アートワークの作成や編集には、選択操作が不可欠ですが その操作が面倒な場合もあります 例えば、多数あるシェイプの中から特定のものを選択したり 同じものを繰り返し選択したりする場合です そのため、様々な選択の機能やツールが用意されています 今回はそのうちのアウトラインモード、 類似したものを選択する機能、編集モードをご紹介します どの機能にも目的があり、存在する理由があります このケーキのアートワークで試してみましょう ケーキに配置されたワイン色の円形と縞模様を 少し違うカラーに変えてみましょう これらを選択するには 「選択ツール」を選択して、円形を1つクリックします Shiftを押したまま円形をクリックしてもいいのですが ここではより効率的なやり方を紹介します 同じワイン色の円形をすべて 選択するには 共通選択機能を使用します まず円形を1つ選択してから、「選択」をクリックし 「共通」を選択します 共通点を指定するオプションが表示されるので ここでは 「カラー(塗り)」を選択します これで同じ塗りカラーのすべてのオブジェクトが選択されました 選択したくないシェイプも含まれているため 選択から外すために Shiftキーを押したまま、不要なシェイプをクリックしていきます このシェイプもクリックして、選択解除しましょう 次にシェイプを選択した状態で、カラーを変えます プロパティパネルの「塗り」をクリックして このように別のカラーを選択します Escキーを押してパネルを閉じます これで完了です 次に、白いアイシングを、もう少し垂れるような形に 変えたいと思います そのためには、シェイプの一部を選択して、形を変えます 誤って他のシェイプを変えてしまわないように 特定のシェイプの作業に専念するには 編集モードを使用します アイシングのシェイプをダブルクリックすると 編集モードに切り替わり、アイシングの作業に 集中できます アイシングの形を変えるには なげなわツールで選択範囲を指定します まずダイレクト選択ツールを長押しして、なげなわツールを 選択します パスのすべてのポイントが表示されました シェイプを構成する アンカーポイントと呼ばれるもので パスの形状をコントロールするためのものです ポイントをいくつか動かすだけで、アイシングの形を変えられます マウスボタンを押しながらポイントの周囲をドラッグし 選択範囲の境界線を描画します 次に「ダイレクト選択ツール」に切り替え ポイントを移動します なげなわツールと同じグループにある このツールは このようなポイントの選択と編集を行うツールです 1つのポイントにカーソルを合わせて下にドラッグすると、選択しているすべてのポイントを動かすことができます 編集モードを終了して、他のシェイプを選択するには Escキーを押します 選択が簡単に行える別の方法として アウトラインモードがあります 数多くのアートワークの中から 特定のものを選択するのは難しい場合があります そこで役立つのがアウトラインモードです 実演してみましょう 表示、アウトラインの順に選択して アウトラインモードに入ります 黒い線のアウトラインだけが表示され、塗りが消えます これで、背景のコンテンツの選択や アートワーク内をドラッグしての選択が容易になります 例えば、これらの円形を選択して形を変えたい場合 選択ツールを使って ドラッグして選択していきます この大きなシェイプも一緒に選択してしまった場合は Shiftキーを押しながらクリックし、選択を解除します 円形を選択した状態で 塗りのカラーを再度表示させます 「表示」からプレビュー、 または GPUプレビューを選択します 円形の形を変える際に、Shiftキーを押したまま操作すると 縦横比が固定されます コーナーハンドルをドラッグしてサイズを大きくし ケーキの余白を埋めます サイズが決まったら、マウスボタン、キーの順に放します せっかく苦労してこれらのシェイプを選択したので この選択範囲を保存しておき 後からワンクリックで選択できるようにしておきましょう 「選択」メニューから 「選択範囲を保存」を選択し わかりやすい名前をつけて 「OK」をクリックします 何もない領域をクリックして、すべての選択を解除します 先ほどのシェイプを選択する必要がある場合、「選択」メニューから 「Cake base circles」の名前で保存したものを選択するだけで操作が完了します 以上です 最初に述べたように、Illustratorには選択のための 機能やツールが数多く用意されています それぞれ独自の機能があり、使い方を学べば学ぶほど 後の作業が楽になります この練習用ファイルで 他のアイシングの形を変えたり 同じカラーの紙吹雪を選んでカラーを変えたりしてみてください
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