Photoshopの「消点」機能を使⽤すると、画像の複製や変形、修復といった作業を、写真の遠近感(パース)に合わせて簡単に⾏うことができます。このチュートリアルでは、パースのついた建物の壁⾯に合わせて、ポスターの画像を簡単に複製、配置する⽅法をご紹介します。まずは下の動画で⼀連の制作⼯程を確認しましょう。

本チュートリアル内で使⽤する主な機能
消点フィルター、不透明度の設定
⼿順
1. 遠近法を適⽤した⾯を作成する
2. 壁⾯のパースに沿ってポスターを配置する
3. レイヤーの不透明度を調整する
Photoshopを起動し、「ファイル」→「開く」から練習⽤サンプルファイルの「poster.jpg」を選択して開きます。ポスターのデザインが表⽰されるので、⻑⽅形選択ツールをドラッグして全てを選択し、「Control/Command + C」でコピーしておきます。
次に、練習⽤サンプルファイルの「shop.psd」を開きます。アパレルショップの画像が表⽰されるので、「ウィンドウ」→「レイヤー」からレイヤーパネルを開きます。「背景」レイヤーをパネル下部の「新規レイヤーを作成」にドラッグしてコピーを作成します。

「背景のコピー」レイヤーを選択した状態で、「フィルター」→「消点」から「消点」ワークスペースを開きます。
まず、遠近法が適⽤される⾯を作成します。「⾯作成ツール」を選択し、左側の壁⾯の4つの⾓をクリックして⾯を作成します。右側の壁⾯も同様に4つの⾓をクリックして⾯を作成します。各ポイントをドラッグすることで、⾯の形状やサイズを調整することができます。

最初にコピーしておいたポスターの画像「Control/Command + V」でペーストします。「選択ツール」を選んで、⾯を作成した左側の壁⾯にポスターをドラッグすると、壁⾯のパースに合わせポスターが⾃動的に変形します。
「変形ツール」に持ち替えて、まず⼿前から4つ⽬の窓に合わせて、⼤きさや位置を調整します。次にポスターを⼿前の窓に向かって「alt/option + Shift 」キーを押しながらドラッグすると、壁のパースに合わせて⾃動的に変形しながら複製されます。
同様に⼿前の窓2ヶ所にもポスターを複製して配置します。
今度は、ポスターを「alt/option」キーを押しながら⾓をまたいで右側の壁⾯へドラッグすると、⾯のパースに合わせて⾃動的に変形しながら複製されます。壁⾯に合わせて⼤きさと位置を調整します。ポスターを貼り終わったら「OK」をクリックしてワークスペースを閉じます。

レイヤーパネルで「背景のコピー」レイヤーの透明度を90%に設定します。こうすることで、ポスターが窓ガラスや壁に⾃然に馴染んだように⾒せることができます。

完成した画像は、ポスターの利⽤例として⾒る側にリアルに提⽰することができます。「消点」機能は、パースのついた画像で不要なものを除去するときなどにも便利にお使いいただけます。ぜひ試してみてください。
