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動画編集のコツをマスターして効率的に作業を進めよう

動画の編集作業に慣れないうちは時間がかかってしまいますが、編集のコツをつかむことで効率的に編集を進められるようになります。動画編集のコツについて解説します。

目次

動画編集のコツをマスターして効率的に作業を進めよう

動画編集に便利な機材をそろえて編集作業を効率化

ファイルの管理やソフトウェアの設定をして編集作業を効率化

編集テクニックを覚えて、動画を上手に編集する

動画編集のコツをつかんで効率的に作業を進めよう

動画編集のコツをマスターして効率的に作業を進めよう

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たくさんの動画を作っていくのであれば、いかに編集作業を効率化させるかがポイントです。編集作業がスムーズに進めば、動画制作の時間を短縮することができます。そして、編集テクニックを覚えることも重要です。例えば、カットとカットをどのようにつなぐといいのか、撮影した動画素材に問題がある場合はどのようにリカバーすればいいのかなど、編集でできることはたくさんあります。

ここでは、YouTubeで活躍している高澤けーすけさんに、動画編集のコツについて解説していただきました。

動画編集に便利な機材をそろえて編集作業を効率化

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編集作業を効率的に進めるには、動画編集に便利な機材を用意するといいでしょう。ある程度のコストがかかりますが、編集作業が格段にスピードアップします。

ここでは、どのような機材を用意すればいいのかご紹介します。

大型のモニターやサブモニター

大型のモニターがあると、編集作業しやすくなります。モニターが大きければ、Adobe Premiere Proなどの動画編集ソフトウェアを使う際、編集作業を行うワークスペースを広く使えます。ワークススペースを広く使えると、タイムラインパネルを大きく表示して、クリップの編集でカットする位置などを決めやすくなるのです。

また、大型モニターの代わりに、モニターを複数用意するという方法もあります。動画編集ソフトウェアには、たくさんのタブやウインドウがありますので、モニターが複数あれば、それぞれのモニターに作業ウインドウを開くことができます。Premiere Proであれば、メインモニターにタイムラインパネルを配置し、残りはサブモニターに配置して表示するといったように、タブやウインドウを並べて表示することで、効率的に編集作業を進めることができるのです。

【高澤けーすけ】

ノートパソコンなど、モニターが小さいPCで作業する場合、外部モニターをつけると作業がはかどります。

編集コントローラーや多機能マウスなどの補助入力装置

動画を編集するときには、編集作業用のショートカットを登録できるボタンやダイヤルがたくさんついた、編集コントローラーを導入すると作業の効率化を図れます。こちらもコストはかかりますが、編集コントローラーは、複数のソフトウェアで利用できますので、動画編集以外の作業も効率的に進められます。Adobe製品であれば、Premiere Proだけでなく、Photoshop、Illustratorなどのショートカットも登録することが可能です。

また、ショートカットを登録できる多機能マウスを使用することでも、動画編集作業を効率化できます。

【高澤けーすけ】

私はマウスの代わりにトラックボールを使っています。トラックボールはスペースを取らないので、カフェや電車で移動している中でも作業できるので便利です。

ファイルの管理やソフトウェアの設定をして編集作業を効率化

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ファイルの管理やソフトウェアの設定も、編集作業を効率化するコツのひとつです。続いては、初心者が知っておくべきファイルの管理やソフトウェアの設定などをご紹介しましょう。

フォルダを整理してファイル名を統一する

動画制作に使用する素材は、撮影した映像、BGM、効果音、静止画など、多数あります。そこで、これらをひとつのフォルダでまとめておくのではなく、素材ごとにフォルダを作成することで、ファイルの管理がしやすくなります。

フォルダ名やファイル名は、一定のルールを決めておくと便利です。また、日付などを入れることでよりわかりやすくなります。しかし、3月21を「0321」としてしまうと、翌年以降と被るおそれがありますので、「210321」のように西暦を入れるといいでしょう。

【高澤けーすけ】

私が撮影するVlogは、シーン別にフォルダを分けています。例えば、「電車に乗る」「到着する」「ごはんを食べる」「撮影する」などです。その上で、自分が話をしている動画を「Aロール」、それ以外を「Bロール」としてフォルダ分けしています。細分化することにより、素材のボリューム感を把握できるので便利です。

トラックやクリップを分類して管理する

トラックを分類して管理することも、動画編集の効率化につながります。例えば、ビデオトラックの1にメインの映像、ビデオトラックの2に静止画素材、ビデオトラックの3に字幕やテロップ、オーディオトラックの1にメインの音声、オーディオトラックの2にBGM、オーディオトラックの3にSE(効果音)を入れるというルールを決めておきます。編集作業にPremiere Proを使用しているのであれば、色調整のための「調整レイヤー」を置くビデオトラックがあってもいいでしょう。

また、クリップもトラックに振り分けるだけでなく、種類ごとに分類すると便利です。Premiere Proであれば、クリップにラベルを適用することで、色で分類することもできます。

【高澤けーすけ】

トラック分けをしたら、編集作業に使わないトラックにロックをかけておきましょう。ロックをかけることで、クリップの上書きなどの編集ミスが起きなくなります。

使用頻度の高いコマンドのショートカットをキーボードに設定する

動画編集に限定したことではありませんが、ショートカットキーを多用するとソフトウェアを効率良く使えます。

Premiere Proであれば、キーボードにショートカットキーが設定されています。このショートカットキーはカスタマイズも可能なので、使用頻度の高いコマンドがあれば、ショートカットをキーボードに設定しましょう。

【高澤けーすけ】

Premiere Proであれば、「カット」と「リップル削除」のショートカット登録しておくと便利です。また、ショートカットキーだけでなく、ワークスペースも自分用にカスタマイズするといいですよ。

キーボードのショートカットの設定については、下記の記事で詳しく説明しています。

Premiere Proのキーボードショートカット | Adobe

編集作業の順番を決める

編集作業の順番もルール化しておくと、効率的に作業を進めることができます。ルールを決める場合、できるだけ次の作業に影響の出ない順番にすることをおすすめします。

例えば、動画のカット編集が終わってからBGMをつけるとします。しかし、動画を確認したときに編集ミスが発覚すれば、BGMの位置などの調整が必要になるでしょう。ですから、動画のカット編集が問題ないかを確認してから、BGMをつけるほうが編集の順番として効率的といえます。

動画編集の順番は、後でリカバリしやすいものと、しにくいものがありますので、自分なりにスムーズに進められる作業の順番を見つけておいてください。

【高澤けーすけ】

編集作業の順番は、制作する動画の種類によって変わってきます。しかし、どのような動画を作る上でも、一番注意すべきは動画の長さだと思います。動画の長さを変えたときに再度編集が必要になるものは、編集作業の後半に行ったほうが効率的です。例えばテロップなどは、最後のほうで問題ありません。

編集テクニックを覚えて、動画を上手に編集する

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上手に編集された動画は、クオリティが高く見えます。動画のカットの仕方やつなぎ方のほか、エフェクトやテロップの入れ方、色・音の調整など、動画編集にはさまざまなテクニックが必要です。

続いては、動画を上手に編集するためのテクニックについて見ていきましょう。

Premiere Proで行う基本の編集操作については、下記の記事で詳しく説明しています。

ビデオ編集テクニックの基本 | Adobe

動画を削除する編集テクニック

編集作業の大部分を占めるのが、撮影した動画で不要な部分の削除です。削除をすることで、テンポの良い動画になりますし、テンポが良い動画は見やすくなり、たくさんの人に見てもらえる可能性が高くなります。動画の削除をする部分には、撮影でミスをした箇所、撮影ミスはしていないけれど不必要な箇所があります。

例えば、話している途中に噛んでしまった部分は、言い直したリテイク映像を撮影して、後で噛んでしまった部分を削除します。また、「えーと」や無音が続く場合は、テンポが悪くなるので削除してもいいでしょう。このような部分をカットすることを、「ジャンプカット(ジェットカット)」といいます。

音を理由に削除する位置を決める場合は、映像ではなく音声の波形を見ながら編集すると簡単です。

【高澤けーすけ】

編集作業をしている、マクロ視点になってしまいがちです。そこで、一度全体を俯瞰して動画に抑揚がついているかを確認します。例えば、動画を起承転結で考えた場合、「転」までの時間が長く感じるようであれば、動画の内容に影響しない部分を思い切って削除してしまうこともあります。もったいないと思うこともあるかもしれませんが、見やすさを優先させたほうがいいでしょう。

カットとカットをつなぐ編集テクニック

動画のカットとカットをつなぐときは、違和感のないようにすることが大切です。そこで、利用したいのがトランジションです。トランジションは、カットとカットの画面を切り替えるときに適用するエフェクト効果です。トランジションには、前のカットを次のカットへと徐々にブレンドさせる「クロスディゾルブ」などがあります。

しかし、ジャンプカットのような、少しだけ削除した部分にトランジションを適用すると、動画全体がくどくなります。このような場合、カットした部分のつなぎ目を滑らかにしてくれる、「モーフカット」を適用するとスムーズに見えるでしょう。

【高澤けーすけ】

トランジションを使わなくても、別カットがあれば上手につなげることができます。例えば、私が話をしているカットが連続で続くと違和感がありますが、あいだに風景のシーンなどが入ると違和感がなくなります。

トランジションについては、下記の記事で詳しく説明しています。

動画編集に役立つトランジションの意味とは? | Adobe

モーフカットについては、下記の記事で詳しく説明しています。

ジャンプカットをスムーズに | Adobe

モーフカット | Adobe

動画の修正にエフェクトを使う編集テクニック

動画に演出効果を付加できるエフェクトですが、問題のある動画素材を修正することにも使うことが可能です。例えば、「ブラー(ガウス)」は、画面全体または一部にぼかしを入れるエフェクトです。このブラー(ガウス)を使えば、車のナンバーや歩行者の顔など、画面に写ってはいるが見せたくないものを隠すことができます。

また、「ワープスタビライザー」は、映像の揺れを補正するエフェクトです。手持ちカメラの撮影で画面が手ぶれしてしまっているときに、画面の補正が可能です。

【高澤けーすけ】

ワープスタビライザーはとても便利ですが、ワープスタビライザーで修正しても画面が見にくいままになってしまうケースもあります。この場合は、思いきって削除してしまったほうがいいでしょう。

動画のエフェクトについては、下記の記事で詳しく説明しています。

動画にエフェクトをつけて、クオリティをアップさせよう | Adobe

見やすいテロップを入れるための編集テクニック

動画に入れるテロップは、会話の内容を補足する字幕のような役割を果たすものや、タイトルやシーン説明に使うものなど多数あります。テロップを入れる際に注意すべき点としては、文字の「フォント」や「色」です。1本の動画の中でフォントがそろっていないと、その動画が見にくくなる場合もありますから、使用する和文フォントと欧文フォントを決めて統一するといいでしょう。また、テロップを入れても文字が判別できなければ意味がありませんので、フォントの色にも注意してください。

【高澤けーすけ】

私は、テロップをおしゃれに見せたいので、ゴシック系のフォントで文字は少なめで文字間隔を広めにとり、文字色を白にしています。

色調整に失敗しない編集テクニック

Premiere Proであれば、映像素材の色を調整してくれるツール「Lumetriカラー」を使うことで、ホワイトバランスの調整に失敗した動画のカラー調整ができます。カラー調整は、クリップで直接調整することもできます。しかし、直接クリップでLumetriカラーを適用すると、元に戻すことが難しくなりますから、新規に調整レイヤーを作成してLumetriカラーを適用させましょう。この調整レイヤーは複製できますので、別のクリップに同じカラー調整を適用させることも可能です。

【高澤けーすけ】

調整レイヤーは1つだけでなく、複数重ねることもできます。ホワイトバランスのようなベースのカラー調整、映像演出的なカラー調整を別の調整レイヤーに適用して重ねると、わかりやすいと思います。

音声を修正する編集テクニック

動画の音声は、聞きやすい音量に調整することが大切です。しかし、2人が会話している動画で、どちらかの声が大きかったり、小さかったりした場合など、一律に音量調整ができないこともあります。この場合は、音の強弱の差を調整できる「コンプレッサー」というオーディオエフェクトを適用する方法があります。

また、「サー」というホワイトノイズを消したい場合は、音声から不必要な雑音を除去する、「クロマノイズ除去」というオーディオエフェクトを適用しましょう。

【高澤けーすけ】

ピンマイクで音声を収録した場合、低音が強くなる傾向があります。このような場合は、人の声を聴きやすくするオーディオエフェクトの「イコライザー」を使って高音を強く調整します。また、イコライザーはノイズの除去にも使えますよ。

イコライザーについては、下記の記事で詳しく説明しています。

話し声を聞きやすく | Adobe

動画編集のコツをつかんで効率的に作業を進めよう

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動画編集を効率的に進めるための方法として、編集機材や編集テクニックについて解説しました。ここでご紹介したのは、動画編集に関する基本的な部分でもあります。編集する動画の本数が増えるほど、自分なりの動画編集のコツを身につけていくことができるでしょう。

まずは基本的な部分をしっかり身につけて、たくさんの動画を編集してみてください。

(取材協力:高澤けーすけ