ニーズ高まる「動画制作」副業―必要なツールから収入アップのコツまで

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スマートフォンの普及やお家時間の増加に伴い、「動画」に注目が集まっています。今まさに需要が高まっている動画制作は、副業としても狙い目のジャンル。では、動画制作の副業とは、具体的にどんなものなのでしょうか。

クリエイティブ分野の副業に詳しい株式会社クラウドワークスの眞道祐介さん、動画制作講座のインストラクターも務める音楽・映像クリエイターの大須賀淳さんに、動画制作の副業を始めるにあたって必要なスキルやツール、収入アップのコツなどを伺いました。

需要が増加する動画クリエイターは、副業でも狙い目

日本最大級のクラウドソーシングサービス「クラウドワークス」上で行った調査によると、2020年以降、動画制作の発注者(クライアント)数が急速に増加していることがわかりました。2019年12月と2020年3月の対比において、その発注者数は約32.5%増加と高く推移しています。

クラウドワークスでの動画制作発注者数の推移グラフ

その理由としては、動画への接触機会が増えていることや、よりわかりやすく商品・サービスをアピールできる可能性が高いことなどが挙げられます。現在、需要が高まっている動画制作は、副業でも狙い目のジャンルと言えるでしょう。

未経験でも動画制作の副業はできる?

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動画制作では、クライアントへのヒアリングに始まり、企画の提案や撮影ディレクション、映像編集と、複合的なスキルが求められます。そのため、初心者が取り組むのはハードルが高いジャンルです。

ただし、「撮影のみ」「動画編集のみ」のように、クライアントが業務別に発注を行なっている場合もあるので、自分が得意な分野を選んで受注できます。まずは自分の能力に合った案件に挑戦してみるとよいでしょう。

【眞道】

プライベートでもスマートフォンで動画を撮る機会が増えた今、「趣味を仕事に」という思いから副業で動画クリエイターデビューする人が増えています。中には実務経験がなくても、プライベートでの動画制作の経験や動画視聴・加工好きが高じて、仕事につながった人もいます。

動画制作に必要なスキル

複合的な業務を行う動画制作では、具体的にどんなスキルが求められるのでしょうか。以下にて、押さえておきたい5つのスキルをご紹介します。

撮影スキル

撮影から携わる場合も多いため、撮影の基礎知識は必ず押さえておきましょう。例えば、映像の魅力を高めるための構図やカット割り、動画を見やすく整えるライティング(照明)、聞き取りやすい音声を収録する音響の知識などが挙げられます。

映像編集スキル

動画をより魅力的に見せるためには、トリミングや効果の挿入などさまざまな編集が必要となります。映像編集ソフトであるAdobe Premiereほか、グラフィックデザインソフトのAdobe Illustrator画像編集ソフトのAdobe Photoshop音声の編集に役立つAdobe Auditionアニメーションを作成するAdobe After Effectsように、活用できるツールは多数あります。自分の取り組みたい案件に合わせて、ツールの基礎を身につけておくことが大切です。

ニーズを汲み取り、適切な提案をするスキル

「商品をPRしたい」「ファンを獲得したい」のように動画制作の目的はさまざま。そのため、クライアントから伝えたいターゲットやメッセージ、期待するアクションといったことをヒアリングし、きちんと把握する必要があります。その上で、目的達成に対してより効果的な動画構成や企画を提案するのも、動画制作クリエイターとして重要なスキルです。

コミュニケーション能力

動画を撮る力だけでなく、コミュニケーション能力もマストです。クライアントのニーズに沿った提案ができるように、コミュニケーション能力も身につけておきましょう。

素材管理のスキル

動画制作の案件は、制作物を一度納品すれば作業完了ではありません。クライアントからの修正依頼を受け、調整を繰り返しながら完成させていくのが一般的です。また、シリーズものの案件では、過去の動画で使った素材を活用することもあります。

そのため、動画素材を雑に管理してしまうと、必要な素材を見つけられずに困ることになります。ファイル名の付け方、並べ方を工夫し、すぐに情報を取り出せるようにしておきましょう。

【眞道】

納品・検収後の素材の扱いはクライアントやワーカーによってさまざまです。データ流出や容量の問題などの観点から速やかに削除する場合もあれば、継続的に過去の素材を使用するために保存しておく場合もあります。どちらであっても、素材管理についてクライアントと確認しておくことが大事です。

最低限押さえておきたい撮影ツール

動画制作に必要なカメラや三脚といったツール

魅力的な動画にするには、素材が欠かせません。より良い素材を得るために、最低限持っておきたい撮影ツールについてもチェックしておきましょう。

カメラ

高価なカメラを用意するのは、初心者にとってハードルが高いもの。そこでおすすめなのは、ミラーレス一眼カメラです。収録までを業務範囲にするのであれば、十分な機能が備わっています。また、簡単な素材の撮影や、SNS向けコンテンツなどスマートフォンのプラットフォームで使用する動画であれば、スマートフォンの上位機種でも対応可能です。

外部マイク

カメラに内蔵マイクが搭載されているものもありますが、対象との距離や雑音によって、クリアな音声が撮れない可能性も。聞き取りやすい音声素材を得るために、必ず外部マイクを用意しましょう。特にイベントやインタビューなどの撮影時には、人数分のマイクがあると安心です。

三脚

手持ちで撮影すると、ブレがどうしても生じてしまいます。アングルを固定しブレのない映像を撮影するためには三脚は必須。高さの調整がしやすく、安定感のあるビデオ用のものを準備しましょう。

ライト

動画内の明るさを適切に保ち、観やすさを担保するために、ライトも必要です。バッテリー稼働できる小型LEDライトは、小回りが効いて便利です。

参考リンク:動画撮影が身近な時代の機材選び

【大須賀】

撮影の形態によって、複数のカメラやマイクが必要となるケースもあります。その際は撮影機材を宅配レンタルできるサービスがあるので、積極的に活用するとよいでしょう。検討している機材を購入する前に、一度試してみるという視点からもおすすめです。

動画編集に必要なツール

撮影した動画素材を編集するためには、動画編集ソフトウェアをインストールしたパソコンが必要です。以下で、ご紹介するソフトは、Creative Cloud Pro登録することで全て使用可能です。ソフトウェアの使用に適切なパソコンを準備し、動画編集を行いましょう。

パソコン

静止画の編集に比べ、動画編集はパソコンのメモリをかなり使います。最低でも16GB以上の容量のあるパソコンを使用しましょう。実際、映像編集ツールであるPremiereでも、16GB以上の容量を推薦しています。

Premiere

映像編集ソフトであるPremiereは、世界中の動画クリエイターが使用している定番ツールです。映像のカットやトリミングを始め、文字や画像などの素材挿入、音響の調整、色調補正といった編集の中核を担います。

【大須賀】

基本的な編集作業はPremiereほぼ網羅できます。まだ編集に慣れていない初心者であれば、まずはPremiere身につけることから始めましょう。

IllustratorとPhotoshop

グラフィックデザイン作成に使われるIllustratorと、画像の補正や加工に使用される Photoshopは、主に動画内に挿入する画像素材を作成するために使用します。画像素材の作成が不要な案件であっても、提供素材の調整などに使用するなど、何かと出番の多いツールです。

Audition

細かい音響の調整や、サウンドエフェクトの作成などに必要なのがAuditionです。音声を整えることでよりクオリティの高い動画を完成させることができます。

【大須賀】

動画は映像だけでなく音声も重要ですが、意外と見落とされがち。音を意識的に整えておくことで、他の動画と差をつけることができます。

After Effects

After Effectsは、本格的なモーショングラフィックやアニメーションを作成する場合に使用します。動画の独自性やよりレベルの高い制作物を目指す場合は、こちらの勉強も視野に入れるとよいでしょう。

Adobe Premiere Rush

Adobe Premiere Rush使えば、スマートフォンで編集作業を行うことも可能です。外出先などで少し作業したい、といったときにおすすめです。

【大須賀】

動画のコンテンツも形態が広がり、クライアントのSNS運用代行まで含めての依頼も。その際はスマートフォンで撮影して、Adobe Premiere Rushそのまま編集するといった使い方ができます。作業効率はやはりパソコンが上ですが、クライアントワークでは手際の良さも重要。パソコンでの編集をメインとしつつ、状況に応じて活用していくとよいでしょう。

動画制作の単価相場

動画制作や動画編集の副業を探している

2021年時点では、日本最大級のクラウドソーシングサービス「クラウドワークス」での動画制作の単価相場は、5万円からとなっています。撮影が発生する場合、交通費などの人件費をプラスして、数万〜数十万になる案件も。

一方、クライアントから提供される映像素材を使用する動画編集の場合は、3,000円〜2万円が相場です。

【眞道】

動画制作では「テロップの挿入のみ」といったシンプルなものから、「動画の撮影から編集まで」といった複合的な作業が絡むものまであります。内容によって単価は大きく変動するので、上記はあくまでも参考値です。また、撮影から編集まで受注する動画制作の場合は、ワーカー側が内容に合わせギャランティを提案する場合も多くあります。

動画制作で副業収入を増やす3つのポイント

動画制作で副業をしている人のパソコンデスクとさまざまなツール

動画制作で副業収入を上げるには、どうすればよいのでしょうか? 以下に3つのポイントをご紹介します。

実績をまとめたポートフォリオを作り、注目度を上げていく

多くの案件を受注するためには、「自分がどんな動画を作れるか」というアピールが必須。クライアントに興味を持ってもらい、安心して発注してもらえるように、自分の実績がわかるポートフォリオを作りましょう。Adobe Portfolio利用すれば、簡単に動画のポートフォリオを作ることができます。

【眞道】

まだ自分の作品がない方は、プライベートで制作した映像作品でも構いません。実際に、結婚式の余興で作成したものや、家族旅行の動画を編集したものなどを作品事例とすることで、仕事につなげた方もいます。

ツール駆使して作業効率をアップ! 時間当たりの単価をあげる

映像を逐一確認しながら作業する動画制作は、他のクリエイティブ系の副業に比べて時間がかかるジャンル。収入アップには作業の効率化が求められます。

その際、編集作業を素早く行うだけではなく、さまざまなツールを駆使して効率化を図るとよいでしょう。特にプロユースの動画編集ソフトは、一般用のソフトに比べ処理スピードが速くなります。収入アップのための投資と考えて、積極的に活用していくとよいでしょう。

【大須賀】

動画編集ソフト用のプラグインを使えば、更に作業を効率化できます。例えば、動画素材に入ってしまった大きな雑音を取り除きたい時、Auditionでも細かく修正できますが、有料プラグインを使えばワンタッチで調整を行えることも。ある程度ソフトでの編集作業に慣れてきたら、視野に入れると良いでしょう。

クライアントの信頼を獲得し、継続案件を獲得する

動画制作は、特定のクライアントから継続して業務を依頼されることが多いジャンルです。そのため、クライアントから信頼を獲得できれば、安定して業務を受注しやすくなります。クライアントの意図をしっかりと理解し、クリエイター側から適切な提案をするなど、「この人は頼りになる」と思ってもらうことが重要です。

未経験から動画制作の勉強をする方法

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副業で動画クリエイターを目指そう

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撮影ツールや映像編集ソフトが進化し、初心者でも動画制作のスキルを学びやすくなった現在。仕事の内容も、単純作業に近いものからクリエイティブな発想を求められるものまでさまざまなので、自分に合った副業を選びやすくなっています。

動画広告に注目が集まり、多くの企業が動画クリエイターを求めている今こそ、動画制作を副業に選んでみてはいかがでしょうか。

Premiere

Illustrator

Photoshop

Audition

After Effects

Premiere Rush

【取材協力】

眞道祐介(しんどう・ゆうすけ)

株式会社クラウドワークス・社長室ワーカーエクスペリエンスチーム。地方創生担当として、地域パートナーや自治体と連携してクラウドソーシングの普及促進・ワーカー育成に携わりながら、ワーカー育成のナレッジをもとに、2020年5月にクラウドカレッジを開校。クラウドワークスに登録するユーザーを対象に、スキルアッププログラムの開発・運営を行う。また本業の傍ら副業として株式会社Naegiにてクリエイティブ制作に携わっている。

大須賀淳(おおすか・じゅん)

スタジオねこやなぎ代表。音楽・映像クリエイターとして、企業ビデオ等の様々なコンテンツを制作。「Adobe Premiere 超効率活用術(玄光社)」「ネット時代の動画活用講座仕事にも趣味にも役に立つ!(玄光社)」など、書籍・雑誌での執筆も行なっている。そのほか、オンラインで初心者向け動画制作講座の講師、イベントでの講演など、幅広く活動中。

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(取材・執筆:守屋和音 編集:ノオト)

スマートフォン で日常的に動画を撮影する機会が増え、仕事として動画制作に挑戦してみたいと考える方もいるでしょう。以下では、未経験者におすすめの勉強法をご紹介します。

オンラインコンテンツで学ぶ

最初の一歩として、オンライン上のコンテンツで業務の大枠を掴むのがよいでしょう。まずは動画編集の基本ルールと、YouTube・Instagram動画編集のコツ」などの記事で、動画編集の基本を学ぶのがおすすめ。具体的な撮影ツールの選び方については、Youtube動画に向くカメラとは? 動画撮影が身近な時代の機材選び」をチェックしてみてください。

オンラインスクールを利用する

もっと実践的に動画制作を学びたい方は、オンラインスクールを利用するとよいでしょう。アドビとクラウドワークスが協同で開講している「クラウドカレッジ」は、副業クリエイターを目指す多く人が参加しています。

動画編集を身につけたい人は、「」がおすすめ。PremiereIllustratorPhotoshop使い方を学びながら、YouTube向けの動画編集スキルを身に付けることができます。

アニメーションやモーショングラフィックに興味のある方は、After Effectsトレーニングできる「」にも注目です。

クラウドカレッジ

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