明さを保ったまま拡大できる「スーパーズーム」機能は、画像加工の経験がない方でも扱いやすいのが魅力です。

Adobe Photoshopの詳細はこちらからご確認ください。

また、LightroomとPhotoshopがセットになった「フォトプラン」もご用意しています。

いずれのプランも7日間の無料お試し期間があるので、写真をより魅力的に仕上げたい方はぜひご検討ください。

「Adobe Creative Cloud フォトプラン」の詳細はこちら

https://main--cc--adobecom.hlx.page/jp/cc-shared/fragments/roc/seo/product-blade/photoshop