デザイン
フラットロゴデザイン入門
この2Dスタイルのデザインでは、簡潔さ、ミニマリズム、そして現代的感覚を兼ね備え、ひときわ注目を集めるロゴが作成できます。フラットデザインの世界を探求し、オリジナルのフラットロゴを作る方法を学びましょう。
近年人気を集めているフラットロゴ
ブランドを盛り上げる力が欲しいなら、フラットロゴが最適かもしれません。フラットロゴデザインとは、2次元の、シンプルで、シルエットを主に使い、ハイライトも影も複雑な詳細もないデザインのことです。
Instagram、Spotify、Netflix、Appleなど、人気のブランドは、おそらく近年になってロゴをフラットロゴに切り替えているはずです。その理由は明解です。フラットロゴは、簡素で、現代的で、見てすぐわかるからです。既成のブランドをアップデートする必要があるなら、または、フラットデザインの基本的概念を理解したいなら、このガイドでフラットロゴを制作するためのコツを学びましょう。
フラットロゴデザインの利点
読みやすい
ロゴにとって重要なのは、顧客とのコミュニケーションとブランドの認知度です。「コミュニケーションは迅速でなければなりません。そのためにはシンプルなロゴが必要です。ロゴが複雑であればあるほど、見て理解するプロセスに時間がかかり、コミュニケーションが難しくなります」とデザイナーのGeorge Bokhua氏は言います。フラットロゴを作ってみましょう。立体的な深み、ハイライト、影、テクスチャ、複雑なディテールを全部取り除くと、残るのは一目で理解できるシンプルな形です。そしてこれこそが人の記憶に残るのです。
柔軟性がある
シンプルなフラットロゴは、サイズを自在に変えることができます。企業のロゴは、名刺からレターヘッド、携帯アプリのアイコンまで、あらゆる面で見やすくなければなりません。ミニマリスト的なデザインの要素と色によって、フラットロゴは、あらゆるサイズの媒体で柔軟に対応できます。
今のトレンドである
フラットデザインは実用的であることはもちろん、今、最も人気のあるグラフィックデザインのスタイルでもあります。簡素化した2Dスタイルのデザインは、現在人気のあるもう1つのデザイン理論である「ミニマリズム」にも相通じています。ブランドのアイデンティティを刷新しようとする企業の多くが、ミニマリスト的なフラットデザインを使って、現代的な感覚を取り入れています。
フラットロゴデザインの特徴
印象的な形状
効果的なフラットロゴを作るのに最も重要な要素は、基本となる幾何学な模様です。ミニマリストロゴと同様に、その目的は余分なディテールをすべて省き、見てすぐにわかるシルエットを作ることです。「歴史上の有名なシンボルには、十字、星、月のシンボルのほか、有名な洞窟壁画や旗などもありますが、それらはすべてフラットです。ロゴが長い間親しまれるためには、まず優れたフラットデザインでなければなりません」とBokhua氏は指摘します。
シンプルな文字
フラットロゴに使うフォントは、ほとんどの場合サンセリフです。フラットロゴは、すぐに記憶に残る、現代的な外観を目的としています。混みいった感じのフォントでは、その目的を達成できません。シンプルでシャープなフォントを使い、文字をできるだけ少なくすることで、強いインパクトを与えます。
コントラストと色
フラットロゴでは、複雑なディテールや深みを避ける代わりコントラストを強調します。グラデーションやテクスチャといったツールを使わなくても、色を使って簡単にコントラストを作ることができます。そうすれば、形が互いに混ざり合いません。
明瞭な外観を出すには、色は1色か2色で大胆な色を選びます。どのようなロゴも、グレースケールにした時ははっきりと見える必要があります。まず白黒で形をどのように伝えるか考え、その後で色を考えましょう。
フラットロゴデザインを作る方法
調査をおこなう
効果的なロゴは、スケッチではなく総合的なリサーチで始まります。宣伝したい商品またはサービスについて遺漏なく調べる必要があります。クライアントからの仕事なら、その会社の歴史、使命、価値観、競合関係、ターゲットとする消費者について、クライアントに質問する必要があります。その会社について知れば知るほど、ロゴも強力になります。なぜなら、入手した情報をすべてそのデザインに組み込むことができるからです。
アイデアを集める
ロゴのコンセプト化、コンセプトのさらなる探求、クライアントのアートに対する考え方のビジュアル化のサポートにはムードボードが大変役に立ちます。Behanceを検索して、ロゴのアイデアを集めるか、または他のアーティストのデザインの実例を見て、自分のデザインに取り入れることができそうなロゴ、カラーパレット、文字、画像などを使用します。
デザインする
色々なアイデアが浮かんできたらすかさず描き出してみましょう。完璧なものでなくても良いのです。「シルエットから始めましょう。それも強いシルエットが必要です。ロゴの中に何を入れるかは、その後で考えます。建築と同じで、印象的な構造には見てすぐわかるシルエットが必要です」とBokhua氏は言います。
コンセプトをいくつかビジュアル化しましたら、2つほど選んでさらに深く掘り下げていきます。「私はほとんどの場合、白黒で描いていきます。クライアントに見せる最初のプレゼンテーションは、いつも白黒です。色は後で付けます」とBokhua氏は言います。作業がさらに進行していくまでは、自分もクライアントも色によって惑わされないように、最初は色を忘れることにして、デザインそのものに焦点を絞っていきます。
ゼロから始めるのは大変だという場合は、ロゴテンプレートや、無料のロゴメーカーを使ってみましょう。これらは、デザインをすばやく作成したり、最初のアイデアを効率よく考えたりするのに便利です。
以上、効果的なフラットロゴを作る方法を学んできました。早速自分で作ってみましょう。フラットロゴが目標とするロゴでなかったとしても「フラットロゴを上手く作れるようになれば、他のタイプのロゴも簡単にデザインできるようになります」とBokhua氏は強調します。楽しみながらフラットロゴを作成してデザインのスキルをもっと磨いていきましょう。
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