写真・画像のぼかし加工ができる無料アプリ

スマホできれいな写真が撮れると、すぐにSNSに投稿したり友達にシェアしたくなりますよね。
でも、偶然他の人が写りこんでしまったり、個人が特定されるような情報は、見えないようにしたほうがよい場合もあります。
この記事では、無料で画像編集ができるスマホアプリ「Adobe Photoshop Express」を使って、写真の一部をぼかしたり、スタンプで隠したりする方法を紹介します。
すぐに使いたい方は、以下のページからアプリをインストールしてください。
画像編集アプリ「Photoshop Express」を無料インストールする
さらにPCで加工したい方向けに、記事後半では「Adobe Photoshop」を使って写真にぼかし加工をする方法も紹介します。
【スマホ】無料の「Photoshop Express」で写真の一部をぼかす方法
Photoshop Expressを使えば、画像の一部をカンタンにぼかせるほか、スタンプやペンツールでおしゃれに隠すといった加工も可能です。
ここでは、以下の4つの加工方法について、手順を紹介します。
- 画像の一部分を丸くぼかす
- スタンプやペンツールで隠す
- 要素を削除する
- 背景をぼかす(有料)
各手順に進む前に、まずは以下のリンクから、お使いのスマホにあわせてPhotoshop Expressのアプリをインストールしてください。
【iOS】App Storeで「Photoshop Express」を無料インストールする
【Android】Google Playで「Photoshop Express」を無料インストールする
アプリをインストールしたら、GoogleアカウントやAppleアカウントで無料ログインしましょう。
画面上部の「フォトエディター」をタップし、画面下部の「アルバム」を選択します。
(初めてインストールした場合は以下の図の右側の画面に遷移します)
スマホに保存している写真から、加工したい写真を選びましょう。
Photoshop Expressの画面で、「最近の項目」または「最後に追加した項目」で加工したい写真をタップすると、編集画面に移動できます。
1.画像の一部分を丸くぼかす
画像の一部分を丸くぼかすには、画面下部の「調整」をタップし、「ぼかし」を選択します。
画像上に円が表示されるので、ぼかしたい場所に円を配置しましょう。
調整バーの右側にある四角のアイコンをタップし、円の内側をぼかす設定にしたら、調整バーを動かしてぼかす度合いを調整しましょう。
2.スタンプやペンツールで隠す
スタンプやペンツールを使えば、楽しそうな雰囲気はそのままに隠したい場所を隠すことができます。
スタンプを使いたい場合は画面下部の「ステッカー」を、ペンで塗りつぶしたい場合は「お絵かき」のメニューを選んでください。
好みのステッカーやペンを選んで、隠したい場所を塗りつぶしましょう。
3.要素を削除する
意図せず写真に写りこんでしまった要素は、隠すのではなく消してしまうのも一手。
画面下部の「修復」をタップし、消したい要素を塗りつぶすだけで、自然な見た目になるようにカンタンに削除できます。
なお、画面中央のバーを動かすと、塗りつぶす際のブラシの大きさを調整できます。
消したい要素と同じくらいの大きさにブラシを調整すると、必要な部分を一回の操作だけできれいに消せます。
もしやり直したい場合は、画像の左下にある矢印をタップすると、作業をひとつ前に戻せます。
4.背景をぼかす(有料)
有料のプレミアムプランを契約すれば、被写体以外の背景を全体的にぼかして、一眼レフで撮ったような写真に加工することも可能です。
画面下部で「調整」→「ぼかし」を選択したら、画面中央にある「背景」をタップします。
ぼかすエリアが一瞬赤色で表示されるので、調整バーを動かしてぼかしましょう。
これだけで背景をきれいにぼかせます。
プレミアムプランはPRICE - M2M - Adobe Firefly から、年間プランの一括払いであれば4,800円/年(400円/月)から利用できます。
また、7日間の無料体験が可能なので、使ってみたい機能があればぜひお試しください。
「Photoshop Express」で画像加工を試してみる
PCで写真をぼかすといった加工をする場合は、画像編集アプリ「Adobe Photoshop」を使ってみましょう。
続いて、Adobe Photoshopで写真にぼかし・モザイク加工をする方法を紹介します。
【PC】有料の「Adobe Photoshop」で写真の一部にぼかし・モザイクをかける方法
「Adobe Photoshop」は、世界中のクリエイターに使われている、PC向けの画像編集アプリです。
画像とテキストを合成したり、ブラシを使って線を描いたりすることもできるため、画像加工から、デザインやイラストの作成まで幅広く使われています。
デスクトップアプリ版とweb版があるので、インターネット環境やPCのスペックにあわせて、使いやすいツールで作業可能です。
ここでは、Photoshopを使って写真の一部や背景をぼかしたり、モザイクをかけたりする手順を解説します。
※この記事ではバージョン25.5.0のPhotoshopの操作方法を記載しています
【Adobe Photoshopのインストール手順】
以下のページの上部にある「無料で始める」のボタンをクリックし、使いたいプランを選択して「次へ」をクリックしてください。
画面上の手順に沿って進むと、7日間無料で使えるようになります。
無料で試すためには支払情報の入力が必要ですが、もちろん無料期間中に支払いは発生しません。
体験版の利用手続きが完了したら、以下のページにアクセスし、Photoshopの欄にある「インストール」をクリックしてください。
ダウンロードしたファイルをダブルクリックして開き、インストールが完了したら、さっそく編集を始めましょう。
1.写真の一部分をぼかす
【手順1】写真レイヤーをスマートオブジェクトに変換する
レイヤーパネルで写真のレイヤーを右クリックし、「スマートオブジェクトに変換」をクリックします。
※スマートオブジェクトに変換しておくと、元画像は編集されずに残るので、うまく編集できなかった場合でも編集し直せます
【手順2】選択ツールでぼかしたい箇所を選択する
左のツールバーから「なげなわ」ツールを選び、ぼかしたい箇所を囲みます。
選択範囲を解除したい場合は、キーボードの「command」(Windowsの場合は「Ctrl」)と「D」キーを同時に押すと解除できます。
やり直したい場合は、上記のショートカットで解除してから、もう一度選択しなおしてみましょう。
【手順3】ぼかし(ガウス)のフィルターを選ぶ
画面上部の「フィルター」→「ぼかし」と選び、「ぼかし(ガウス)」をクリックします。
【手順4】ぼかし度合いを選ぶ
ポップアップが表示されるので、「半径」の数値を調整してぼかす度合いを変えましょう。
数値が大きいほど大きくぼやけます。
思い通りの見た目になったら「OK」をクリックします。
これで加工作業は完了です。
【参考】境界線に沿って選択するときは「オブジェクト選択ツール」が便利
ちなみに、選択ツールの種類は複数あります。
ツールのアイコンを長押しすると他のツールも表示されるので、用途に応じて選びましょう。
それぞれのツールの違いについては、以下の記事も参考にしてみてください。
なげなわツールから被写体選択まで、こんなにあったPhotoshopでの選択の自由
特定の被写体を選択したい場合は、「オブジェクト選択ツール」や「クイック選択ツール」が便利です。
被写体の上でクリックすると、自動で被写体を認識して選択してくれます。
2.写真の背景をぼかす
「ぼかし(レンズ)」のフィルターを使えば、一眼レフでとったように背景をぼかし、被写体を目立たせられます。
基本的な手順は、「1.写真の一部分をぼかす」と同じです。
ここでは下の写真の背景をぼかします。
【手順1】レイヤーを複製する
Photoshopで画像を開き、画面右側の「レイヤー」をクリックしてレイヤーパネルを表示します。
レイヤーの右側にある鍵のアイコンをクリックし、編集可能なレイヤー(通常レイヤー)に変換します。
レイヤーの上で右クリックし、レイヤーを複製します。
今回編集で用いる「ぼかし(レンズ)」のフィルターは、スマートオブジェクトに変換した画像に対しては使えないため、この複製したレイヤーを編集していきます。
【手順2】「クイック選択ツール」で被写体を選択する
画面左のブラシのようなアイコンを長押して「クイック選択ツール」を選びます。
また、今回は被写体の毛並みなどを詳細に選択できるように、画面上部の「被写体を選択」の右にある下向き矢印をクリックし「クラウド(詳細な結果)」にチェックを入れましょう。
※「クラウド(詳細な結果)」を選ぶとオンラインで画像処理をするため、デフォルトで選ばれている「デバイス(高速)」を選択したときよりも時間がかかります
クイック選択ツールを選んだ状態で、コンテキストバーに表示されている「被写体を選択」をクリックすると、被写体が点線で縁取られ、自動で選択されます。
【手順3】選択箇所を調整する
画面上部のメニューから「選択範囲」→「選択とマスク」を選びます。
選択範囲を調整できる画面が表示されるので、選択箇所を調整しましょう。
もし調整が不要な場合は、【手順4】に進んでください。
選択範囲がどこか分かりやすくするために、画面右上の「表示」から「オーバーレイ」を選びます。
すると「選択されていない」箇所が赤く塗りつぶされます。
選択範囲を増やしたい場合は、クイック選択ツールを選び、画面左上の「+」アイコンを選択した状態でなぞります。
逆に選択範囲を減らしたい場合は、画面左上の「-」アイコンを選択した状態でなぞってください。
「+」「-」アイコンの右側の数字を調整すると、塗りつぶすときのブラシの大きさを調整できます。
また、画面上部の「髪の毛を調整」をクリックすると、毛並みの部分が自動で選択されます。
【手順4】選択範囲を反転し、背景をぼかす
選択範囲を調整したら、画面右下の「反転」をクリックし、被写体以外を選択しましょう。
背景部分が透明になり選択された状態になります。
画面左下の「出力設定」にある「出力先」が「選択範囲」になっていることを確認し、「OK」をクリックしましょう。
(モニターサイズによっては隠れている場合は、右側のスクロールバーを下に動かすと表示されます)
画面上部のメニューから「フィルター」→「ぼかし」→「ぼかし(レンズ)」を選びます。
ポップアップが表示されたら、「半径」の数値を変更してお好みのぼかし具合に調整しましょう。
調整が完了したら、右上の「OK」をクリックして変更内容を保存します。
写真のどこかを1度クリックするか、キーボードの「command+D」(Windowsの場合は「Ctrl+D」)をして選択を解除しましょう。
これで背景をきれいにぼかせました。
モザイクをかける
隠したい場所をぼかすのではなく、モザイクをかけたい場合は、別のフィルター機能を使います。
選択ツールで隠したい場所を選択したら、ツール上部の「フィルター」→「ピクセレート」→「モザイク」と進み、クリックします。
表示されたポップアップで「セルの大きさ」の数値を変えると、モザイクの度合いを調整できます。
数値を大きくするとモザイクの四角が大きく選択した範囲がよりボヤけるようになります。
逆に数値を小さくすると、モザイクの四角が小さくなります。
削除する(生成塗りつぶし)
写真に映りこんだ要素も、Photoshopなら自然な見た目で削除できます。
【手順1】選択ツールで消したい箇所を選択する
選択ツールを使って、消したい要素を選択します。
今回は「マグネット選択ツール」を使ってコーヒーカップを囲んで選択しました。
このとき、消したい要素に関連する部分、今回ならコーヒーカップの影まで選ぶと、きれいに削除されやすいです。
【手順2】「生成塗りつぶし」をクリックし、Enterキーを押す
下部に表示されているバー(コンテキストバー)の「生成塗りつぶし」をクリックします。
もしコンテキストバーやメニューが表示されない場合は、以下を確認してみてください。
●コンテキストバーが表示されていない場合
ツール上部の「ウィンドウ」→「コンテキストバー」にチェックを入れると表示されます。
●バーに「生成塗りつぶし」が表示されていない場合
ツール上部の「ヘルプ」→「Adobe Photoshopについて」をクリックし、最新バージョン(2024年2月時点では25.5.0)になっているかを確認してください。
最新でない場合は、Photoshopを閉じてから、以下のページを参考にCreative Cloudのデスクトップアプリをダウンロードしてアプリを立ち上げてください。
Creative Cloud デスクトップアプリをダウンロードする方法
アプリ画面左の「すべてのアプリ」を選び、Photoshopの「アップデートが利用できます」の文字をクリックしてください。
次に表示される画面で「アップデート」をクリックし、アップデート完了後にPhotoshopを再起動すると最新バージョンを利用できます。
「生成塗りつぶし」をクリックするとプロンプトを入力できる欄が表示されますが、何も入力せずにEnterキーを押しましょう。
すると、AIによって、自然な見た目で選択した要素が削除されます。
複数の生成結果が表示されるので、コンテキストバーから気に入った結果を選びましょう。
同じ選択範囲でさらに他の生成結果を見たい場合は、コンテキストバーの「生成」をクリックすると、生成結果が追加されます。
選択した要素を削除する手順は以上です。
ぜひ色々な加工を試してみてください。
アドビの画像編集アプリで、お気に入りの画像をカンタンに加工しましょう
「Photoshop Express」と「Adobe Photoshop」は世界中のクリエイターに活用されており、同じようなクリエイティブを作る場合でも、人によって作り方は様々。
この記事でご紹介した加工方法は、あくまでも一例です。
他の手順でも同様の加工ができたり、他の機能と組み合わせてまったく違う画像を作ることも可能です。
特に、Adobe Photoshopでどんなことができるのかを知りたい方は、以下の動画をご覧ください。
作りたいイメージ別で操作手順を解説しているので、「こんな加工をしたい」というイメージをすでにお持ちの方にも参考にしていただけます。
「Photoshop Express」は無料で利用可能、「Adobe Photoshop」は7日間の無料体験が可能です。
様々な加工方法を試して、ぜひ創作活動を楽しんでくださいね。