Adobe Learn - Illustrator - ぬいぐるみ商品化事例に学ぶ、生成AIを活用した効率的なアイデア展開 を学ぶ
Illustrator 学習

ぬいぐるみ商品化事例に学ぶ、生成AIを活用した効率的なアイデア展開

生成AIツールを活用すれば商品デザインのアイデア展開を効率的かつ具体的に進められます。この記事は事例をベースに、アイデア出しやデザインの検討にAdobe FireflyボードやAdobe Illustratorの生成AI機能を利用するワークフローを紹介します。企画から最終デザインに至るまでに発生する提案や検討のためのデザイン制作・修正は手間のかかる作業です。しかし生成AIを上手に活用すれば、具体的なデザイン案を短時間で複数用意することができます。この記事はぬいぐるみ商品化の事例をベースに、商品デザインのアイデア出しやデザイン検討フェーズでAdobe FireflyボードとAdobe Illustratorの生成AI機能を使用するワークフローを紹介します。効率的なデザイン検討に生成AIを活用したい方におすすめです。
公開日

注意:付属のStockアセットは練習目的でのみご利用ください。 利用条件を見る

※Adobe Illustrator 30.6、Adobe Fresco 7.4を使用して操作しています。

※この記事は先日配信されたウェビナーの内容を紹介しています。記事冒頭のアーカイブ動画と合わせてご覧ください。

1. Adobe Fireflyボードでアイデア出し

商品化の最初のステップは、商品デザインの方向性の検討から始まります。今回はAdobe Frescoを使って、思いついたアイデアのラフスケッチを描きました。

Frescoで描いたラフスケッチはAdobe Photoshopで扱えるPSD形式のファイルとしてCreative Cloudストレージに保存されます。Adobe Creative Cloudデスクトップアプリを開くと「自分のファイル」からアクセスできます。

ファイルを選択してメニューから「ボードで開く」を選択すると、Frescoで描いたラフスケッチをAdobe Fireflyボードに表示できます。

早速、ぬいぐるみの画像を生成します。「画像を生成」パネルを開き、プロンプトに「キャラクターをぬいぐるみ化」と入力します。そして、スポイトツールを使ってラフスケッチを参照画像として選択します。使用するモデルはNano Banana 2です。

シンプルなプロンプトを使うと生成AIの自由度が高くなるため、何回も生成することでさまざまな方向性を得られます。同時に複数の生成を実行できるのはFireflyボードの利点の一つです。今回は3回生成しました。

より商品画像らしくするために白背景にして生成します。ここでは領域をキャプチャするツールを使い、ラフスケッチの左半分だけ選択します。

プロンプトは「7体のキャラクターをぬいぐるみ化 白のバックスクリーン」と入力して生成します。下は3枚生成した画像の一例です。商品画像らしい見た目になりました。

このように、Fireflyボードの生成AI機能を活用すると、ラフスケッチから具体的な商品イメージを手軽にいくつも生成しながら検討することができます。実際の提案には以下の画像を提出しました。

2. コンセプトからベクター生成を使ってデザインの検討

商品デザインの方向性が決まったら、次はより詳細にデザインを検討します。この場面で活用する生成AI機能はIllustratorの「コンセプトからベクター生成」です。この機能を使うとラスター画像からベクター画像を生成できます。

まずIllustratorにFrescoで描いたラフスケッチを読み込みます。

画像を選択してコンテキストタスクバーの「コンセプトからベクター生成」をクリックします。

「設定を変更」オプションを使用して「参照画像に一致」を「多く」にします。これにより、元画像からより多くのディテールが生成結果に反映されます。プロンプトは「シンプルなイラストに変換 細かいところは省略したデフォルメ」と入力し、モデルはNano Banana 2を選択します。

この設定では以下のベクター画像が生成されました。

プロンプトに「パステルカラーの柔らかい雰囲気」を追加して生成します。すると、以下のような画像が生成されます。

次は、プロンプトに「アウトラインはなし」を追加して生成します。

このように、色味の指定やアウトラインの有無などによる印象の違いを、一つひとつ手描きすることなく確認できるのは「コンセプトからベクター生成」の便利な点です。

3. 描き起こしと三面図の制作

「コンセプトからベクター生成」を活用してデザイン検討が終わったら、手作業に移ります。Illustratorでペンツール等を使ってキャラクターのデザインを描き起こします。

このイラストを元にFireflyボードで画像を生成します。その結果、以下のようにラフスケッチから生成した時よりも精度の高い画像が生成されました。丁寧に描いたイラストを素材にすることにより、より最終的な商品のイメージに近い画像を生成できます。

精度の高い生成画像は、商品の素材を検討する目的にも利用できます。以下は「タオル生地」を指定して生成した画像です。

商品化のために三面図が必要になることがあります。その場合はIllustratorの「ターンテーブル」を使用すると、イラストをさまざまな角度に回転することができます。

回してみたところ思い通りにならなかった場合は、元の絵を直すのが有効です。厚みの見え方を少し変えるだけで回転させたときに大きな違いが出ます。

手描きの清書による確認ができたら、いよいよ商品化の段階に進めます。

4. その他のアイテムを検討

この記事で紹介したアイデア展開のワークフローはぬいぐるみ以外のアイテムにも活用できます。

以下は、描き起こしたイラストから生成したぷっくりシールです。

次の例は、アクリルキーホルダーです。

アイデアが浮かんだらラフスケッチにして、FireflyボードやIllustratorの生成AI機能を上手に活用しましょう。そうすれば、デザインの方向性を検討するための商品イメージや、デザインを詳細に確認するためのベクター画像を生成して素早くプロジェクトを進められます。デザイン案の検討や展開を効率的に行う手段としてぜひ活用してみてください。

※⽣成AI機能を利⽤する際に使用する⽣成クレジットの概要、ご⾃⾝が保有するクレジット数の確認⽅法などは「 ⽣成クレジットの基本 」で解説しています。

インストラクター

北沢 直樹

Adobe Stock提供元

Natsicha

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