ECサイトの売上を上げる「いい商品説明」とは? 文章の書き方から写真の撮り方まで解説

これまで失敗した提案を振り返ってみて

 

 

ECショップの商品説明や商品写真を作成する際、どんなことを意識していますか?重要なポイントを押さえるだけで、顧客目線の商品説明を作ることができます。

 

 

ECショップで販売されている商品には当たり前のように記載されている「商品説明」。ECショップの目的は実際の店舗と同じ「自店の商品が選ばれ、売れること」であり、「あなたにはこの商品を買う理由がある」ということをお客さんに説明し、納得してもらう必要があります。

 

ではECショップの売上が上げる「よい商品説明」とは、いったいどのようなものなのでしょうか。作成のコツをご紹介します。

 

1. ECショップにおける「商品説明」とは?

2. 商品説明とは、「お店の販売員」

3. あなたの商品説明は「販売者目線」になっていませんか?

4. 読者に響く商品説明。ポイントは「直感」と「論理」

5. 売り上げを伸ばす商品説明の書き方。その構成とポイント

6. イメージ写真とディテール写真を組み合わせ、より魅力的な商品説明を

7. 購入者目線を意識して、商品の魅力を伝える努力をする

 

 

1. ECショップにおける「商品説明」とは?

 

 

商品説明は、「この商品はこういった人に向いています」「この商品はこのように使ってほしい」という、店側、売り手側が商品について、その使用用途やスペックを説明している文章や写真のことです。

 

スーパーマーケットや百貨店など、実際の店舗であれば商品を手にとり、その使い方をイメージすることもできますが、ECショップではそれができません。そのため、商品説明がないとその商品がどういったものであり、どのような使い方をすればよいのか、購入者の解釈に委ねることになってしまいます。

 

その結果として、その目的や役割を正しく理解していないまま商品が購入され「低評価」をつけられてしまったり、最悪の場合はクレームや事故が起きたりしてしまうこともあります。

 

  

2. 商品説明とは、「お店の販売員」

 

よい商品説明とは、購入者と同じ目線にたち、お客さんが購入に至るまでの不安を丁寧に払拭するものです。商品ページを見るだけで、その商品を欲しくなってもらい、購入における不安を解消させ、最終的に買ってもらう、という一連の流れを、ワンストップで完結できる状態を目指しましょう。

 

分かりやすく例えるならば、ECショップの「商品説明」は、実店舗における「販売員」と同じ役割を担っています。素材や製造年月日、生産地がただ列挙されているものはあくまでも「商品情報」であって、「商品説明」ではないのです。

 

たとえばアパレルショップの店員さんなど、トークが上手な販売員さんに出会ったら、ついつい商品を買ってしまう、ということが思います。それはただおしゃべりが得意なのではなく、「購入者目線」で知りたいことや、求めている情報を伝えているから。商品の魅力を説明しながら、「お客さんが(今すぐ)この商品を買うべき理由」を先回りして提示することで、お客さんは商品を購入します。

 

1. 課題の提起

 

ECショップの商品説明も同じです。「この商品を買うことによって、どんなメリットがあるのか」と購入者は考えながら買い物をしていますので、「購入者目線」にあわせた説明を心がけましょう。

 

販売員とは違い、お客さんはECショップに対して商品の情報を自分から聞くことはできません。チャットサービスなどを導入しているお店もあり、問い合わせることももちろんできますが、「そこにいる人に聞くことができる」のと違い、わざわざ問い合わせるハードルは実店舗よりもかなり高いのです。ECショップでは、お客さんが気になると予想される情報を先回りして魅力的に商品説明を作成しておきましょう。

 

  

3. あなたの商品説明は「販売者目線」になっていませんか?

 

インターネットの普及により、多くの企業が気軽にECショップを立ち上げることができるようになりました。1つのECショップで販売されている商品数も増えましたが、その商品の魅力が伝えられていない商品説明も目にするようになりました。

 

わかりやすい失敗例が、商品情報だけを淡々と書いてしまい、商品の魅力がアピールできていないパターンです。

 

商品に対する熱量はあるけど「販売者目線(製造者目線)」の商品説明に終始してしまっているケースもあります。

 

メーカーさんや生産者さんが運営するECショップに多いのが、「私たちは一生懸命作っています」「材料にもこだわっています」といった自分たちのこだわりばかりを主張してしまうパターン。こだわりを知ってほしいばかりに、「商品が購入された後、お客さんはなにが得られるのか」「購入したらどうなるのか」といった視点が欠けているのです。

 

たとえるならば、一方的なラブレターのような商品説明といったところでしょうか。「この商品を届けたい!」という思いが強過ぎると、商品説明の主語が自分ばかりになってしまうことがあるので注意が必要です。

 

  

4. 読者に響く商品説明。ポイントは「直感」と「論理」

 

ECショップで商品を売るにあたって、簡単な「購入者の心理」を知っておきましょう。

 

商品をチェックしている購入者は、まず「商品のよさ」を直感で判断し、その後に「理屈」を埋めて納得したうえで、ようやく商品を購入しています。人によってどちらを重視するかは変化してきますが、購入にはこの2つの思考プロセスを経て購入というアクションに至ります。

 

では、この考え方を商品説明に反映させるとどうなるのでしょうか。

 

商品説明における「イメージ写真」やキャッチコピーは、お客さんの心を掴み、直感を刺激するためのもの。その一方、商品のサイズや製造背景、他社との比較などを伝える「ディテール写真」や商品説明の本文は、理屈を説明して納得させるためのもの。このように役割を分けて商品説明を考えてみましょう。

 

 

4. 採用後のメリット

 

この直感的な要素と論理的な要素は両方とも大事なのですが、必ず「直感的な要素」から訴求するようにしましょう。

 

「論理的な要素」から説明すると、購入には至りにくいのです。まずは「(商品の)なにかよさそうな感じ」もしくは「嫌なことが解決できそうなイメージ」をアピールし、「なぜよいのか、どうよいのか」「具体的にどう解決するのか」という情報を後から補完してあげることで、読者を説得するという一連の流れが大事になってきます。

 

 

  

5. 売り上げを伸ばす商品説明の書き方。その構成とポイント

 

では、よい商品説明の書き方について解説していきます。ただ闇雲に情報を詰め込むのではなく、伝えるべき情報を整理し、適切な順番で伝えて上げる必要があります。そこで必要な要素の頭文字を取った「BEAF(ビーフ)」を意識しながら商品説明を構成するのがおすすめです。

 

① Benefit(購入メリット)

② Evidence(論拠)

③ Advantage(競合優位性)

④ Feature(さまざまな特徴)

 

この考え方を意識して商品説明を書くことで、お客さんに伝わりやすくなり、それが売り上げにも繋がります。では実際に、牛肉を扱っているECショップを例にそれぞれの要素を解説していきしょう。

 

 

① Benefit(購入メリット)

 

この箇所の役割が、最初に「直感」に刺激を与えること。この商品はどのような分かりやすい購入メリットがあるかをここで訴求します。牛肉であれば、美味しそうなステーキの画像と、「柔らかくておいしい!」というキャッチコピーがそれにあたります。

 

② Evidence(論拠)

 

ここでは①の論拠を説明します。「この牛肉はグルメな〇〇さんに紹介されたことがある」「テレビで紹介された」「ランキングでは1位をずっと取っています」など、数字やデータを使い、理由を提示して働きかけることがポイントです。

 

③ Advantage(競合優位性)

 

お客さんが気になる「他のお肉とどう違うのか?」という差別化ポイントをここで解説します。あくまでも相対的な比較なので、どんな商品にも、よく探せば競合優位性は見つかるはず。ここでも数字やデータを活用しながら自社商品の強みを打ち出しましょう。

 

 

④ Feature(さまざまな特徴)

 

最後の要素では「購入しても本当によいのだろうか?」という不安を打ち消すために、細かい商品情報を漏れなく説明しましょう。「何枚入りなのか」「冷凍保存か、冷蔵保存か」「どのくらいのサイズか」「到着まで何日か」など、考えうるすべての求められる情報を記載し、「これなら安心して買えるな」という状態をつくりましょう。

 

この他により売り上げを上げるための重要なポイントは、「今すぐ買う理由」を訴求することです。

 

実際の店舗では「衝動買い」が起きますが、ECショップでは自由な時間に購入を検討することができるため、いくらよい商品でも「今度買えばいいか」と判断されてしまうことも珍しくありません。そうすると、再び戻ってきて買ってもらえる可能性は低くなります。

 

そこで①のBenefitや③のAdvantageで、旬の商品であることや期間限定、数量限定であることなどもしっかりアピールしてあげることが大事です。

 

   

 

6. イメージ写真とディテール写真を組み合わせ、より魅力的な商品説明を

 

商品説明を彩る写真も、売り上げを伸ばすために重要な要素の1つ。「写真の撮り方が分からないから」「物がいいから写真くらい力を入れなくても」といった理由で、倉庫でそのまま撮ったような写真を使ってはいませんか?

 

商品説明における画像は、いわば販売員の「顔」。良さを出そうと写真加工にこだわるのではなく、「わかりやすさ」を意識して、シンプルにその商品のよさが分かる写真を使ってあげましょう。写真を効果的に活用するためには、「その写真を通してなにを伝えたいのか」を明確にしてあげましょう。

 

写真には伝えたいメッセージの違いから、大きく「イメージ写真」と「ディテール写真」の2種類に分けられます。

 

 

イメージ写真

 

商品説明の冒頭や商品一覧に使われる、最初に目に飛び込んでくる写真です。牛肉であれば、盛り付けイメージの写真や商品全体が分かる写真がイメージ写真にあたります。イメージ写真の目的は人の直感を刺激し、思わずクリックさせたり、細かい商品説明に誘導したりしてあげること。そのため、購買意欲を刺激するインパクトのある写真を使いましょう。

 

 

ディテール写真

 

イメージ写真が直感を刺激する一方、このディテール写真は理屈に訴え、不安を払拭したり、購入への納得感を与えることを目的としています。商品のサイズ感、素材や構造、ギフト用のパッケージなど、④のFeatureの内容を補強するように、お客さんが知りたい情報を写真で伝えましょう。

 

 

写真はまず見た目が勝負

 

商品写真を撮るうえで最もやってはいけないのは、「あったほうがいいから」といった理由で漠然と写真撮影をすることです。

 

「商品のサイズ感を伝えるための写真」と「商品の使用シーンをイメージしてもらうための写真」では、当然写っているものの内容も変わってくるはず。「大きさを伝えるための写真」であれば、商品の横に比較できる別のモノを置いておくなど、それぞれの目的に合わせた工夫をするようにしましょう。

 

さらに美しい写真を目指すのであれば、Adobe Lightroomを使用してみるのはいかがでしょうか。撮影した写真の明るさ・色味の調整やトリミングだけでなく、余計な映り込みの除去や細かいポイントの修正も可能に。「ただ撮影しただけ」の写真以上に、商品の魅力をよりよく伝えることができるでしょう。

 

  

7. 購入者目線を意識して、商品の魅力を伝える努力をする

 

お客さんに選ばれるためには、選んでもらうための工夫と努力が必要です。

 

商品説明はお店の販売員さんと同じ。販売員さんが無言で不愛想だと、お客さんはそのお店で商品を購入したいと思いません。商品説明も同じで、しっかり商品の魅力をサイト内で伝える努力を忘れずに行うべきです。

 

説明不足やひとりよがりではなく、「購入者目線」を忘れず、自分の商品は「誰から」「なぜ」選ばれる商品なのかを考え、商品説明でアピールしましょう。

 

 

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取材協力:川村トモエさん(コマースデザイン株式会社 取締役)

コピーライター、コンサルタント。ユーザーにシンクロした商品コンセプト立案やキャッチコピーなどを得意とし、ヒット商品を多数企画。中小規模のネットショップを中心に、EC運営に留まらず、広範囲にわたり親身でわかりやすいコンサルティングを提供している。自治体での講演や雑誌・メディアへの寄稿も多数。

 

 

(執筆:大木一真│モジカク株式会社 編集:ノオト)

 

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