YouTubeで人気の動画クリエイター水溜りボンドのカンタさんに、Premiere Proを使った動画編集のお悩みや疑問を解決してもらいます

動画を編集する際に細かく頭から編集するのではなく、まずは大枠のカット編集 をしていって、流れが固まったところで面白くなりそうというところにテロップやエフェクトを足しながら編集を進めていきます。長い尺だとどこから手を付けていいかわからなくなると思うのですが、とりあえず「なんとなく」でもいいので編集し始めるということが結構大事だと思います。

集をするときに、「キーボードショートカット 」を使うと編集が手早く出来ておすすめです。撮影素材の不要な箇所をどんどん間引いていくジェットカット編集をいかに効率良く行うかがカット編集の時短のカギになるので、編集点の追加、リップル削除、ギャップを詰める、マーカーの追加 などに自分が使いやすいオリジナルのショートカットを設定しています。ショートカットキーは、［編集］メニューの［キーボードショートカット］で設定することができます。

「自動保存 」です。自動保存を設定しておけば一定間隔で自動的に特定の場所にプロジェクトを保存させることができるので、Premiere Proが作業途中でフリーズしたり、誤ってプロジェクトを上書きしてしまった場合でも、自動保存されたプロジェクトファイルが残っているので、作業を復元することができます。初期設定では、プロジェクトは 15 分間隔で自動的に保存されますが、保存間隔は分単位で指定が可能です。

テロップに緩急をつけることですね。シンプルなテロップと豪華なテロップを混ぜたり、色やフォントを話す人やフレーズごとに変えてみたり、強調したい部分はアニメーションを入れたりしています。同じシーンでもテロップの工夫次第で印象が大きく変わりますよ。エッセシャルグラフィックスで、よく使うテロップのスタイルを作成して登録しておけば、簡単に切り替えることができます。僕の場合、自分が演者であり編集者でもあるので、動画のオチが弱かったなと思うときは編集で笑いを取るぞ！という感じで、常に二枚刃で戦っています（笑）。最終的には一番は自分が楽しんで編集することが、面白い動画につながるコツだと思います。

撮影した動画の音声に雑音が多い場合は、「ノイズリダクション 」や「エッセンシャルサウンド」の機能を使うと手軽にきれいな音声に補正することができます。１つが、「オーディオエフェクト」にある「ノイズリダクション>クロマノイズ除去」で雑音を消したり、「リバーブ除去」で反響を抑えたりといった細かい調整ができますし、もっと手軽なのが、「エッセンシャルサウンド」を使えばプリセットを選ぶだけで、シーンや音声に合わせて自動でノイズを減らして音声を聞き取りやすくしてくれます。「それどうやってできた？」というくらいに、本当に風の音などが消えたりしますよ。

複数のカメラで撮影しているときは、音声の「同期 」を使用すれば一発です。音声の「同期」を使用すれば、Premiere Proが音声の波形を読み取って自動的にクリップの位置を調整して音声を合わせることができます。自分もこの機能を知るまで、ずっと手動で合わせていたので知ったときは驚愕でした！この機能を使ってからは編集がだいぶ楽になりました。

僕はPremier Proを使っていた大学の先生から勧められたのがきっかけでしたが、今自分が使えるようになったからこそ、得られる無限大の価値があるなと気づいたので、結果的にあの時ここに投資しておいて良かったなと感じます。僕にとっては、編集ソフトは陸上選手で言うと「靴」のような大切な存在なので！やっぱりプロの現場でも使われるだけあって色々なことができますし、その分もちろん難しいところもありますが、全部の機能を覚える必要はないので。パソコンの入門ソフトぐらいに捉えて、スキルはやりながら上達すればいいんです。まずは楽しんで、やってみましょう！