Photoshopのニューラルフィルター「写真を復元」(ベータ)を使⽤すると、損傷した古い写真をきれいに復元することができます。傷や折れ曲がり跡がついた写真でも、スライダーを動かすだけで簡単に修復できます。まずは下の動画で⼀連の制作⼯程を確認してください。

本チュートリアル内で使⽤する主な機能
ニューラルフィルター(写真を復元)
⼿順
1. ファイルを開いて「ニューラルフィルター」を実⾏する
2. 「写真を復元」を適⽤する
3. フィルターの適⽤量を調整する
4. ⾮破壊で出⼒する
ファイルを開いて「ニューラルフィルター」を実⾏する
Photoshopを起動し、「ファイル」→「開く」から練習⽤サンプルファイル「photo.psd」を選択して開きます。
ファイルが開いたら「before」レイヤーを選択した状態で、メニューから「フィルター」→「ニューラルフィルター」をクリックします。画⾯がニューラルフィルターワークスペースに切り替わります。
※「after」レイヤーは完成サンプルとなりますので、編集中は⾮表⽰のままにしておきます。

「写真を復元」を適⽤する
ニューラルフィルターの各種フィルターを最初に使⽤する場合、そのフィルターをダウンロードする必要があります。
「すべてのフィルター」タブを選択し、「復元」セクションの「写真を復元」のクラウドマークをクリックしてダウンロードします。
ダウンロードが完了すると、「写真を復元」の横のスイッチが⾃動でONになり、右側に操作パネルが表⽰されます。事前にダウンロードしてある場合は、スイッチをクリックしてONにします。

フィルターの適⽤量を調整する
「写真を復元」パネルのスライダーを動かして各項⽬の適⽤量を調整します。「写真の強調:30」、「顔の強調:20」、「スクラッチの軽減:50」に設定します。
ぼんやりとした写真がはっきりとし、傷や折れ曲がり跡もきれいに修復されます。

「調整」セクションでは、ノイズを軽減するための各種スライダーが⽤意されています。ここでは、「ハーフトーンのノイズの軽減:40」に設定します。

⾮破壊で出⼒する
調整が終わったら、編集結果をどのような状態で出⼒するかを指定します。パネルの⼀番下にある「出⼒」ドロップダウンメニューから、以下のいずれかの出⼒⽅法を選択し、「OK」をクリックします。
現在のレイヤー :元のレイヤーに対してニューラルフィルターが適⽤されます。
新規レイヤー :ニューラルフィルターによって⽣成されたピクセルのみ、新規レイヤーとして出⼒されます。
マスクされた新規レイヤー :元のレイヤーを複製し、そのレイヤーに対してニューラルフィルターがマスクとして適⽤されます。
スマートフィルター :ニューラルフィルターによって⽣成されたピクセルが、スマートフィルターとして出⼒されます。
新規ドキュメント :ニューラルフィルターが適⽤された状態で、新規ドキュメントが作成されます。
「現在のレイヤー」以外を選択すると、元画像に影響を与えないよう⾮破壊で出⼒されます。

ここでは、「新規レイヤー」を選択し、「OK」をクリックます。レイヤーパネルには、新規レイヤーが追加されます。

復元されたモノクロ写真を、ニューラルフィルターの「カラー化」を適⽤して、カラー写真に変換することも可能です。また「写真を復元」は、モノクロ写真だけでなく、カラー写真の復元にも利⽤できます。古い写真や傷んだ写真があったら、ぜひ試してみてください。
