記憶に残るロゴを作ろう!プロから学ぶデザインのコツと最新トレンド

ロゴはブランドの印象を左右する重要な要素です。自分でロゴを作る際には、デザインのプロの視点を参考にするとよいでしょう。私たちは285人のプロのデザイナーにアンケートを行い、ロゴデザインのコツやトレンドを調査し、魅力的なロゴの作り方を探りました。さらに、象徴的なロゴ、人気のフォント、色がもたらす心理的効果についても掘り下げ、ロゴ作成に役立つ情報を集めました。

要約

目次

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デザインの象徴

グラフィックデザインにおいて、企業ロゴはブランドのアイデンティティやメッセージを象徴する大切なシンボルです。ここでは、グラフィックデザイナーが選ぶ「最も象徴的なロゴ」トップ10をご紹介します。象徴的なロゴとは、シンプルで記憶に残り、時を超えて愛されるデザインであり、ブランドのメッセージや価値を効果的に伝えるものです。

プロのデザイナーは象徴的なロゴとして、コカ・コーラ、Apple、マクドナルドを選びました。また、テクノロジー、自動車、食品・飲料、エンタメ、ゲームといった業界別の象徴的なロゴも評価してもらいました。

テクノロジー業界では、Appleが80%の支持を集め、最も印象的なロゴに選ばれました。デザイナーの87%がAndroidよりAppleのロゴを好んでおり、またTwitterの青い鳥のロゴも3位にランクインしましたが、89%のデザイナーが新しい「X」ロゴより青い鳥を支持するという結果でした。

AppleやGoogleのロゴは世代を超えて高評価を得ており、特にX世代、ミレニアル世代、Z世代の間ではAppleのロゴが最も支持されました。一方、自動車業界では異なる結果が見られ、メルセデス・ベンツが全体で46%の支持を集めながらも、世代ごとに好みが分かれました。X世代はフォルクスワーゲンやアウディ、ミレニアル世代とZ世代はBMWやフェラーリのロゴを好む傾向があります。

食品・飲料業界のロゴでは、コカ・コーラとマクドナルドが世代を超えて高い人気を誇ります。コカ・コーラはX世代とZ世代の間でトップ評価(73%)を維持し、若いデザイナー層ではわずかに支持が落ちるものの、依然として高評価です。全世代で2位と3位にランクインしたのはマクドナルドとスターバックスで、マクドナルドはミレニアル世代(72%)、スターバックスはZ世代(52%)から特に高評価を受けています。

エンタメ業界では、ディズニーが全体で59%の支持を集めてトップに立ち、特にZ世代(64%)からの支持が高いことがわかりました。X世代ではMTVが46%の支持で1位となり、Z世代(56%)とミレニアル世代(40%)ではNetflixの赤いロゴが好まれています

ゲームロゴでは、任天堂が世代を超えて根強い人気を誇り、特にミレニアル世代では72%の支持を集めてトップに立っています。

シンプルなロゴデザイン

過去1年で30%以上のデザイナーが、デザインを最小限の要素に削ぎ落とす『デブランディング』を行い、より現代的でクリーンな印象を目指しました。この超ミニマルなデザインにより、ロゴが認識されやすく、様々なメディアで使いやすくなるという意見もあります。

しかし、超ミニマルなデザインについては意見が分かれています。42%のデザイナーがこのスタイルを支持し、その価値を認める一方で、慎重派も存在します。約20%のデザイナーは、クライアントから要望があれば超ミニマルなデザインを作成するものの、あまり推奨しないと答えました。2024年に重視されるロゴの要素は以下のとおりです。

約80%のデザイナーが、ロゴデザインにおいて業界らしさやブランドの個性を重視しており、また、70%以上がロゴを通じた感情的なつながりの重要性を指摘しています。筆記体ロゴについては、20%が使用を避けるべきと考えています。

ロゴで人気のフォント

ロゴデザインでは、ロゴに含まれる文字にも注目が集まります。ロゴには文字がデザインの主な要素となる場合もあれば、文字だけで構成されたタイポグラフィロゴもあります。ここでは、ロゴ作りの参考になる最新トレンドをご紹介します。

2024年のトレンドとして、シンプルな形が最も人気で、次いでシンボル性や大胆なフォントが注目されています。また、テキストロゴでは、現代風にアレンジされたクラシックなフォントも人気で、多用途で読みやすいHelveticaが41%、幾何学的な精緻さが特徴のFuturaが39%、モダンな印象のMontserratが34%の支持を集めています。

デザインにおける色の効果

色はデザインにおいて、見た目だけでなく、感情やメッセージを伝える大切な要素です。こうした色の効果は「色彩心理学」として知られており、10種類のロゴカラーが人に与える感情的な反応について調査しました。

調査により、グラフィックデザイナーが色に対してどんな感情を抱くかが明らかになりました。デザイナーたちが各色から受け取るイメージは次のとおりです。

ブランドに合わせたロゴの色を選ぶには、まず色で伝えたいメッセージを明確にしましょう。例えば高級感を出したいなら黒や紫を、楽しさや若々しさを伝えたいなら黄色やピンクを取り入れると効果的です。

ロゴトレンドから学ぶこと

プロのグラフィックデザイナーの視点から、効果的なブランディングのポイントが明らかになりました。コカ・コーラのような不朽のアイコンの魅力から、現代のシンプルさや本物らしさを重視するトレンドまで、ロゴは感情を呼び起こし、ブランドの個性を伝えることが重要です。これからは、ミニマルなデザイン、意味のある色選び、フォントの工夫がトレンドの中心となり、心に響くロゴが増えるでしょう。

調査方法

Adobeは、285名のプロのグラフィックデザイナーを対象に、優れたロゴデザインに関する意見や、歴代で最も象徴的なロゴのランキングについて調査しました。回答者の平均年齢は32歳で、世代別の構成はX世代が11%、ミレニアル世代が53%、Z世代が36%でした。

公正使用に関する声明

本調査の内容(ロゴデザインのトレンドやコツ)は、非営利目的であれば自由に共有いただけます。その際、調査結果や方法にアクセスできるよう、このページへのリンクの記載をお願いいたします。

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