チュートリアル記事初級20 分

Adobe Fireflyボードでアイデアをビジュアル化するクリエイティブワークフロー

Adobe Fireflyボードを活用すれば、生成AIの助けを借りつつ効率的にアイデアを形にできます。この記事は、Fireflyボードでアイデアを素早くビジュアル化してデザインの方向性を探るクリエイティブワークフローをお伝えします。

要件は決まっているのにイメージが浮かばないとき、Adobe Fireflyボードを活用すれば、生成AIの力を利用しつつ短時間で様々なビジュアルを得られます。生成した画像の整理や、ムードボードの作成もFireflyボードで行えます。

この記事では、Fireflyボードを利用して要件からビジュアルを生成するワークフローを紹介します。ビジュアルのアイデア出しに生成AIを効率的に活用したい方におすすめです。

この記事はウェビナーの内容を紹介しています。記事冒頭のアーカイブ動画と合わせてご覧ください。

必要なもの
アプリ内で使ってみる


目次:

  1. アイデアをAIと形にするワークフロー

  2. Fireflyボードを使う利点

  3. アイデア拡張の手法 1:文脈を踏まえた生成

  4. アイデア拡張の手法 2:複数案を一気に生成

  5. アイデア拡張の手法 3:既存の画像からバリエーション

1.アイデアをAIと形にするワークフロー

与えられた要件から具体的なビジュアルを生みだすとき、なかなかイメージが浮かばなかったり、参考画像を探すだけで時間が過ぎてしまったりするのはよくあることです。

そうした場面で生成AIを活用すると、とりあえず画像を生成して、生成された複数の候補の中からアイデアを膨らませるアプローチが可能になります。アイデアを探る可視化をスピーディーに行えるのがこのワークフローの最大の強みです。


また、生成AIが自分の頭の中になかったものも提示してくれるため、より広くアイデアを検討できるという利点もあります。

ここで生成AIを活用したアプローチの具体例を一つ紹介します。テーマは「宇宙旅行サイトのトップページに使うヒーロー画像」です。


この質問を生成AIに尋ねてみましょう。以下は、「宇宙旅行サービスのアイキャッチのバリエーションを4案、2x2で配置、主線ありのフラットイラスト、カラーは青と無彩色。ネガティブ:文字」というプロンプトで生成した画像です。


宇宙船の窓から見る宇宙、手を振っている宇宙飛行士、宇宙空間を飛ぶロケット、ロケットが発射されるシーンといったアイデアがビジュアル化されました。このように、目で見て確認してから作業をスタートできることが、生成AIを活用したアプローチの強みです。

この手法を取る際は、簡潔なプロンプトから始めて、言葉をだんだん付け加えてイメージに近づけるのがおすすめです。上の例のプロンプトは「宇宙旅行サービスのアイキャッチのバリエーションを4案、2x2で配置。ネガティブ:文字」というより単純なプロンプトから始まり、スタイルや色味を指定する条件を段階的に追加したものです。

2.Firefly ボードを使う利点

Fireflyボードは、生成AIを活用したアプローチを効率的に行える環境を提供します。集めた素材を整理できるイメージボード機能に加えて、画像や動画を生成できる生成AI機能が組み込まれているため、アイデアの方向性の検討、素材生成、ムードボードの仕上げまで一つの環境内で行えます。

以下は Fireflyボードの画面のスクリーンショットです。ブラウザー内で動作し、左右にツールバー、下部に生成パネルを開くボタンがあります。キャンバスには自由に好きな素材を配置できます。


Fireflyボードは Adobe Photoshopなど他のアドビのアプリとシームレスに連携できます。チームでボードを共有すれば、リアルタイムのコラボレーションも可能です。

生成している間に他の作業ができるのもFireflyボードの特徴です。生成中に生成ボタンをクリックすれば、同時に複数の生成を行えます。

3.アイデア拡張の手法 1:文脈を踏まえた生成

ここからは Fireflyボードを使用したアイデア拡張の具体的な使い方を紹介します。まずは生成AIにムードボードの作成を任せてしまう手法です。

最近の生成AIモデルはプロンプトの内容から意図を読み取ることが上手です。そのため、ムードボード自体を生成AIに生成させることが実用的になっています。

Fireflyボードで画像生成パネルを開き「スポーツブランドのムードボードを作成、ブランドカラーはオレンジ ネガティブ:文字」とプロンプトに入力します。

モデルに「GPT Image 2」を選択します。縦横比は「横」、画質は「中」にして生成ボタンをクリックします。


生成されたムードボードが以下になります。スポーツブランドらしい躍動感とブランドカラーのオレンジが反映された結果です。

この手法であれば、文脈を踏まえたムードボードを一度生成するだけで入手できます。他のシーンのムードボードを生成して制作の参考にするのも容易です。

4.アイデア拡張の手法 2:複数案を一気に生成

次は複数案を一気に生成する手法です。プロンプトを工夫すると1枚の画像の中に複数案を生成できます。時間とクレジットを節約しつつ多くのアイデアを得られる Fireflyボードの活用法です。

ここではアウトドアブランドのロゴ案を生成します。プロンプトは「架空のアウトドアブランド「TRIL RIDGE」のスタンプのバリエーションを12案、4x3で配置、背景は白、カラーは紺と黄土色の2色で構成」と入力し、生成ボタンを押します。


以下が生成結果です。 Fireflyボードでは同時に複数の生成を実行できるため、1枚の画像に12案作成できるプロンプトで同時に4回生成すれば48案をごく短時間で生成できます。数が欲しい場面で役立つ手法です。

5.アイデア拡張の手法3:既存の画像からバリエーション

Firefly ボードは案の生成だけでなく、既存の画像のバリエーション展開にも活用できます。この手法にはFirefly Image 5、Nano Banana 2、GPT Image 2などキャラクターの一貫性を保てるモデルを利用します。

ここでは既存のバナーの雰囲気を変えてバリエーションを生成する例を紹介します。元になるバナーは以下の画像です。


画像生成パネルを開いて、参照画像にバナー画像を指定したら、「ポップな雰囲気に変更したバリエーションを4案、2x2で配置」というプロンプトで生成します。同時に4回生成すれば、一気に16案を得られます。


以下は生成結果の一例です。指定通りにポップな雰囲気のバリエーション4案が生成されています。「ポップ」を「高級感」や「インパクトのある」などに変えて、異なるスタイルのバナー案を検討することも簡単です。

デザイナーが直面する「0から1を生みだす壁」は、頭の中だけで解決しようとすると時間がかかってしまいます。Fireflyボードを使えば、とりあえず生成して、目で見て選んで膨らませるアプローチでスピーディーに進められます。

生成AIをアイデアの初速を上げる手段の一つとして、ぜひ活用してみてください。

Q&A


以下は、チュートリアル配信時に寄せられた主な質問への回答です。


Q: Fireflyボードはデザイナー以外でも活用できますか?
A: 企画職やディレクターの方にももちろんおすすめです。言葉だけでは共有しづらいアイデアを、短時間で可視化できます。会議や提案資料の準備の段階でも活用しやすいのでぜひ活用してみてください。

Q: Fireflyボードは生成途中でキャンセルできますか?
A: Fireflyボードは現在キャンセルできません。

Q: 一度に何案生成させてもクレジット数は同じですか?
A: 1回の生成で1枚の画像内に複数案をまとめる場合は、画像内の案数にかかわらず1回分のクレジットが消費されます。ただし、生成ボタンを複数回押した場合は、その回数分のクレジットが消費されます。

※⽣成AI機能を利⽤する際に使⽤する⽣成クレジットの概要、ご⾃⾝が保有するクレジット数の確認⽅法などは「⽣成クレジットの基本 」で解説しています。


インストラクター

コネクリ

2026年9月8日