アドビ、初のDigital Economy Indexを発表



デジタル経済をリアルタイムで測定

~新型コロナウイルス感染拡大の影響により、EコマースとBOPIS(オンラインで購入し店舗で受け取り)が急上昇~  
 

※当資料は、米国時間2020年3月31日に米国本社から発表されたプレスリリースの抄訳です。

 

【2020年4月1日】

Adobe(Nasdaq:ADBE)(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、以下アドビ)は本日、デジタル経済の状況をリアルタイムで測定する初の指標となる「Adobe Digital Economy Index」を発表しました。これは数兆件にのぼるオンライン取引が行われる18の製品カテゴリーでの約1億商品SKU(stock keeping unit)の分析に基づいています。新型コロナウイルス(COVID-19)世界的流行の中、消費者も企業もデジタルのみの現実に取り組んでおり、経済全体の伸びよりも速いペースで成長しているデジタル経済は、これまでになく重要になっています。デジタル経済は進化し続けており、オンライン価格と実際のオンライン消費を正確に追跡することは、産業や国を横断したトレンドを理解し変化を予測する上で、より重要となってきています。

 

アドビの分析ソリューションAdobe Analyticsと、オンラインでの商品およびサービスの売上を測定する新たな「デジタル消費者ショッピングバスケット」を活用した、Adobe Digital Economy Indexは、2014年以降消費者のデジタル購買力(消費者が所定の金額でどれだけの商品を購入できるか)20%増加したことを示しています。

Digital Purchasing Power

またCOVID-19の影響で、食料品、風邪薬、運動器具、コンピューターのような特定カテゴリーの商品の販売急増していること、BOPIS(Buy Online, Pickup in Store)を利用した消費額が62%増加ことも明らかになりました。

 

Adobe Digital Economy Indexから得られた主なインサイト:

 

デジタルが新しい購買行動を促進:いくつかの商品カテゴリーでは、オンライン購入が増加した反面、減少しているカテゴリーもあります。食料品ではオンライン購入が占める割合は、過去3年で6%から8%へと上昇しています。アパレル小売では、早期にデジタルに舵を切ったことにより、オンライン取引が過去5年で21%から23%に上昇しています。反面、コンピューターは、モバイルデバイスへのシフトをきっかけに21%から8%へと減少しました。

 

消費者のデジタル購買力は引き続き上昇:消費者がオンラインでよりお得な買い物ができるという傾向は続いています。消費者のデジタル購買力は対前年比で3%上昇しており、2014年以降20%上昇しました。すなわち、2014年には1ドル20セント必要だった物が、現在は1ドルで購入できるようになりました。一方で、オフラインでの消費者の購買力は低下しており、2014年には88セントで購入できた商品の購入に、現在は1ドル必要です。今後より多くの人々がオンラインを活用するようになるにつれ、オフライン経済とオンライン経済は一体化され、最終的には価格も同様になると期待されています。

Online Price Changes by Category

COVID-19がEコマースの急増を後押し:2020年1月1日から3月11日の間に、特定の商品の購買額に顕著な上昇が見られました。手洗い消毒液、使い捨て手袋、マスク、抗菌スプレーなどは807%、市販薬(風邪薬およびインフルエンザの薬や鎮痛剤)は217%、トイレットペーパーは231%、缶詰や保存食品は87%上昇しています。また、多くの米国民が3月初頭から外出制限下にある中、運動器具(ケトルベル、ダンベル、フィットネスバイク、トレッドミル等)とコンピューター(デスクトップ、ノートPC)のオンライン購買額はそれぞれ55%、40%上昇しました。3月13日から15日の間で、オンラインにおける食料品カテゴリー全体の1日当たりの売上は100%上昇しています。さらにBOPISは2月24日から3月21日の間で前年比62%の上昇となっています。

 

イノベーションによりオンライン価格が低下:家電、コンピューター、テレビ等は、年間で最も頻繁に製品アップデート(新規SKU)が行われるカテゴリーですが、そのオンライン価格は低下、つまり消費者のデジタル購買力が上昇しており、総体として米国のインフレ抑止に繋がっています。これらエレクトロニクス製品のオンライン価格は、過去5年で40%低下しています。2014年1月から2017年7月までの間、オンラインにおけるデフレにより、消費者のデジタル購買力は年平均3.9%上昇しました。一方で、食料品や家具などのイノベーションがあまり起こらないカテゴリーの商品やサービスをより多くの人々がオンラインで購入するようになると、オンラインにおけるデフレ傾向は鈍化し、消費者のデジタル購買力の上昇も対前年比2%に留まりました。イノベーティブな商品だけでなく、人々が購入する全てのものをオンラインで購入するようになると、オンラインショッピングの価格優位性は消失していくことになります。

 

 

「デジタル消費者のショッピングバスケット」について

米国のオンライン購買のシェアは、アパレル(23%)、エレクトロニクス(16%)、ホーム&ガーデン(12%)、コンピューター(8%)、食料品(8%)、家庭用工具(5%)、家電(4%)、パーソナルケア用品(4%)、花と関連ギフト(3%)、事務用品(3%)、スポーツ用品(2%)、書籍(2%)、ジュエリー(2%)、家具および寝具(2%)、ペットフードおよび用品(2%)、玩具およびゲーム(2%)となっており、非処方箋薬、医療機器および消耗品が各1%を占めています。

 

調査方法について

Adobe Digital Economy Indexは、1兆回を超えるサイトアクセス数と1億を超えるSKUの分析に基づき、同種の指標のなかで最も包括的なインサイトを提供します。Adobe Analyticsは、米国の上位100のオンライン小売業者のうち80社による取り引きを測定しており、この数字は他のどのテクノロジー企業による分析をも上回ります。このような大量のリアルタイムかつ取引ベースの消費者データにアクセスできるのはアドビのみであることから、調査ベースの評価と比較して、より詳細で正確な分析が可能となっています。米労働統計局、米連邦準備制度理事会、米国勢調査局を含むいくつかの政府機関や業界団体は、デジタル経済に関する最新情報を随時把握し、データにアクセスするためにアドビと協力しています。

 

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Adobe Digital Economy Indexサイト(英語)へのリンクはこちら

 

 

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