白黒写真をワンクリックでカラー化!手順と美しく仕上げるコツを解説

白黒写真を見たときに「この場面は一体どんな色だったのだろう?」と思ったことはありませんか? 以前は難しかった白黒写真のカラー化や修復も、今ではデジタルツールを使って驚くほどカンタンにできるようになりました。特に「Adobe Photoshop」を使えば、誰でも手軽に白黒写真をカラー写真に変換できます。
この記事では、Photoshopを使って白黒写真をカラー化する方法をわかりやすく解説します。また、写真を自然で美しく仕上げるためのちょっとしたコツもお伝えします。初めてPhotoshopを使う方にも理解しやすいように解説していきますので、安心してご覧ください。
※当記事の情報は、2024年8月時点のものです。アプリケーションのバージョンにより、操作画面のUIや機能が異なる場合がございます。あらかじめご了承ください。
Photoshopで白黒写真をカラー化する手順
Adobe Photoshopは、プロの写真家やイラストレーター、個人で画像制作を楽しむ人まで、幅広いユーザーに支持されているPC向けの画像編集アプリです。デスクトップアプリ版とweb版があり、インターネット環境やPCのスペックに合わせて作業できます。
なお、Photoshopは7日間の無料体験が可能です。以下のリンクからアプリをダウンロードして、この機会にぜひお試しください。
それでは、白黒写真をカラー化する方法を確認していきましょう。
【手順1】「復元」機能で写真をトリートメントする
https://www.youtube.com/embed/HsSLKb3mm_I?si=54oQc2wGE8Xc7VeR
白黒写真をカラー化する前に、まずはニューラルフィルターの復元機能を使うのがオススメです。「写真を復元」機能を使うことで、写真の傷を修復できるほか、コントラストや細部を綺麗に強調できます。
仮に傷んでいない場合でも、このひと手間をかけるだけでコントラストが強まり、カラー化の際により鮮明に色を乗せられるので、ぜひお試しください。
まずはPhotoshopを起動します。画面左にある「開く」をクリックし、編集したい写真を選択しましょう。
写真をアップロードしたら、まずは念のため複製(Ctrl+J/Command+J)しておきましょう。複製して元のデータを残しておくと、加工に失敗した際もカンタンに元に戻せます。また、加工の内容ごとにレイヤーをわけておくと、各ステップでの調整がしやすくなり、加工前後の比較にも便利です。
次に、画面上部のメニューから「フィルター→ニューラルフィルター」の順に選択します。
すると、画面右側にニューラルフィルターのメニューが表示されます。
その中から「写真を復元」のスイッチをオンにしましょう。
なお、ニューラルフィルター内の各種フィルターを最初に使⽤する場合、機能をダウンロードする必要があります。まだダウンロードがお済でない場合は、「写真を復元」のクラウドマークをクリックしてダウンロードしましょう。
「写真を復元」のスイッチをクリックしてオンにすると、編集画面右側に「写真の強調」「顔の強調」「スクラッチの軽減」の項目が表示されます。各項目の効果は以下のとおりです。
- 写真の強調:色の濃淡を強め、ディティールを強調します。
- 顔の強調:AIが顔と判断した箇所をはっきりと表示させます。
- スクラッチの軽減:画像に付いた傷を軽減します。
スライドバーを左右に動かすことで、各項目の適用量を調整できます。今回はすべての項目を最大まで上げてみました。
以下の写真は、復元機能の使用前と使用後を並べたものです。加工前は写真表面に細かな傷が生じていましたが、復元機能使用後は綺麗に補正され、傷のない仕上がりになりました。
写真の下地が整ったところで、続いてはいよいよカラー化していきましょう。
【手順2】ニューラルフィルターのカラー化で着色する
白黒写真の着色工程でも、引き続きニューラルフィルターを使います。
先ほどと同じように、画面上部のメニューから「フィルター→ニューラルフィルター」の順に選択しましょう。
そして、画面右側のニューラルフィルターのメニュー内から「カラー化」の項目を選び、スイッチをオンにします(※「復元」と同様に、初めてこの機能を使う場合にはダウンロードが必要です)。
すると、白黒写真が一瞬でカラー化されます。最後に右下のOKボタンを押せば、編集は完了です。
このように、ニューラルフィルター機能を使うと、生成AIが自動でカラー化してくれます。たったのワンクリックで綺麗に着色できるので、非常にお手軽です。
なお、復元の項目と同様にカラー化でも右側のパネルから、細かな調整が可能です。
色調補正オプションのスライダーを左右に調整すれば、自分好みのカラー調整ができます。
全体の色味は「トーンカーブ」機能からも調整可能です。
トーンカーブとは、画像の明暗やコントラストを調節できる機能のこと。画像全体の明るさや色合いを細やかに調整し、好みの雰囲気に仕上げられます。
トーンカーブに関する詳しい内容は、以下の記事で詳しく解説しています。より細かな色彩調整をしたい場合には、ぜひご参照ください。
Photoshopで蘇る、鮮やかな思い出の瞬間。
白黒写真に色を追加するだけで、写真が持つ雰囲気やストーリーが鮮やかに蘇ります。
古いアルバムに眠っている写真をもう一度見直して、再び色彩を吹き込んでみませんか?
ここからは、今回ご紹介した方法を用いて、Photoshopで白黒写真をカラー化した作例をご紹介します。
幼少期の記憶に彩りを添えて
幼少期の白黒写真をカラー化した作例です。
彩りが加わることで、当時の情景や感情が一層深く感じられるようになりました。
色彩で鮮やかに蘇る、雪原を駆ける列車の風景
雪原を運行する電車の風景写真です。
色彩が加わることで、白黒の世界では見えなかった奥行きや躍動感が、一層リアルに感じられるようになりました。
色が蘇り、輝きを増す一輪のひまわり
モノトーンでスタイリッシュな印象から一変して、ひまわりの生命力が強く感じられるようになりました。
鮮やかな色合いが温かさも添えています。
色を取り戻した、古き良き路地裏の風情
時代の流れを感じさせる懐かしい路地裏が、色彩によってその魅力を再び取り戻しました。
看板や建物に色が加わることで、かつての風景が鮮やかに再現され、当時の情景が蘇っています。
光と色が蘇る、夜のブロードウェイ
ネオンが輝くブロードウェイの夜景が、色彩の力で蘇りました。
当時の雰囲気が色と光で再現され、観る人をノスタルジックな気持ちに誘います。
色が記憶を呼び覚ます、あの日あの時のメモリアルな瞬間
パリの象徴、エッフェル塔を背景にしたメモリアルな写真です。
カラー化されたことで、特別な瞬間が自然と思い出され、感動が再び蘇ります。
色彩で彩る、華やかな夜のひととき
ゴージャスなパーティーシーンが、色彩の力で華やかに蘇りました。
色と光が加わり、写真全体にエレガントな雰囲気がプラスされています。
色で彩る、華やかな笑顔とレトロな商店街
昭和の街角に映える華やかな笑顔が、鮮やかに彩られました。
レトロな街並みと女性の明るい笑顔がいきいきと蘇り、懐かしさを一層感じさせます。
色彩が息づかせる職人のこだわり
一瞬の集中と長年の技が色とともに蘇り、職人のこだわりが鮮やかに伝わってきます。
静かな手仕事の空気感が、さらにリアルに感じられるようになりました。
ここまで、白黒写真をカラー化する手順や実際の作例をご紹介してきました。今回編集に使用したPhotoshopは、写真の修復やカラー化に限らず、あらゆる画像を思いのままに編集できます。最後に改めてPhotoshopの魅力をご紹介します。
Photoshopがあれば、どんな画像編集も思いのままに。
Photoshopは、プロのフォトグラファーやデザイナーから趣味で写真を楽しむ人まで、幅広いユーザーに支持されているPC向けの画像編集アプリです。画像の補正やエフェクトの追加はもちろん、合成や生成AIを使った画像生成など多彩な画像編集が可能で、プロフェッショナルな仕上がりを実現できます。
高度な写真補正ができる
Photoshopなら、写真の明るさや色味の微調整はもちろん、不要な要素の消去や高度な合成もカンタンです。例えば、古い家族写真を鮮やかに蘇らせたり、旅行の思い出を一枚の完璧な写真に仕上げたりと、あらゆるシーンで理想の一枚を実現できます。
多彩なデザイン制作に役立つ
SNS用のバナー、ポスター、webグラフィックなど、Photoshopにはクリエイティブを形にするための機能が多数備わっています。写真やテキストを自由に組み合わせ、プロ仕様のデザインが誰でも手軽に作成できます。
リアルなイラスト作成にも使える
Photoshopのブラシツールは、使う人の感性をそのままに表現します。水彩画や油絵のような繊細なタッチ、筆圧感知や傾きに反応するリアルな描画で、手描きの風合いをそのまま再現できます。
魅力的な写真・画像をシンプルに共有
Photoshopで仕上げた写真は、最適なサイズや形式で出力でき、SNSやウェブでの共有もスムーズです。プロフィール写真からカバー画像まで、思い通りにカスタマイズできます。
Photoshopがあれば、今回ご紹介した方法や豊富な機能を使って、画像をイメージ通りに仕上げられます。この機会にぜひPhotoshopを使って、想像を超えた新しいクリエイティブの世界をお楽しみください。