オンデマンドセミナー

研究職×デザイン|視覚化スキルを磨いて、国内外の研究プレゼンスを向上!

オンデマンド



[概要]ゲーム、映像などコンテンツにおいて世界で存在感を示している日本ですが、アドビが2022年に9か国で行った調査よると、自分をクリエイティブであると考えている人の割合で、日本は他国に大きく水をあけられて最下位でした。デザインは身近にありながら、その活用に関して学ぶ機会は少ないのではないでしょうか。

研究の現場においても、専門的な研究の価値を多くの人にわかりやすく伝えることは簡単ではありませんがそこで役に立つのがデザインの持つ力です。革新的なアイデアも多元的な指標を持つ成果も、適切に視覚化すればより効果的かつ創造的に伝えることができます。本セミナーは研究におけるデザイン学の先駆者でいらっしゃいます筑波大学名誉教授 山中先生をお招きし、『世界で戦えるデザイン力』をお話しいただき、日本デザイン学会で数々の賞を受賞され、デザイン学をリードされている、東海大学 准教授 富田先生に研究成果を明確に伝える『研究概念の視覚化』についてレクチャーいただきます。アドビからは研究職に役立つデザインスキル・すぐに使えるテクニックをご紹介します。是非研究結果がより広く、より分かりやすく伝わるヒントとなれば幸いです。

 

 

[Agenda]

基調講演: 筑波大学 名誉教授 山中 敏正先生

「研究の可視化をめぐるジレンマについて〜世界で戦えるデザイン力とは〜」

研究者としてその成果をグローバルに打ち出していく時に最も重要視すべきことは何でしょうか。研究といっても、生命科学や物理・工学などのいわゆる理科系の研究から人文社会系の研究まで多様ですが、共通して言えることは、解明したい現象に影響を与える要因は常に単純では無いということでしょう。そこで研究者は研究対象の事象に対して影響する多くの要因の関係を解きほぐし、できるだけシンプルな形で表現しなくてはなりません。ところが、シンプルな形が重要ということは分かっていても、どうしてもデータの精度や条件など、研究の成果を間違い無く伝えようとすると沢山の事柄を付記したくなりますし、表現の方法も専門的になっていき、結局、ピンと来るのに時間がかかる、という現象が起こりがちになります。 このセミナーでは、研究の可視化におけるデザイン力の活用という観点から、様々な事例を比較しながらそのポイントとなりそうな事柄について、特にデザイナーと研究者の間で起こりがちなジレンマについてみていきたいと思います。

 

 

セッション1:東海大学 准教授 富田 誠先生

「Visualize (Y)our Research | 研究概念の視覚化」

研究計画書や論文などで文章だけでなく図で研究概念を明示することがあります。しかし、図形ソフトで作図をしてもうまくまとまらない経験はないでしょうか。そもそも、私たちは何かを説明しようとしたときに身振りが出現しますが、頭の中にあるそこには立体的なイメージが存在しているのではないでしょうか。そこで、私は手に触れる様々なもの(タンジブルオブジェクト)を用いて一度、研究の対象物を立体的に視覚化し、そこで表現されたものから平面的に表現するワークショップを行っています。

本レクチャーではそのような事例を説明しながら頭の中にある概念を順を追って視覚化する技法をご紹介します。

 

 

セッション2:アドビ デザイナー 近藤 祐爾

「研究職に役立つデザインスキル・すぐに使えるテクニック」スキル、成果物を支援できるアドビのツールと活用Know-howを紹介

玉山尚太朗

[講師]

山中 敏正 先生 

筑波大学 芸術系 名誉教授

日本デザイン学会 監事。デザイン学学位プログラムに所属しており、感性と理性を育む芸術教育の再生に取り組む。研究分野は、デザイン学、感性情報学・ソフトコンピューティング、感性工学、生理人類学など。『デザイン要素の「ちがい」を魅力に変える「目利き力」の感性科学的基盤解明』等デザインに関する著書も多数出版。Profile

玉山尚太朗

[講師]

富田 誠 先生

東海大学 教養学部 芸術学科 准教授

武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業(原研哉ゼミ)。早稲田大学大学院国際情報通信研究科修了(長幾郎研究室)。デザインエンジニアリング系のスタートアップ創業、早稲田大学政治学研究科助手などを経て、現職。非常勤として厚生労働省広報室 参与、総務省行政評価局 アドバイザー早稲田大学非常勤講師など。近年は様々な専門家がいかにコラボレーションするか、デザインの視点から研究している。

 

玉山尚太朗

[講師]

近藤 祐爾(Yuji Kondo)

アドビ株式会社 マーケティング本部 教育市場部 デザイナー

Adobe Creative Cloudの製品技術全般に精通し、グラフィックデザイン、Webデザイン、広告制作などの実務経験を活かして、クリエイティブ製品のエバンジェリストとして主に活動しています。20年以上の活動を通したデザインに関する幅広く深い知識と実務経験等に裏づけされたユーザー目線での説明、解説に定評があります。近年は教育分野、特に高等教育分野において、コミュニケーション能力をデジタル技術で育成することに取り組んでいます。