Illustratorのアートワークにテクスチャを追加すれば 奥行きと面白みのあるアートワークが作成できます 今回はAdobe Stockの画像を使用して、Tシャツのアートワークに テクスチャを追加します このテクスチャをトレースして、不透明度マスクとして適用します 練習用ファイルの両方のアートボードが見えるように 表示メニューから 「すべてのアートボードを全体表示」を選択します これで、右側にテクスチャの画像が表示されたと思います これをマスクとして使用するには 画質を維持したまま容易に編集できるよう トレースして、ベクターアートワークに変換します 選択ツールで画像をクリックします さて、トレースするには プロパティパネルで「画像トレース」ボタンをクリックします 画像のタイプによって様々なオプションが表示されますが この画像には「シルエット」が最も適しています このように、細かい部分がトレースされていないので 画像トレースパネルで調整する必要があります ここをクリックして画像トレースパネルを開きます 多くのオプションがありますが ここで使用するのは、ごくわずかです 「詳細」の左の矢印をクリックすると さらにオプションが表示されます この「パス」オプションでは 画像をトレースするときの精度を指定します スライダーを100%に近づけると、より詳細にトレースされます 「コーナー」オプションは、右にドラッグして100%に近づけると コーナーの滑らかさが下がります ここでは、アートワークが滑らかにならないように 「100%」までドラッグします この「ノイズ」オプションは、この画像にぴったりです 値が低いほど、細かいディテールまでトレースされ 値が高いと、おおまかにトレースされます 細かいディテールも見えるように、「1」までドラッグします これでよいでしょう ほかのオプションも試せますが ここでは、画像トレースパネルを閉じます トレースしたアートワークを編集するには プロパティパネルで「拡張」をクリックして トレースを確定する必要があります これでマスクとして使用し、Tシャツのアートワークにテクスチャを追加できます 透明パネルを使用します 透明パネルは、プロパティパネルで「不透明度」をクリックすると 表示されますが 個別に表示した方が作業しやすいので ウィンドウメニューから 下にスクロールして「透明」をクリックします テクスチャをマスクとして使用するので、テクスチャのアートワークを Tシャツのアートワークの上にドラッグします ドラッグして両方とも選択すると 透明パネルの左のサムネールに、選択したすべての アートワークが表示されます Tシャツのアートワークをテクスチャでマスクするには 「マスク作成」をクリックします デフォルトでは、上にあるアートワーク ここではトレースしたテクスチャが、マスクとして使用されます この「クリップ」オプションがオンの場合 マスクの背景が黒になるほか マスクするオブジェクトの境界線でマスクが切り抜かれます テクスチャの色も黒で マスクでは、黒はその下のアートワークを隠すため このままではTシャツのアートワークが見えません アートワークが見えるように「クリップ」をオフにすると テクスチャの黒の部分だけ、Tシャツのアートワークが 非表示になります テクスチャは、Tシャツのアートワークのみに適用され それ以外には影響しません そのようなデザインにしたいので よいのですが、背景が黒なので このままでは確認できません 背景のロックを解除して塗りを変えてみましょう オブジェクトメニューから 「すべてをロック解除」を選択します 長方形が選択された状態で塗りを変更すると テクスチャが透明であることがわかります マスクとしてテクスチャが適用されたので Tシャツのアートワーク、マスク、あるいは両方を編集できます マスクを編集するには、Tシャツのアートワークを選択してから マスクのサムネールをクリックします この状態で、さらに描画したり 複製してテクスチャを追加したり、部分的に消したりなど マスクを自由に編集できます マスクを移動するには、テクスチャの黒の部分をドラッグします その他の部分をクリックしても移動できません Tシャツのアートワークを編集するには 必ず、Tシャツのアートワークのサムネールを クリックする必要があります そうしないと、そのままマスクが編集されます 仕上がりを確認するために、選択メニューから 「選択を解除」を選択します 今回は、アートワークに奥行きと面白みを出すための 数ある方法の1つをご紹介しました アートワークにテクスチャや面白みを加えたいときは 不透明度マスクとして テクスチャを追加して、古びた印象に仕上げてみてはどうでしょうか

